マニー・パッキャオがまだ居座るウェルター級トップ戦線。

そのトップ2の一角と目されていたIBF/WBC王者エロール・スペンスJr.が交通事故で復帰時期が不透明な一方で、もう1人の最強候補WBO王者テレンス・クロフォードが日本時間12月15日(日) ニューヨーク マディソン・スクエア・ガーデンのリングに上がりました。

IBFとWBCはスペンスの復帰を待たずに、暫定王者決定戦を開催するでしょう。

残るWBAの王座は、来週17日で41歳を迎えるマニー・パッキャオがキース・サーマンから強奪。アジアの誇りは来年、ダニー・ガルシアを迎えて防衛戦のリングに上がると見られています。

スペンスがいつ復帰するのか。そのときスペンスは、以前のままのスベンスなのか。

とりあえずは、クロフォードの3度目の防衛戦、vs エギディウス・カバラウスカスです。

オッズはクロフォード勝利が1/16(1.06倍)に対してカバラウスカス8/1(9倍)。この数字からはミスマッチに見えますが、リトアニアのMean Machineは「クロフォードのキャリアで最強」という声も聞かれています。

昨日の前日減量では「パウンド・フォー・パウンド・キング」と紹介されたクロフォードですが、リング誌(4位)もESPN(2位)とどちらもトップではありません。

まあ、しかしこの表現に違和感はなし。

ユリオルキス・ガンボアとビクター・ポストル、ジュリウス・インドンゴ、ホセ・ベナビデスJr.という無敗の強豪にプロ初黒星をなすりつけ、リッキー・バーンズやレイムンド・ベルトラン、ジェフ・ホーン、アミール・カーンという名前のある選手からもきっちり勝利を収めているクロフォードのキャリアに「弱い相手としか戦っていない」と批判することはできません。

もちろん、ポストルかインドンゴが最強というのでは、クロフォードの才能が十分に試されていない、物足りないのも確かです。

一方の31歳のリトアニア人は2013年3月16日、ティモシー・ブラッドリーvsルスラン・プロボトニコフのWBO世界ウェルター級タイトルマッチのアンダーカードでプロデビュー。

以来、22戦の全てを米国、トップランクのイベントで戦ってきました。北京とロンドンのオリンピック2大会連続出場が最大のセールスポイントというカバラウスカスに勝機はあるか?
i-1

3ラウンドまではほぼ互角の展開。カバラウスカスの右のタイミングが合っています。

クロフォード苦戦か…と思わせた4ラウンドからクロフォードが攻勢をかけて7ラウンドにダウンを奪うと、あとは詰め将棋。

リトアニア人をじっくり削っておいて9ラウンドでダウンを2度追加、ゲームオーバー。 

「様子を見る構え(サウスポー)と攻撃の構え(オーソドックス)をコーナーの支持で使い分けている」というクロフォード。 

史上最高のサウスポーと言って差し支えないんじゃないでしょうか。 

「この階級のトップと戦いたい。相手の名前は言わない。マッチメイクはトップランクの仕事だ、それに従う」というのはいただけません。

ウェルター級はクロフォードを例外に、実力者はアル・ヘイモンのPBC傘下です。

昨年、トップランクとの契約を更新したクロフォードの真意が分かりません。