17階級で5番目に軽い118lb、バンタム級です。

欧米ではほとんど脚光を浴びることがない軽量級ですが、日本では「伝統のフライ」は最も多くの世界王者を輩出しています。

「黄金のバンタム」の実質は「貧困のバンタム」なのですが、誤解してしまうだけの理由がこの国には存在します。

この国の史上最高のボクサーはファイティング原田か、矢吹丈の二択です。どっちにしてもバンタム級です。

史上最高の試合はファイティング原田vs〝黄金のバンタム〟エデル・ジョフレの第一戦。

リング誌選定の1960年代PFP1位がジョフレで5位が原田。

そして、1970年代から低迷を続けるボクシング人気のカンフル剤になった90年代の辰吉丈一郎のカリスマ。

21世紀に入ると長谷川穂積と山中慎介が、世界バンタム級史に残る長期政権を樹立しました。
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昨年は、井上尚弥がWBSSバンタム級トーナメント優勝。高い世界評価を受け、瞬間的なPFPで3位に。

さらに、フェザー級から降りてきた力石徹に、お騒がせの亀田興毅もバンタム級で戦っているのです。

世界でも118lbは個性的なスターを産み出し続けてきましたが、現在はジュニアフェザーとジュニアバンタムの隣接階級の陰に隠れた、軽量級の中でも地味なクラスに甘んじています。

リング誌ランキングでは王者が井上。1位が井上を最も苦しめた37歳のノニト・ドネア。2位が井上拓真に完勝したノルディーヌ・ウバーリ、3位は井上とのラスベガス決戦がフイになってしまったジョンリール・カシメロ。

4位エマヌエル・ロドリゲスと5位ゾラニ・テテは評価急落コンビ。6位のジェイソン・マロニーは完全劣化板・河野公平とロドリゲスとどっこいの頑健なだけのオージー。

7位のカルロス・クアドラスは万能型の実力者ですが、アルコールと薬物中毒でリハビリ入院してから精彩を欠いています。

8位は井上vsカシメロ戦で共同フューチャーされる予定だった、米国のジョシュア・グリーア。相手はマロニーでしたが、オッズは僅差。河野やロドリゲスと同じステージの匂いが漂っています。

9位が拓真。

そして10位に滑り込んだギレルモ・リゴンドーが井上にとって最大の脅威と見られていることが、現在のバンタムの浅さを物語っています。

そのキューバのジャッカルも今年で40歳。ボクシングの精度は、試合ごとに狂いが大きくなっているようにしか見えません。

38歳のリボリオ・ソリスとのSD勝利は可哀想でしたが、内容はグダグダでした。

IBF1位で井上への指名挑戦権を持つマイケル・ダスマリナス、五輪3大会連続出場のラウシー・ウォーレンもそれなりの実力者ではありますが…。

井上を除くと、地味で低評価のボクサーが居並ぶのがバンタムの現状ですが、その中でも強打をキープしたまま3階級制覇したカシメロは面白い存在です。

「延期」となった井上vsカシメロ、いつになるんですかね…。

トップランクの本音としたら「日本開催にしてがっぽり儲けたい」でしょうけど…。

新型コロナで今年も井上は2試合しか組めない中で、トップランクは年末の日本開催は譲らないでしょうから、カシメロ戦まで日本だともはや何をやってるのかわからないというか、トップランクだけがホクホクの癪に触る展開になっちゃいます。