複数階級制覇が当たり前の現代、2階級制覇に至っては凡庸な王者でも散歩のついでのように簡単に達成しています。
昨年からウシクを共同プロモートするエディ・ハーンは「来春にアンソニー・ジョシュアとのメガファイト」を視野に入れています。
気になるヘビー級転向第1戦の対戦相手は、カルロス・タカムが内定。
「タカムとの対戦交渉が成立した。あとはDAZNと試合日程を詰めるだけの段階」(ハーン)。
タカムは2年前にジョシュアに挑戦、10ラウンドでストップされてから、昨年はデレク・チゾラにも8ラウンドTKO負け。直近10試合で6勝4敗と、キャリアの黄昏を迎えている38歳。
ウシクがヘビー級で通用するか、1枚目のリトマス紙としては格好の相手です。
今では、1年で何人もの3階級制覇が量産され、4階級制覇でも半期に1人は産み落とされ、複数階級制覇はバーゲンセール状態です。
それでも、最もレベルが高いウェルター級がらみの複数階級制覇は難易度が跳ね上がりますし、最重量級のヘビー級は、たとえそれが最も安易なはずの2階級制覇であっても分厚い壁が待ち構えています。
階級を差別する問題発言になりますが、ストロー(105ポンド)〜バンタム(118ボンド)の5階級制覇よりも、クルーザー(200ポンド)〜ヘビー(無差別)の2階級制覇のほうが難易度も価値も遥かに上でしょう。
ヘビー級は特別なクラスで、下の階級の王者には難攻不落の城であり続けてきたのです。
2018年の最高選手オレクサンダー・ウシクが無差別級の世界に足を踏み入れます。〝オレクサンダー〟について、ESPNなどその他メディアの多くがOleksandrとロシア語表記なのに対して、 リング誌はここ最近Aleksandrと英語読みの表記を定着させています。
ヘビー級は特別なクラスで、下の階級の王者には難攻不落の城であり続けてきたのです。

世界ミドル級王者ボブ・フィッツモンズが、世界ヘビー級王者ジェームスJコーベットを下して2階級制覇に成功したのは1897年。
19世紀の出来事で、フィツモンズ以降は下の階級王者のヘビー級挑戦はことごとく、無残に返り討ちされてきました
20世紀になると「下の階級の王者はヘビー級王者にはなれない」というジンクスを誰もが信じるようになります。
しかし〝ジンクス〟の異名でライトヘビー級を完全統一したマイケル・スピンクスが1985年にラリー・ホームズを競り落として、ライトヘビー級王者がヘビー級を制する史上初の快挙を達成。
1990年にはクルーザー級完全統一王者イベンダー・ホリフィールドがジェームス・ダグラスを粉砕、ヘビー級でも完全統一王座に就きます。
その後、ライトヘビー級王者からヘビー級を制したマイケル・モーラー(WBO:1992年)は「サウスポーはヘビー級王者になれない」というジンクスも打ち破りました。
さらに、ロイ・ジョーンズ・ジュニア(WBA:2003ー2004年)は、元ミドル級王者として106年ぶりにヘビー級を制圧。
ホリフィールドのクルーザー級王者からもデビッド・ヘイ(WBA:2009ー2011年)がヘビー級攻略に成功しました。
今やヘビー級は人気でも実力でも、かつてのような特別なクラスではなくなっているように見えます。
とはいえ、20世紀になって下の階級の王者がヘビー級タイトルをもぎ取ったのは、上記の5人だけ、たったの5人だけなのです。
その5人の〝通信簿〟を見ると、穴王者ジョン・ルイスを狙い撃ちにした〝空き巣〟ロイは、まともなヘビー級王者と認めることはできません。
また、モーラーは心臓病のホリフィールドに勝ったものの、フォアマンの一撃に沈むなど、強靭なヘビー級とはかけ離れたひ弱なイメージが付きまといました。
「大きいだけ」のニコライ・ワルーエフに勝ってヘビー級王者になったヘイも、オードリー・ハリソンとジョン・ルイスからはタイトルを守ったものの、ウラジミール・クリチコとの統一戦では大差判定負け。
文句なしのヘビー級チャンピオンと呼べるのは、リネラル王者ホームズに勝ったスピンクスと、マイク・タイソンを打ち砕いたホリフィールド、下のクラスで完全統一王者だったこの二人だけだと言って差し支えないでしょう。
さらに、複数階級制覇が〝散歩のついで〟になった2010年代でも、下の階級王者からヘビー級を制したボクサーは一人もいません。
複数階級制覇を辟易しながら見てきた私たちですが、ヘビー級がらみの階級制覇についてはもう10年近くたったの一度も目撃出来ていないのです。
今なお特別な階級であり続けるヘビー級の牙城に挑むのが、オレクサンダー・ウシクです。
