同一人物PFP。
PFPは元々がねじれた脳内妄想ですが、ときとしてさらにねじれた妄想に掻き立てられるファイターが存在します。
そうです、彼らの名前はTIME BANDITS、時間泥棒です。
これぞ究極のBattle of Age、世代間の戦い、です。
悲しいかな、全てのアスリートは経年劣化によって反射、スピード、パワーの順番で能力が減退してゆきます。
ボクサーにとっても、この三つが減退することは戦力の低下しか意味しません。
つまり、同一人物PFPの勝者は、身体能力が全盛期の若い時代のファイターと相場が決まっているのです。
時間に勝てる人間など、この世に存在しません。
常識的に考えれば、そのはずです…。
しかし、ときとして私たちはこの世に存在しないはずのお化けを目撃してしまいます。
彼らはおそらく人間ではありません。
バーナード・ホプキンスやフロイド・メイウェザー、マニー・パッキャオのように卓越した技術と経験から、衰えた肉体に適したスタイルチェンジを行い、身体能力の勝負を巧みに逸らしながら、自分の土俵で試合を動かす〝時間泥棒〟。
そして、そんな器用で周到なスタイルチェンジを「しゃらくせぇ」とばかりに、若い頃と同じか、あるいはそれ以上のパワーボクシングで強引に時間を止める〝時間泥棒〟も、極めて稀にリングに現れます。
反射とスピードを失いながらも残されたパワーを最大限に活かす戦い方で、力づくで時間を止める彼らに共通しているのは、当たり前ながら半端ないパンチャーだということです。
そして、反射の衰えで被弾しやすくなった防御をカバーするに十分な鋼鉄のアゴを持っていることも、このタイプの時間泥棒の大前提となります。
とはいえ、ケタ外れに強い拳とケタ外れに強いアゴが求められるこの手口は、矛盾に満ちています。
本来、ウェイトの乗った強烈な拳を叩きつけるパンチャーが、防御の意識が希薄になり、カウンターも食いやすいのは当然です。
パンチャーは打たれ弱い、という通説はこうしたスタイルに起因します。
いずれにしても「強打」と「鋼鉄の顎」は両立が非常に難しい要素です。
フリオ・セサール・チャベスやエリック・モラレスはそんな稀有なファイターでしたが、時間だけでなく階級の壁とも格闘した彼らは、ハイレベルな時間泥棒になることは叶いませんでした。
階級の壁とは無関係に、強打と鋼鉄の顎を存分に解き放った典型が、ヘビー級のジョージ・ファアマンであったことはある程度説明がつきます。
しかし、ノニト・ドネアのケースはどうでしょうか?
層の厚いフェザー級でキャリア初のKO負けを喫するなど限界を見せたドネアが、層が薄くフレームの優位性も増大するバンタムでなら復活の糸口がつかめると考えたことは間違いではありません。
しかし、加齢に伴い新陳代謝が劣悪になる中で、2階級も肉体を削るのは普通に考えると自殺行為です。
常識なら…。
フェザー級で粉砕されても、バンタムなら通用する。
理屈だけなら、当然のことに思えますが、フライからフェザーまで5階級を渡り歩いたベテランが再び2階級も下げるというのはリスクしか伴いません。
ドネアがバンタム復帰を決めたとき、メディアとファンの目は「いまさらバンタムの体を作れるのか?」と懐疑的でした。
「上の階級で敗北を重ねたから下のバンタムに戻るなんて安直な出戻りは失敗する」という見方は、ファン・カルロス・パヤノ、ジェイソン・マロニーの50倍に次ぐWBSSの優勝オッズ33倍にも現れていました。
常識では考えられない。矛盾に満ちている。…どんな既成概念を並べようが、彼ら〝時間泥棒〟が存在するのは事実です。
さて、同一人物PFPです。
まずはビッグ・ジョージから。
Mythical Match-Ups
◉ジョージ・フォアマン◉
「キングストンの惨劇」でジョー・フレイジャーを破壊した【1973年バージョン=24歳12日】と、マイケル・モーラーを大逆転の10ラウンドKOでひっくり返した【1994年バージョン=45歳9ヶ月】の激突です。
PFPは元々がねじれた脳内妄想ですが、ときとしてさらにねじれた妄想に掻き立てられるファイターが存在します。
