現地時間5月15日 カリフォルニア州カーソン ディグニティヘルス スポーツパーク。

132ポンド契約10回戦


メイウェザープロモーション傘下の無敗のホープ、マルチネスが3者とも99-91の準完封勝利で咬ませ犬のブルゴスを退けました。

急遽代役に抜擢されたブルゴスにとって、咬ませ犬とはいえ、ビッグチャンス。

初回から前がかりに勝負を仕掛けます。クロスレンジの打撃戦は精度でマルチネス。それでも、この一戦に賭ける33歳のメキシカンの心意気が窺えました。

ブルゴスはやらなければならないことを、よく理解しています。そして、勇敢な実行力もあります。ただ、世界基準で勝つためには技術もパワーもスピードも悲劇的に欠け落ちています。

メイウェザーから習ったというマルチネスのシュルダーロールは素人目にも危なっかしいものの、スローなブルゴスのパンチにはキレもパワーも、何より怖さが全くありません。相変わらず、です。

しつこいボディ攻撃でブルゴスが第4ラウンドを取りましたが、見せ場はこれでおしまい。

ブルゴスの消耗はラウンドを重ねるごとに濃くなり、終盤は左目が塞がりかかります。

「(採点で)負けてる!倒せ!」と発破をかけられても、ブルゴスには刺し違えるだけの刀も槍も、そもそも持ち合わせていません。彼に出来ることは、打たれ強さと根性だけを武器に、遅鈍で回転力のないパンチを振って前進することだけです。

勇敢なメキシカンが番狂わせを引き起こすのは最近に限ったことはありませんが、ブルゴスは決め手がないにもほどがあります。

打たれ強いというのも、まだ世界基準のパンチャーとは対戦した経験がありません。何より非力で防御が甘い。オスカル・バルデスやガーボンタ・デービスなら中盤までに簡単にストップするでしょうが、その舞台に辿り着くこともないでしょう。

ただ、戦士のハートだけは持っています。応援してた者が「どうしてあそこで行かなかった」と歯がゆさを感じることがほとんどないファイターです。この敗北も仕方がありません。

直近10試合は4勝4敗2分、5試合は2勝3敗。マイキー・ガルシアやデビン・ヘイニー、無敗のホープが相手とはいえ、予定通りに完敗。 

こういう試合を続けていると、唯一の武器である強いアゴもどんどん劣化していくだけです。 

長谷川穂積戦でも十分見せてくれた、非力でも恐れ知らずの愚直な闘魂が無残に倒されるのはあまり見たくありません。

勝ったマルチネスも「バルデス」「シャクール・スティーブンソンか」と口にするのは早すぎます。接戦を拾って10ラウンド積み上げただけの準完封。しかも相手はブルゴス。 

近い未来に大きく挫折する匂いがプンプン漂う23歳です。