このウシクが注目されるのは、スピンクスとホリフィールドに続く史上3人目の挑戦になるからです。
そうです。
下の階級を完全統一した Undisputed Champion として、無差別級に乗り込むのです。
ウクライナのサウスポーは、今週水曜日にタイトル返上の文書をWBAに提出しました。
マネージャーのイジス・クリマスは「残る3つの王座はまだ返上していないが、ウシクは次戦からヘビー級に進出する」とESPNのインタビューに応じ、WBA返上の理由は「翌日木曜日に迫った元王者デニス・レベデフとの指名試合入札をキャンセルするための意思表示」と説明しました。
19世紀の出来事で、フィツモンズ以降は下の階級王者のヘビー級挑戦はことごとく、無残に返り討ちされてきました
20世紀になると「下の階級の王者はヘビー級王者にはなれない」というジンクスを誰もが信じるようになります。
しかし〝ジンクス〟の異名でライトヘビー級を完全統一したマイケル・スピンクスが1985年にラリー・ホームズを競り落として、ライトヘビー級王者がヘビー級を制する史上初の快挙を達成。
1990年にはクルーザー級完全統一王者イベンダー・ホリフィールドがジェームス・ダグラスを粉砕、ヘビー級でも完全統一王座に就きます。
その後、ライトヘビー級王者からヘビー級を制したマイケル・モーラー(WBO:1992年)は「サウスポーはヘビー級王者になれない」というジンクスも打ち破りました。
さらに、ロイ・ジョーンズ・ジュニア(WBA:2003ー2004年)は、元ミドル級王者として106年ぶりにヘビー級を制圧。
ホリフィールドのクルーザー級王者からもデビッド・ヘイ(WBA:2009ー2011年)がヘビー級攻略に成功しました。
今やヘビー級は人気でも実力でも、かつてのような特別なクラスではなくなっているように見えます。
とはいえ、20世紀になって下の階級の王者がヘビー級タイトルをもぎ取ったのは、上記の5人だけ、たったの5人だけなのです。
その5人の〝通信簿〟を見ると、穴王者ジョン・ルイスを狙い撃ちにした〝空き巣〟ロイは、まともなヘビー級王者と認めることはできません。
また、モーラーは心臓病のホリフィールドに勝ったものの、フォアマンの一撃に沈むなど、強靭なヘビー級とはかけ離れたひ弱なイメージが付きまといました。
「大きいだけ」のニコライ・ワルーエフに勝ってヘビー級王者になったヘイも、オードリー・ハリソンとジョン・ルイスからはタイトルを守ったものの、ウラジミール・クリチコとの統一戦では大差判定負け。
文句なしのヘビー級チャンピオンと呼べるのは、リネラル王者ホームズに勝ったスピンクスと、マイク・タイソンを打ち砕いたホリフィールド、下のクラスで完全統一王者だったこの二人だけだと言って差し支えないでしょう。
さらに、複数階級制覇が〝散歩のついで〟になった2010年代でも、下の階級王者からヘビー級を制したボクサーは一人もいません。
複数階級制覇を辟易しながら見てきた私たちですが、ヘビー級がらみの階級制覇についてはもう10年近くたったの一度も目撃出来ていないのです。
今なお特別な階級であり続けるヘビー級の牙城に挑むのが、オレクサンダー・ウシクです。
このウシクが注目されるのは、スピンクスとホリフィールドに続く史上3人目の挑戦になるからです。
そうです。
下の階級を完全統一した Undisputed Champion として、無差別級に乗り込むのです。
ウクライナのサウスポーは、今週水曜日にタイトル返上の文書をWBAに提出しました。
マネージャーのイジス・クリマスは「残る3つの王座はまだ返上していないが、ウシクは次戦からヘビー級に進出する」とESPNのインタビューに応じ、WBA返上の理由は「翌日木曜日に迫った元王者デニス・レベデフとの指名試合入札をキャンセルするための意思表示」と説明しました。
昨年からウシクを共同プロモートするエディ・ハーンは「来春にアンソニー・ジョシュアとのメガファイト」を視野に入れています。
気になるヘビー級転向第1戦の対戦相手は、カルロス・タカムが内定。
「タカムとの対戦交渉が成立した。あとはDAZNと試合日程を詰めるだけの段階」(ハーン)。
タカムは2年前にジョシュアに挑戦、10ラウンドでストップされてから、昨年はデレク・チゾラにも8ラウンドTKO負け。直近10試合で6勝4敗と、キャリアの黄昏を迎えている38歳。
ウシクがヘビー級で通用するか、1枚目のリトマス紙としては格好の相手です。
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