そうです、彼らの名前はTIME BANDITS、時間泥棒です。
これぞ究極のBattle of Age、世代間の戦い、です。
悲しいかな、全てのアスリートは経年劣化によって反射、スピード、パワーの順番で能力が減退してゆきます。
ボクサーにとっても、この三つが減退することは戦力の低下しか意味しません。
つまり、同一人物PFPの勝者は、身体能力が全盛期の若い時代のファイターと相場が決まっているのです。
時間に勝てる人間など、この世に存在しません。
常識的に考えれば、そのはずです…。
しかし、ときとして私たちはこの世に存在しないはずのお化けを目撃してしまいます。
彼らはおそらく人間ではありません。
バーナード・ホプキンスやフロイド・メイウェザー、マニー・パッキャオのように卓越した技術と経験から、衰えた肉体に適したスタイルチェンジを行い、身体能力の勝負を巧みに逸らしながら、自分の土俵で試合を動かす〝時間泥棒〟。
そして、そんな器用で周到なスタイルチェンジを「しゃらくせぇ」とばかりに、若い頃と同じか、あるいはそれ以上のパワーボクシングで強引に時間を止める〝時間泥棒〟も、極めて稀にリングに現れます。
反射とスピードを失いながらも残されたパワーを最大限に活かす戦い方で、力づくで時間を止める彼らに共通しているのは、当たり前ながら半端ないパンチャーだということです。
そして、反射の衰えで被弾しやすくなった防御をカバーするに十分な鋼鉄のアゴを持っていることも、このタイプの時間泥棒の大前提となります。
とはいえ、ケタ外れに強い拳とケタ外れに強いアゴが求められるこの手口は、矛盾に満ちています。
本来、ウェイトの乗った強烈な拳を叩きつけるパンチャーが、防御の意識が希薄になり、カウンターも食いやすいのは当然です。
パンチャーは打たれ弱い、という通説はこうしたスタイルに起因します。
いずれにしても「強打」と「鋼鉄の顎」は両立が非常に難しい要素です。
フリオ・セサール・チャベスやエリック・モラレスはそんな稀有なファイターでしたが、時間だけでなく階級の壁とも格闘した彼らは、ハイレベルな時間泥棒になることは叶いませんでした。
階級の壁とは無関係に、強打と鋼鉄の顎を存分に解き放った典型が、ヘビー級のジョージ・ファアマンであったことはある程度説明がつきます。
しかし、ノニト・ドネアのケースはどうでしょうか?
層の厚いフェザー級でキャリア初のKO負けを喫するなど限界を見せたドネアが、層が薄くフレームの優位性も増大するバンタムでなら復活の糸口がつかめると考えたことは間違いではありません。
しかし、加齢に伴い新陳代謝が劣悪になる中で、2階級も肉体を削るのは普通に考えると自殺行為です。
常識なら…。
フェザー級で粉砕されても、バンタムなら通用する。
理屈だけなら、当然のことに思えますが、フライからフェザーまで5階級を渡り歩いたベテランが再び2階級も下げるというのはリスクしか伴いません。
ドネアがバンタム復帰を決めたとき、メディアとファンの目は「いまさらバンタムの体を作れるのか?」と懐疑的でした。
「上の階級で敗北を重ねたから下のバンタムに戻るなんて安直な出戻りは失敗する」という見方は、ファン・カルロス・パヤノ、ジェイソン・マロニーの50倍に次ぐWBSSの優勝オッズ33倍にも現れていました。
常識では考えられない。矛盾に満ちている。…どんな既成概念を並べようが、彼ら〝時間泥棒〟が存在するのは事実です。
さて、同一人物PFPです。
まずはビッグ・ジョージから。
Mythical Match-Ups
◉ジョージ・フォアマン◉
「キングストンの惨劇」でジョー・フレイジャーを破壊した【1973年バージョン=24歳12日】と、マイケル・モーラーを大逆転の10ラウンドKOでひっくり返した【1994年バージョン=45歳9ヶ月】の激突です。

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フシ穴の眼
が
しました