日本時間7月14日 カリフォルニア州カーソン ディグニティ・ヘルス・スポーツパーク 

セミファイナルでは次代のホープの1人に数えられていたディエゴ・デラホーヤが序盤から鼻血を出す苦戦。

6ラウンドにロニー・リオスの右アッパーで右膝をつくダウン。立ち上がったホープに「出来るか?」と語りかける主審。デラホーヤが何かつぶやいたところでストップ。

また、ひ弱で過保護なホープが番狂わせに倒されました。しかし、この弱さは酷い。

「やろうと思えばまだ出来た」と苦笑いするディエゴはこの職業には向きません。従兄弟の縁でゴールデンボーイ・プロモーションズの職員として再出発すべきです。

控室でのインタビューで「諦めたな?(Quit=ボクサーとして最も恥ずべき行為)」と聞かれてたディエゴは「そうじゃない!酷い頭痛に襲われて続けることが出来なかったんだ」。

それにしても空位のWBAゴールドベルトって…何なの?「ゴールド」と上位タイトルのような誤解を生むネーミングも悪質です。

「王者に勝ったものが王者」。格闘技の理念を捨ててまで営利に走る承認団体はどうにかならないものですかね…ボクシングは廃る一方です。

*********

さあ!亀田一家の最終兵器、出陣です!

WBC世界ジュニアフェザー級タイトルマッチ

王者:レイ・バルガスvs挑戦者:亀田和毅

バルガス勝利が1/3(1.33倍)、亀田9/4(3.25倍) 。

ゴールデンボーイ・プロモーションズが共同プロモート、ナチョ・ベリスタインが参謀に就くバルガスはどう贔屓目に見ても強豪王者ではありませんが、実力派王者というところでしょうか。

まだ28歳ですが、傷だらけの顔を見なくても激闘続きでダメージが蓄積、劣化の綻びはあちこちに芽を出しているでしょう。

同い年の亀田も決定力のないタッチボクシングの真似事に走るボクサー、劣化はないでしょうがパンチもない。

亀田は「バルガスは階級最強」と讃えていますが、まあせいぜい2番手です。

ただ、2人とも過保護なホープとは違います。

バルガス得意のグダグダの乱戦になりませんように!

おい、おい…7割がた埋まってた客席がトイレや飲み物購入休憩なのかガラガラに。ディエゴを見に来たファンが帰っちゃったのか?

「日本でやってりゃもっと入るのに」。井上尚弥のグラスゴーも上階席を封鎖していたのを思い出してしまいます。寂しい客入りです。 やっぱり二階席の大半は封鎖してますね…。

亀田陣営の言葉を借りれば「バルガスが日本開催を拒否、あらゆる条件を飲んだ」ということですが。 

想定内の展開でユナニマスデジション。三者共に117−110。バルガス防衛成功。

12ラウンドに亀田に減点1(主審がブレークを宣言して割って入ったのを無視して連打)があったとはいえ、内容的にはここまで差はありませんでした。それでも、このスコアもありです。 微妙なラウンドが多かったです。

個人的には最終ラウンドを9−9で、114−113。 

和毅のスペイン語、いいですね。 「バルガスはやりにくかった。彼が勝者、彼が王者。また世界王者になってみせる」。

アクションの多い試合にもかかわらず、緊張感が欠落していたのは2人の試合を何度も見てきて、決定力が全くないことを思い知らされていたからでしょう。 

ラウンドを重ねるごとに塩気がどんどん増していく「やっと終わったか」という試合でした。 

和毅の表情からは「やるだけやった」という満足感も読み取れましたが、彼が明白に勝利を収めることが出来る世界王者は地球上に存在するのでしょうか?

彼はけして雑魚挑戦者ではありませんが…。

厳しい言い方のなりますが「アメリカで人気を得たい」というのは寝言です。軽量級だから無理という以前に、試合が面白くなさすぎます。

おそらく、試合になると手打ちのパンチしか打てない〝ブラッドリー病〟なのでしょう。クリーンヒットに見えても、喜劇的なまでに全く効かせることが出来ませんでした。

ブラッドリーを指導したテディ・アトラスが「イップスの一種」とのちに告白してますが、無意識のうちに体重を乗せることにストップをかけてしまう不治の病いです。ブラッドリーも亀田も超格下相手なら腰を入れて体重を乗せたパンチが打てるのですが、ギリギリの勝負では絶対に勝負をかけれない重病です。

今回は仕掛けると思いましたが、もう無理ですね。

バルガスも相変わらず。和毅に減点がなく、微妙なラウンドを持って行かれてたら危ない展開でした。

 I believe that he brought a lot of fans from Japan, and that's why they don't agree with the decision.

亀田は日本から大勢の応援団を連れて来ただろ。やつらが判定にブーイングしてただけだから気にしちゃいない。

こりゃ、ディエゴを見てお客さんが帰っちゃうわけです。バルガス、世界戦でのKO勝利無しの記録を作りそうな退屈極まる王者です。こいつも一生、人気は出ないでしょう。
 
Final Punch Stats
FIGHTERTOTALJABSPOWER
Vargas173 of 793 (22%)51 of 443 (12%)122 of 350 (35%)
Kameda133 of 394 (34%)13 of 77 (17%)120 of 317 (38%)
-- Courtesy of CompuBox
【CompuBoxから】
数字から読み取れることは「手数のバルガス」と「精度の和毅」ですが、和毅の精度が光っていたとは到底思えません。

的中率はジャブで5ポイント、パワーパンチで3ポイント上回った挑戦者でしたが、ヒット数は王者に圧倒されました。

パワーパンチでは王者の350発射/122発着弾に対して、挑戦者は317/120と接近していますが、ジャブでは王者51/443、挑戦者13/77と大きく差をつけられました。

和毅がいたずらに飛び込んで非力な左右フックを繰り出すのを、バルガスがジャブで煙幕を張り多彩な角度で迎撃。しかし、王者もまた非力。

互いに相手を「パンチは全くなかった」と振り返りましたが、それは見ていた私たちにもよーく伝わってきました。「女子ボクシングを見ているようだった」というリング誌に寄せられたファンのコメントは辛辣でもなんでもなく、試合の実態をよく表していました。

世界戦経験(暫定を含む)はバルガスが6戦、和毅が8戦。合わせて14戦でKOは和毅プンルアン・ソー・シンユーを倒した1戦のみ。

この2人がKOをマークできるとしたらよほどの雑魚相手か、完璧なタイミングでラッキーパンチが入るときだけです。

倒さなきゃいけないと言ってるんじゃないです。亀田のタイプなら、あの戦い方は絶対にダメ!メイウェザーでも、あんなベタ足で突っ込むだけの戦法を強いられたら負けます。

亀田の場合は「父親の指導や哲学で勝つ」ことに徹底的にこだわってるので、これからも何も変わらないでしょう。どうしようもない悪い素材じゃないだけに残念ですが、それも一つの生き方です。


ESPN

Loud boos poured in at the end of the bout and after the decision was rendered, because while Vargas (34-0, 22 KOs) was effective, he was far from exciting.

判定が読み上がられるとブーイングが起きた。バルガスは上手く戦ったが、全く面白くなかった。 

Kameda (36-3, 20 KOs) certainly tried his best to make a fight, but his efforts were mostly futile. 

亀田はきっとあれが全力だったのだろう。よく頑張ったが、無駄だった。


まさに、そんな試合でした。日曜日の昼間に時間をとって見てたファンも敗者です。