私が世界のボクシングに興味を持った1980年代、フィリピンは〝咬ませ犬〟と〝番狂わせ野郎〟の二つの顔を持っていました。 

前者は不法入国目的で来日するフィリピン人ボクサーが続出するなど社会問題化、一方で後者は世界を揺るがし続けた挙句にマニー・パッキャオという大輪の花火を打ち上げました。

日本よりも早い段階で欧米に感化され、ボクシングも浸透した極東の島嶼国家は、歴史的にもとんでもない偉大なボクサーを輩出し続けてきました。

極貧の母国ではマーケットが小さすぎるから海外に出るしかないーー日本とは真逆の逞しい〝出稼ぎ根性〟がその底流にほとばしっているのは明らかです。

井上尚弥はもちろん、彼を大きく上回る才能が将来この国に生まれたとしても、パッキャオのような衝撃を世界に与えることは不可能です。

なぜなら、この国に生まれた瞬間からAサイドなのですから。

帝王ジミー・ワイルドを7ラウンドで粉砕して米国を震撼させたパンチョ・ビラから、Bサイドは「身の丈に合わせて頑張るしかない」がんじがらめの21世紀に〝ヤツらの台本〟をビリビリに引き裂いたマニー・パッキャオまで。

9年以上前のリング誌電子版と古い資料ですが、世界を驚愕させた野生のフィリピーノのディケイド(10年単位)のベスト10です。
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とんでもないメンツです。

日本人ボクサーはフィリピン人との対決で大きく、大きく勝ち越しているでしょう。しかし、ここにリストアップされた伝説は別格です。

日本vsフィリピン。最近のファンからしたらまずパッキャオが頭に浮かんで「勝ち目はない」と思われるかもしれませが、どっこい日本人も負けてはいません。

井上尚弥vsノニト・ドネアの試合前までには書き切りたいのですが…狭い書斎で急速に弱気になっている酔っ払いです…。