緊急事態宣言の延長濃厚なムードの2月初日。
さすがに、もうこんなプチ単身赴任な日々は耐えられないので今週いっぱいでウィークデイのホテル暮らしはおしまい。
7時でお酒のラストオーダー、8時で閉店の世界でホテル住まいなんて、どんな酔っ払いでも精神に支障をきたします。
お昼は近江ちゃんぽんのランチ。
スペインサッカー1部リーグ、バルセロナの中心選手リオネル・メッシが「今年を最終年とする4年契約総額5億5500万ユーロ(約700億円)をクラブと結んでいた」と同国エル・ムンド紙が報じました。
事実なら、スポーツ史上最高額の契約となります。
素晴らしい話で終わらないのは公表数字と大きく食い違っていることです。
Forbes誌のThe World’s Highest-Paid Athletes によると、メッシの昨年度報酬は1億400万ドル。
内訳はクラブからのsalary(選手報酬)が7200万ドル、endorsement(スポンサー収入など)が3200万ドルでした。
4年総額5億5500万ユーロの配分が不明ですが、単年平均1億3875万ユーロ。これは昨年度の選手報酬のほぼ2倍に当たります。
西岡利晃や井上尚弥のように「どこからそのカネが?」という摩訶不思議な報酬も失笑ものですが、このメッシのケースはもっと深刻な問題を孕んでいます。
一つ目はもちろん、クラブ発表や納税額等から算出されるThe World’s Highest-Paid Athletes とここまで大きな乖離があると「ちゃんと税金払ってたのか?また脱税してるんじゃないか」という犯罪の可能性。
もう一つは「他の選手の報酬高騰の抑止力」という目的で、大幅に少ない数字を公表したという〝犯罪〟の可能性。
日本のプロ野球選手の年俸などが、記者との会見やり取りで「推定」される数字で、現実と大きく離れている場合があるのは周知の通りです。
正確な数字を公表する義務がないとはいえ、それをしてしまうと「俺、あいつより成績良いのに年俸が全然下ってどういうこと?」と、あちこちで不要な軋轢が生じてしまいます。
プロアスリートの報酬が単純な直近成績だけではなく、過去の実績はもちろん、グッズの売り上げなどの人気面、何よりもチームの経済力が大きく影響します。
ソフトバンクや読売と、広島の選手では同じ成績をあげても報酬に大きな差が出るのは仕方がないことです。
ただし、クラブチームがスター選手と策謀して実績報酬を少なく公表することで、他選手の要求を抑止するようなことがあってはなりません。
グラウンドの外でも大きな役割を果たす義務があるのがスター選手です。
その義務は、夢を見せること。
勝ち獲った高額報酬を広く世間に知らせることは、他の選手の意欲を刺激し、子どもたちを中心としたファンに夢を与えます。
かつて、松井秀喜が派手なパフォーマンスで来季年俸を発表していたのは、明らかにその義務を意識してのことでした。
一方で、王貞治や長嶋茂雄ら〝昭和のスター〟はこの点において、選手の代表ではなく企業の犬でした。
グラウンドの中で選手と監督の仕事を大成功させた野村克也は、その意味では史上最高の野球人でした。
しかし、落合博満がプロ野球選手初の〝公表・1億円プレーヤー〟になったとき「1億なんてわしももろとった。長嶋、王なんてもっともろうてたやろ」とやっかんだのは、本当に下劣でした。
そんなの自慢にもなんにもなりません。
あなたたちが、企業の犬ではなく、選手の代表という意識があれば多くの選手がその恩恵を受け、子どもたちも憧れを更に強くしていたでしょう。
そんな〝昭和のスター〟と同レベルの幼稚な行為に、21世紀の世界最高クラブとメッシが手を染めていたのだとしたら、残念なんて通り越して幻滅と軽蔑しかありません。
アスリートが結んだ史上最高額契約は、カネロ・アルバレス(2018年10月:5年11試合=3億6500万ドル)▶︎マイク・トラウト(2019年3月:12年=4億2650万ドル)▶︎パトリック・マホームズ(2020年7月:10年=5億300万ドル)と毎年のように更新されてきましたが、メッシの7億ユーロ超えは衝撃的です。
この since1990 米国スターダムの系譜をForbesから読み解く。The Golden Torch シリーズでは、アスリートの報酬構造の変遷を三つのフェーズに分けてご紹介しています。
「boxerの時代」から「endorsementの時代」までお話を進めていましたが、これは三番目の「big clubの時代」を象徴する事件でした。
ただ、メディアにすっぱ抜かれる形で表に出たしまったことは全くもって頂けません。

コメント
コメント一覧 (3)
メッシの収入というのは少なくいったのが本当だとしても、それは充分に夢のある金額なんだからそれは別にいいんじゃないの?がまず一点。
それとこのシリーズ読んでて思うのは、この副収入肥大化の時代がもっと早く来ていたら、アリでさえビヨンボルグ辺りに収入で負けていた可能性があるのではないかという事。
それと、メッシの話題だがクリロナの収入が実際は言われてるよりすごく多かったというのはまあまあ有名な話。270億円の収入が実際にはあるというのが数年前に明らかになった。これメイウェザーのパッキャオ戦の年の年収をコンスタントに稼いでる訳だから(おそらく今は増えてる可能性がある)、あなたのいうボクサーの時代というのはもう来ないんじゃないの?メイウェザーで無理なんだから、もう誰でも無理でしょう。
この副収入肥大化の時代において思うのはボクシングと他のメジャー競技の在り方の違い。こんな感じ。
他競技の場合
快挙を達成⇒それが世間に物凄く評価される⇒しかる後それが金に繋がる。
ボクシングの場合
選手が金を稼ぐ⇒その金額を世間にアピール⇒それにより社会的評価につなげようとする。
タイソンとか80年代4強の時代以降は全部これ。メイウェザーを見てるとそのまんまなんだ。なんというか尊敬されないスポーツという感じがします。多分メイウェザー本人もそれを解ってると思う。だからあんな金持ちアピールをしてるんだろうと思う。
フシ穴の眼
が
しました
巨人戦は高視聴率連発の日テレという全国ネットの常勝、東京読売巨人の王が東京読売をはなれ、根本にさそわれる形で田舎九州の弱小ダイエーホークスの監督に就任した時代、翌年生卵をぶつけられる屈辱をあじわう時代、1994年中日と桑田、槇原、齊藤をつかった長嶋が監督、若き日の松井や落合がいた巨人の伝説の試合の翌年の話です。
駒大に決まっていた城島をダイエーにいれたのは王。
江夏のような変わり者でもメジャーにはあがれませんでしたが、野茂はメジャーで成功しました。
日本のキャリアをすべて捨て、国賊よばわりされ、激しいバッシングをうけ、近鉄球団や鈴木啓示らから激しい酷評を受けながらも、安い年俸でメジャーに挑戦した野茂のインパクトはすさまじく、ドジャースの野茂のユニフォームは飛ぶように売れました。
野茂がメジャーで活躍した後の、野村監督と野茂の対談で野村監督が興味津々に野茂に質問していたようです。
フシ穴の眼
が
しました