日本では先行き不透明な状況が続いていますが、米国では元の日常が戻りつつあります。

いち早くボクシング興行が立ち直った米国で、日本人がキープレイヤーをつとめるクラスで重要な試合が続きます。

米国での注目度という点では、やはりライト級の中谷正義。そして、日本での知名度は中谷を圧倒的に上回るバンタム級の井上尚弥。

そして、ジュニアバンタム級の井岡一翔、ジュニアフライの京口紘人に寺地拳四朗、フライ級の中谷潤人のタイトルホルダーも階級最強を目指します。
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現在、リング誌とIBF、WBAのタイトルを掌握する井上が「他の誰にも王者と名乗らせないUndisputed Champion」になるために、奪取しなければならないピースはWBCとWBO、マジック2です。
 

まず、WBCでは、5月29日に王者のルディーヌ・ウバーリがノニト・ドネアを迎えて防衛戦。

この二人はともに、2019年11月7日のさいたまスーパーアリーナでの試合から18ヶ月あまりの長いブランクを作ってしまいました。

このため、BoxRecでは二人のstatusはinactive(引退選手)扱い。inactive boxer 同士の世界タイトルマッチという普通なら珍しいマッチアップですが、世界的なパンデミックの影響をもろに受けた二人です。

ウバーリに渡航許可が下りないなど、今回も試合開始ゴングが無事に聞けるかどうか暗雲が漂っていますが、SHOWTIMEのHPのカウントダウンタイマーはしっかり刻まれ、BoxRecのスケジュールからも消えていません。
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しかし、米国で人気がないバンタム級だけに、まだオッズや予想の類は出ていません。

34歳のウバーリと、38歳のドネア。ブランクを含めた時間の経過が重くのしかかるのはドネアの方です。

どちらに転ぶかわかりませんが、ドネアにとって、より正念場です。



そして、井上は6月19日にマイケル・ダスマリナスとの防衛戦が決定しています。

井上がウバーリvsドネアの勝者と年末に激突することに大きな障害はないと思われますが…。凋落著しいトップランクのプロモート力が最大の壁かもしれません。

違約金が無い、あるいは無視できる金額なら井上はFAになるべきかもしれません。

今のトップランクに、かつてのパワーはありません。ウェルター級やバンタム級では大プロモーターの一つ=One of themではなく、それ以外=Other than thatと見下されているのが現状です。

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早く見たい。

もう一つのバンタム級ピースはジョンリール・カシメロが握っています。

カシメロもSHOWTIMEで8月14日、ギレルモ・リゴンドーとの大勝負に出ます。

番狂わせの修羅場をくぐり抜けながら、直近のデューク・マイカー戦では横綱相撲も見せたフィリピンの野獣。

歴史に残るエリートアマが劣化の坂道を下りながら、強引なファイターの顔も覗かせてきたキューバの〝元〟精密機械。

対照的な素材ながら、二人とも無名であることに苛立ちながらプロキャリアを重ねてきました。

軽量級ファンには垂涎もののマッチアップですが、やはりそこは米国、バンタム級はスルーです。

スケジュール的にも、カシメロvsリゴンドーの勝者が井上と戦うのは年内は厳しそうです。

さらに「ウバーリvsドネア」「カシメロvsリゴンドー」がSHOWTIMEという強力なプラットフォームに組み込まれていることから、井上は蚊帳の外に見えてきます。

SHOWTIMEでWBCとWBOの統一王者を決めてもらってから、井上と完全統一を賭けて激突、という絵面も描けそうですが、これは下手したら相当な時間がかかりそうです。

米国で興味を持たれない階級だけにプロモーターの壁は人気階級ほど低くはないとはいえ、井上が日本ではスター選手であることはSHOWTIMEもPBCも知っています。

アル・ヘイモンが落ち目のライバル、ボブ・アラムに救いの手を差し伸べるような人間とは思えません…。