サッカー・アジア杯、残念でした。

オッズはほぼ五分とはいえ、やや日本有利、大方の予想も「経験に富んだサムライが若いカタールを翻弄する」(ESPN)はずでしたが…。 
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ボクシグでもそうですがスタッツ(統計数字)というのは、現実の試合内容を表していないケースが多いですね。

最初のビッグゲームで頂点を取れなかったことは悔しい結果ですが、まだ出航したばかりの船です。

蒼いサムライたちにとって昨夜の敗戦は、これから間違いなく襲いかかってくる、もっと大きく厳しい波を乗り越えてさらに大きな果実をもぎ取るための貴重な授業になったはずです。

それにしても今回のアジア杯、宿敵の韓国や天敵オーストラリアが番狂わせに沈み、日本もトルクメニスタンやベトナムといった完全格下のはずのチームに大苦戦しました。

ベルギーを崖っぷちまで追い込んだ日本でも、アジアでは強豪国の一つでしかありません。 

そして、今日のテーマです。

主催国UAEのサッカー協会は「カタールの少なくとも2選手は出場資格がない」とAFC(アジアサッカー連盟)に抗議しましたが、棄却されてしまいました。

この二人はアルモエズ・アリとバッサム・アルラウィで、それぞれスーダンとイラクからの帰化選手。

「満18歳になったあと関係する協会の域内で少なくとも5年以上生活した選手」という規定に違反するというのです。

それにしても、カタールやバーレーンは潤沢なオイルマネーで有望なアスリートを自国選手として買い取ることを常習としてきました。

日本で有名なカタール帰化選手と言えば、陸上男子短距離のフェミ・セウン・オグノデでしょうか。

ナイジェリア出身のオグノデは15歳までボクシングとサッカーの選手。二つの競技で国内のジュニア大会を席巻「若き天才」の名を欲しいままにしていました。

特に元アマチュア選手だった父親から手ほどきを受けたボクシングは「The typewriter 」の異名がつけられるほど精密なスタイルだったそうです。

しかし、そのオグノデが最も才能があるスポーツはボクシングでもサッカーでもありませんでした。

16歳で出場したナイジェリアU18選手権の100、200mの二種目で優勝、原始的なスポーツとはいえ本格的に始めてまだ1年も経っていないにもかかわらず、です。

100mでは9秒91のアジア記録を2度も出し、昨年のジャカルタ・アジア大会では山縣亮太を写真判定で押さえて2位に入っています(優勝は中国の蘇炳添)。

カタールは、ハンドボールでもメンバーのほとんどをヨーロッパなどからの帰化選手で固めたチームで2015年世界選手権で準優勝、わずか12国の枠しかないリオ五輪出場を決めました。

2022年のサッカーW杯開催決定、その先に五輪誘致も見越しているカタールがナショナルチームの強化に全力を挙げるのは当然です。

UAEが主張するように規定に違反するような帰化は論外ですが、ルールに則った帰化でもカタールのように度が過ぎるケースは〝国籍ドーピング〟ではないか?という批判も根強くなっています。

プロボクシングの世界では考えられない、国籍への敏感な反応について考えてみました。