最初に世界王座に就いた階級から四つ目、あるいは五つ目を狙う。しかも、相手は階級最強王者。
この高いハードルに挑むのがアブナル・マレスと、マイキー・ガルシア。二人の人気者です。
■2月9日カリフォルニア州カーソン ディグニティ・ヘルス・スポーツパーク(以前のスタブハブセンター、その前はホームデポセンターでした。よく名前が変わります、ややこしい)
WBAジュニアライト級タイトルマッチ:スーパー王者ジャーボンタ・デービスvsアブネル・マレス
■3月16日テキサス州アーリントン AT&Tスタジアム(カウボーイスタジアム)
IBFウェルター級タイトルマッチ:王者エロール・スペンスJr. vs マイキー・ガルシア
この高いハードルに挑むのがアブナル・マレスと、マイキー・ガルシア。二人の人気者です。
■2月9日カリフォルニア州カーソン ディグニティ・ヘルス・スポーツパーク(以前のスタブハブセンター、その前はホームデポセンターでした。よく名前が変わります、ややこしい)
WBAジュニアライト級タイトルマッチ:スーパー王者ジャーボンタ・デービスvsアブネル・マレス
■3月16日テキサス州アーリントン AT&Tスタジアム(カウボーイスタジアム)
IBFウェルター級タイトルマッチ:王者エロール・スペンスJr. vs マイキー・ガルシア
かつてマニー・パッキャオは2008年3月、リング誌PFP9位で文句なしの階級最強WBCジュニアライト級王者ファン・マヌエル・マルケスをスプリットデジションで下して四階級制覇(その3ヶ月後にWBCライト級王者デビッド・ディアスを好き放題に切り刻み9ラウンドTKOで五階級制覇していますがディアスを階級最強と考える専門家は皆無でした)に成功しました。
当時パッキャオはPFP1位、しかも専門家全員一致の1位とその評価は絶対的でした(前年にフロイド・メイウェザーが引退、2位からの〝繰り上げ1位〟)。
オッズと予想が全くの互角だったのは、パッキャオが下の階級から上げてきたことに加えて、初戦が〝カミソリ1枚の僅差判定(razor thin decision)〟だったことが影響していたとはいえ、この試合を危険過ぎる挑戦と見るメディアもファンもいませんでした。
さて、まずはマレスの無謀な?挑戦です。
33歳のマレスが挑むのは、24歳のWBAジュニアライト級スーパー王者デービス。20戦全勝19KOのPFP予備軍で、階級最強と目されています。
マレスはこれが130ポンドのデビュー戦、チューンナップなしに最強王者に挑むことになるのです。
その上、元バンタム級のマレスは2016年から3年間は年1試合しかこなしていない上に、直近の試合は6月のレオ・サンタクルス戦で3−0の判定負け。
5年前に10−1の圧倒的有利予想でリングに上がりながら、ジョニー・ゴンザレスにまさかの初回KOに沈んで、キャリア初黒星をつけられてからは8試合で5勝3敗。
敗北も増え、試合間隔も開き、完全に黄昏モードでいきなりの130ポンド、相手はデービス。
マレスに好材料は一つも見当たらず、オッズが成立しない状態です。
ところが、昨日の記者会見での face to face 、二人の体格差は予想以上にないんです。

BoxRecでは、マレス身長164㎝/リーチ168㎝に対してデービス166㎝/171㎝と、わずか2㎝ながら王者の背が高いはずですが、よくあるいい加減な測定の結果なのでしょうか。
あるいは、Tankの異名を持つズングリなデービスが身長をサバ読んでいたのか、それとも両者の靴にその理由があるのか。
対戦の興味が失せないようにパッキャオはデラホーヤ戦を前に、厚底シューズを履いてプロモーショナルツアーをサーキットしましたが、さてマレスはどうなんでしょうか?
デービス「マレスが簡単な相手なわけがない。殿堂入りするだろう偉大なボクサーだ。絶対に油断はしない」。
マレス「マレスは早いラウンドで粉砕される、と考えているようだが、そんな試合に挑戦できることに高揚を抑えることができない。こんなにモチベーションが溢れることは初めてだ。2月9日まで勝手なことを書けばいいさ。ただ、私は勝算がないリングには上がらない」。
デービスは「マレスを尊敬している」「油断はしない」と口では言いながらも、この選手の性格からして軽く見て油断しまくりでしょう。
一方のマレスは、その言葉通りに決意が目にも言葉にも溢れています。
ただし、ずっと下の階級から上がってきたマレス唯一の頼みの綱、スピードでも劣っていることは致命的です。
最も避けて欲しいのはデービスがまた減量失敗、体重超過でリングに上がることです。
減量失敗しても、ジェイミー・マクドネルみたいに重病人状態になってもリミットに落とすことは絶対にしないですからね。
最低ですからね、本当にそれだけはやっちゃダメです。
マレスもデービスが体重超過したら棄権すべきですが…棄権はしないでしょうね。

