オッズや予想は「五分」でしたが、敗北も覚悟していました。

引退を考えなければならないほどの惨敗もありうると、覚悟してました。

身長160㎝のPFPキングが帰ってきました。

今日は、東京マラソンの大迫傑と、ローマン・ゴンザレス。チャンピオンの意地を見せていただいた日曜日になりました。

In a vintage performance, Gonzalez dominated Kal Yafai en route to a ninth-round Demolition to take his junior bantamweight World title.

熟成されたワインのような味わい深いパフォーマンスで、ロマゴンはカル・ヤファイを9ラウンドで粉砕、ジュニアバンタム級王座を奪い取った。

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ベルトラインにプリントされた「TEIKEN」。全盛期と違わぬ美しいコンビネーションをクロスレンジでつないでいくロマゴン。

感動的でした。

今更ですが、ロマゴンのボクシングには軽量級の面白さ、奥の深さが凝縮されています。
Punch Stats
PUNCHESYAFAIGONZALEZ
Total landed100174
Total thrown414674
Percent24%26%
Jabs landed1815
Jabs thrown119159
Percent15%9%
Power landed82159
Power thrown295515
Percent28%31%
-- Courtesy of CompuBox

パックメイの華やかな時代からPFPキングのトーチを受け継いだ32歳のニカラグア人は2年間もその座を守りました。軽量級史上、例を見ない偉業です。

しかし、2017年にシーサケット・ソールンビサイに連敗、世界のトップ戦線から脱落してしまいます。

復帰戦のモイセス・フエンテス戦こそ5ラウンドTKOで飾りましたが、膝の故障で15ヶ月もリングを離れ、昨年12月に日本で格下相手に仕切り直しの〝復帰戦〟。

全盛期には豊穣が満ちていたコップの中身、今は空っぽなのか?

それとも、まだ何かを残しているのか?

明らかに後者でした。

勝利者インタビューで真っ先に名前を挙げたのが、帝拳の本田明彦への感謝。そのあとにエディ・ハーンとDAZNを挙げました。

6ラウンドに偶然のヘッドバットで右目上をカットしてしまったときは嫌な予感もしましたが、試合はロマゴンの詰め将棋、ストップは時間の問題でしたが、最後は強烈な右。

鮮烈な復活劇でした。

軽量級として全てを手に入れたはずなのに、ロマゴンの表情は明らかに飢えていました。

その一方で、ヤファイ。

戦前に「大きな家も好きな車も買うことができた」と成功に満足しながらも「私がミドル級で同じことをやっていたら全く違う報酬を手に入れていたのに」と軽量級への幻滅も口にしていた英国軽量級のエースは、ファイターとして終わっていたのかもしれません。

2016年12月、体重超過のルイス・コンセプションを押し切ったときは「もっと強くなるな」と警戒しましたが…。

公表数字(ロマゴン160㎝/ヤファイ163㎝)以上はあったフレームのアドバンテージをもっと生かして距離を取る作戦が、ヤファイ勝利への鍵になると見ていましたが…。

ゴンザレスはヤファイの健闘を称えながらも「まさか(自分が最も得意とする)クロスレンジに入ってくるとは思わなかった」と大きな驚きを隠しきれません。

"He did surprise me that he wanted to fight inside, but I was ready to go," Gonzalez said. 

ヤファイもインファイトが苦手ではないとはいえ、そこはロマゴンの絶対制空権。

自殺行為です。ヤファイと(トレーナーの)マックス・マクラッケンはどういう作戦、展開を描いていたのか、興味は湧きます。

クアドラスとシーサケットのロマゴン、あそこから更に劣化したロマゴンを、まさか想定していたのでしょうか?

何れにしても、一発殿堂確実、軽量級の現役選手では飛び抜けた実績と評価を誇る小さな巨人が戻ってきました。

「他団体王者と戦いたい」と語り、ファン・フランシスコ・エストラーダの名前を挙げたロマゴン。

エストラーダとの再戦となると8年越しです。それでも、今日の試合を見た後では誰も「賞味期限切れ」とは思いません。