井上尚弥がバンタム級完全統一するまで、あと二人の王者からベルトを奪わなければなりません。

一つは弟・拓真を倒したWBC王者ノルデイーヌ・ウーバーリ。

そして、もう一つのWBOのストラップを持つゾラニ・テテが日本時間今日未明に英国バーミンガムで暫定王者ジョンリール・カシメロを迎え4度目の防衛戦を行います。

現在のオッズはテテ勝利が7/17(1.41倍)、カシメロ5/2(3.5倍)。
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「身長175㎝/リーチ183㎝の南アのサウスポーが身長で13㎝、リーチで20㎝下回る3階級制覇を狙うフィリピン人の攻撃を封じて中差判定をモノにする」(英国ボクシングニューズ誌)というのが大方の予想ですが…果たして?!

戦前から番狂わせに予感が漂っていたのは「テテがWBSS離脱した右肩故障はおそらく仮病。ビッグファイトを先延ばしするつもりだったのだろう。打たれ弱いテテがハングリーさを失い、飢えたフィリピーナと激突する」(ESPN)からです。

「起こるべきことが起こるべくして起きた」(同)。まさにその通りの展開です。

スピードではやや分があると考えられていたカシメロですが、テテには速すぎました。

最初の2ラウンドはテテがうまく戦っているように見えました。カシメロのプレッシャーをかわして、右ジャブでバリアを上手く張っていましたが…。

迎えた第3ラウンド。カシメロの右がついにテテを捉えてダウンを奪うと、耐久力に難がある長身サウスポーは完全に効かされてしまいます。

さらに2度のダウンを追加され、2分14秒でゲームオーバー。

テテは大事に戦っていたつもりでしょうが、危険なカシメロを相手にしては不用意でした。

"Give me Inoue!'' Casimero pleaded. "C'mon Inoue, Monster, come with me!" 次は井上だ!井上、やろうじゃないか!モンスター、俺と戦え!

マイクを向けられたカシメロが叫びます。

もし、井上と日本で戦うとなればキャリア初の10万ドル超えの報酬は確実。オッズも予想も、テテ戦以上に厳しくなるでしょう。

代理人のシーン・ギボンズは「劣勢を導火線にして試合をひっくり返すのがカシメロ。試合を決めるのはオッズではなくスタイル。Inoue's made for this guy.  井上はカシメロにとってオーダーメイド」と自信を示しています。

井上は来年、2試合を米国で3試合目を日本で戦う予定ですが、ドネア戦で負った負傷から3試合できるかどうかは不透明。

トップランクと井上陣営が、米国でセットされる最初の試合にカシメロを選択することはないでしょう。

「強い相手と戦いたい」という熱望を貫いてカシメロとの激突を選べば面白いのですが、来年末に日本で行われるメガファイトの対戦候補にハングリーなフィリピーノが加わりました。

またもやアウエーで番狂わせを起こしたカシメロは「まさに小さなパッキャオ」ですが、今回も母国フィリピンでの生中継はなし。

それでも、パッキャオとドネア、ニエテスに続く3階級制覇を達成し、井上戦を視界にとらえたカシメロの人気がフィリピンでもようやく急騰するのは確実。

少し気が早いですが、カシメロは井上にとってキャリア最強の相手にして、ドネア以上に相性も良くないと見ます。じっくり準備して戦いたい相手です。

WBOのランキングを見ると1位はジョシュア・グリーアJr.、2位はなんとジョセフ・アグベコ、3位に赤穂亮、4位に石田匠、5位がジェイソン・マロニー。

井上vsカシメロがすぐに実現することがないとすると、二人とも防衛戦を挟むことになります。井上の相手はソフトでしょうが、カシメロが躓かないよう祈るばかりです。