⬜︎茶番劇⬜︎「茶番」は江戸時代に歌舞伎の楽屋で、役者たちが慰労のために酒や茶菓子を出して、即興の狂言を演じた「茶番狂言」が語源。江戸末期から明治にかけては素人などが集って景品付きで演じたり、宴会の余興として行われ、現代では「底の浅い劇」「低レベルのイベント」「ふざけた行い」として使われている。


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2017年のフロイド・メイウェザーvsコナー・マクレガーのボクシングマッチを一刀両断した「The Farce Bout」(ニューヨークタイムズ)、「Dark Comedy」 (リング誌) も「馬鹿げた試合」「悪い冗談」と訳すよりも「茶番劇」の方が相応しいかもしれません。

当たり前の話、プロスポーツでは高度な技術と人気(報酬)は比例しません。

リング誌やESPNがランクする世界ランカーに1人(内藤大助)しか勝てなかった亀田興毅は、そのランカーを6人も倒した井上尚弥よりも遥かに高い報酬と視聴率を獲得していました。

多くのメディアが年間最高試合に推している「井上vsノニト・ドネア」が行われた週末に挙行された米英の人気YouTuber対決(KSI vs ローガン・ポール)はともにデビュー戦の6回戦だったにもかかわらず、世界的には井上vsドネアを凌駕する注目を集め、報酬(それぞれが90万ドル)でも大きく上回りました。

このYouTuber2人はアマチュアルールでも対戦、そのときも75万ユーロをそれぞれ獲得、今回もPPVで130万件(@10ドルor7.5ユーロ)をセールス、売上高は約1300万ドルと大成功を収めました。



PPVの歴代最高は「メイウェザーvsパッキャオ」の460万件ですが、2位は「メイvsマクレガー」の430万件です。

亀田を「茶番」と斬るのは厳しい見方かもしれませんが、亀田やマクレガーやYouTuberの茶番劇が興行面でリアルを大きく凌駕する現実には目を覆うしかありません。 

今月22日(現地時間)にはフロリダ州マイアミでローガンの弟ジェイク・ポールもゲーマーのアリ・イーソン・ギブと「デビュー対決」(フロリダ州アスレティックコミッションの承認待ち)を行います。

このイベントの表向きはWBOミドル級王者デメトリアス・アンドラーデとIBFジュニアライト級王者テビン・ファーマーの防衛戦がダブルヘッダーですが…。

アンドラーデとファーマーは実力者ですが、地味でパッとしませんから…ビジネスとしてイベントに花を添えたいのは理解できるのですが…。

日本でも亀田絡みのボクシングを騙ったイベントは、ほとんどの世界戦を大きく上回る注目を集めてしまいました。

亀田やYouTuberの延長上にボクシングの発展はありません。

しかし、米英ではもちろん、YouTuber対決の大成功に刺激されて日本でも茶番劇がますます増えてしまいそうです。

「プロなんだから人気(注目度)が一番大切」 なのは確かですが、高等技術を売りにしないプロとは一体何なのでしょうか?

リアルよりもフェイクが目を引くのは仕方がないのでしょうか? 

パックメイあたりのレベルまでいかないと、リアルはフェイクに勝てないのでしょうか?

新年早々、考えてみます。