当たり前の話、興行規模の大きな試合は〝前フリ〟も派手です。

マニー・パッキャオやカネロ・アルバレス の試合前には全米の主要都市をプロモーショナルツアーでサーキットします。

昨夜、交渉成立したとエディ・ハーンがコメントを出したアンソニー・ジョシュアvsアンディ・ルイスJr.も開催地のサウジアラビアとロンドン、ニューヨークをプレスツアーする予定だといいます。

有料放送を見てもらうためもありますが、世界のメガファイトは例外なくプロモーショナルツアーを展開します。

例外なくと書きましたが、メイパックは急転直下で試合決定、プロモーショナルツアーの時間がありませんでした。あれは、その意味でも例外的な興行です。

井上尚弥や井岡一翔の試合は世界的にも潤沢な資金を持つ日本のテレビ局がスポンサードするので、軽量級としては破格の興行規模になりますが、それでもヘビーやウェルター、ミドルのメガファイトと比較するとプレスツアーに費やすコストを捻出するのは至難です。

何より、日本国内の限定的な需要しかないため、海外へのプロモーショナルツアーの必要性がありません。

PFP4位の井上にしても米国と英国で試合を行い、現地や世界にも配信されましたが視聴者数は極めて低調でした。

井上だけの責任ではなく、興行自体に魅力が乏しかったこと、より注目される試合が近々にあったことも原因です。

まー、視聴者数が好調ならDAZNが契約更改のための書類を持ってすぐに馳せ参じます。

ボクシングに限らず、日本はドメスティックな需要が十分あるだけにそこに安寧してしまいがちですが、それも仕方がありません。

アンディはヘビー級のジョシュアを倒したから世界的なシンデレラマンになりました。

しかし、アンディとは比較にならない実績をすでに持つドネアが、ジョシュアよりも世界評価の高い井上に勝ってもあんな騒ぎにはなりません。10分の1の騒ぎにもなりません。

一部のマニアを例外に、世界的な関心が低いとはいえ、亀田興毅vs内藤大助(レベルはともかくマイケル・カルバハルvsウンベルト・ゴンザレスなどをはるかに凌ぐ世界軽量級史上最大のメガファイト)の例を見るまでもなく、日本には巨大な潜在需要があります。

その大きな需要を刺激する日本国内のプレスツアーは展開してもいい気はします。

もちろん、対戦は決まってたのに詐欺集団のせいで日程場所はこのタイミングで決まってしまい、時間的な余裕は少ないのも事実です。

さらに、最も大きな問題はコストです。

実際にやるとなると都市の数によりますが、軽量級で高額報酬ラインとされる10万ドルでは済まないですから、もう1人分のファイトマネー を支払わなければならない計算です。

さらに、プロモーショナルツアーをやるのを知ったらWBSSが商標使用料などライセンスフィーをがめつく要求してくるのは確実、コストは相当膨らんでしまい現実的ではないかもしれません。

それでも、村田諒太で恒例の対戦相手を招いての試合決定・発表会見くらいはして欲しいものです。今の段階でもいいですね。

フジテレビが中継予定のプロ野球の試合でドネアが始球式、そのあと記者会見とか。

もちろん、村田と井上の興行規模が一桁違うのは分かっています。WBSSという厄介なライセンスが絡んでいることも。

それでも何とか、普通の試合とは違うことを派手な〝前フリ〟で伝えて欲しいのですが…。

そして、ドネア戦のリングサイドにはゾラニ・テテも招待して欲しいですね。