そしてもう1試合、マイキーの勇敢な挑戦です。
全階級で最もレベルが高く、米国で最も人気のあるウェルター級でスペンスJr.は、最強の一人と見られています。
WOWOWではどの階級でも「強豪ひしめく」と巧言していますが、ウェルターはガチです。
この階級で「(PFPランキングでは後塵を拝している)テレンス・クロフォードよりも強い」と見る専門家も多いのがスペンスJr.です。
注目度が高いメガファイトだけに、オッズも出揃っています。
ウィリアムヒルのブックは王者が1.25倍、挑戦者3倍。
12−5でスペンス有利と見られていますが、意外と接近した数字です。
スペンスJr.は身長177㎝/リーチ183㎝と、マイキー(168㎝/173㎝)を大きく上回っています。
スペンスのトレーナー、デリック・ジェイムスは「フェイスオフで両者の体格差に会場がざわついたが、体格差は全く関係ない。今はスペンスの方が重いだろうが、二人は147ポンドぴったりか、少し下か、いずれにせよほとんど同じウェイトで試合前日の秤に乗ることになる。試合を決めるのは今日の体格差じゃない、試合当日のリングでの技術、相性だ」「そして、マイキーは全階級で最高の技術の持ち主。この試合はスペンスJr.にとっての挑戦だ」と語っていますが、それでもやはり、マイキーには厳しい体格差です。
そして、この種の〝異種階級戦〟で必ず話題に出てしまうのがドーピング問題。
ドーピング史上最大の事件「バルコ・スキャンダル」の主犯ビクター・コンテは2006年に懲役を終えて社会復帰、ノニト・ドネアら多くのボクサーの栄養管理コーチを担っていますが、マイキーもその一人です。
そのコンテが「VADAのテストを導入しよう」と提案、スペンスJr.陣営から指摘される前に潔白を訴えています。
この提案にスペンスJr.も快諾、二人は先週から試合当日までVADAの検査対象となりました。
スペンスJr.はコンテに対して辛辣です。
「当然だね。それにしても、どうしてマイキーはあんな人物と組むのか、全く理解できない。私ならコンテなんて、チームには絶対に加えないけど。虎はその縞模様を消さない(李下に冠を整さず)というからね。私はVADAのテストを受け入れるよ、私は何の問題もないから」。
バリー・ボンズやマリオン・ジョーンズら世界的なアスリートを巻き込み、ボクシング界でもシェーン・モズリーらが手を染めたバルコのドーピング。
あんな大事件、大犯罪の首謀者でも「司法取引」と「セカンドチャンス思考」で、再び現場復帰できる米国はどうなんでしょうか?
日本なら少なくともスポーツ界からは永久追放、普通に考えたら表舞台からは抹殺です。
この試合は二人にとって初めてのPPVという点でも注目です。
「人気」という巨大な敵に、どんな結果が出せるのか?
メガファイトのボーダーライン、30万世帯に届いて欲しいところですが、果たして?
当時パッキャオはPFP1位、しかも専門家全員一致の1位とその評価は絶対的でした(前年にフロイド・メイウェザーが引退、2位からの〝繰り上げ1位〟)。
オッズと予想が全くの互角だったのは、パッキャオが下の階級から上げてきたことに加えて、初戦が〝カミソリ1枚の僅差判定(razor thin decision)〟だったことが影響していたとはいえ、この試合を危険過ぎる挑戦と見るメディアもファンもいませんでした。
さて、まずはマレスの無謀な?挑戦です。
33歳のマレスが挑むのは、24歳のWBAジュニアライト級スーパー王者デービス。20戦全勝19KOのPFP予備軍で、階級最強と目されています。
マレスはこれが130ポンドのデビュー戦、チューンナップなしに最強王者に挑むことになるのです。
その上、元バンタム級のマレスは2016年から3年間は年1試合しかこなしていない上に、直近の試合は6月のレオ・サンタクルス戦で3−0の判定負け。
5年前に10−1の圧倒的有利予想でリングに上がりながら、ジョニー・ゴンザレスにまさかの初回KOに沈んで、キャリア初黒星をつけられてからは8試合で5勝3敗。
敗北も増え、試合間隔も開き、完全に黄昏モードでいきなりの130ポンド、相手はデービス。
マレスに好材料は一つも見当たらず、オッズが成立しない状態です。
ところが、昨日の記者会見での face to face 、二人の体格差は予想以上にないんです。

フェイスオフではマレスの方がやや背が高い?
BoxRecでは、マレス身長164㎝/リーチ168㎝に対してデービス166㎝/171㎝と、わずか2㎝ながら王者の背が高いはずですが、よくあるいい加減な測定の結果なのでしょうか。
あるいは、Tankの異名を持つズングリなデービスが身長をサバ読んでいたのか、それとも両者の靴にその理由があるのか。
対戦の興味が失せないようにパッキャオはデラホーヤ戦を前に、厚底シューズを履いてプロモーショナルツアーをサーキットしましたが、さてマレスはどうなんでしょうか?
デービス「マレスが簡単な相手なわけがない。殿堂入りするだろう偉大なボクサーだ。絶対に油断はしない」。
マレス「マレスは早いラウンドで粉砕される、と考えているようだが、そんな試合に挑戦できることに高揚を抑えることができない。こんなにモチベーションが溢れることは初めてだ。2月9日まで勝手なことを書けばいいさ。ただ、私は勝算がないリングには上がらない」。
デービスは「マレスを尊敬している」「油断はしない」と口では言いながらも、この選手の性格からして軽く見て油断しまくりでしょう。
一方のマレスは、その言葉通りに決意が目にも言葉にも溢れています。
ただし、ずっと下の階級から上がってきたマレス唯一の頼みの綱、スピードでも劣っていることは致命的です。
最も避けて欲しいのはデービスがまた減量失敗、体重超過でリングに上がることです。
減量失敗しても、ジェイミー・マクドネルみたいに重病人状態になってもリミットに落とすことは絶対にしないですからね。
最低ですからね、本当にそれだけはやっちゃダメです。
マレスもデービスが体重超過したら棄権すべきですが…棄権はしないでしょうね。

ERROL SPENCE HAS A CLEAR SIZE ADVANTAGE IN HIS INTRIGUING MATCHUP WITH MIKE GARCIA.
そしてもう1試合、マイキーの勇敢な挑戦です。
全階級で最もレベルが高く、米国で最も人気のあるウェルター級でスペンスJr.は、最強の一人と見られています。
WOWOWではどの階級でも「強豪ひしめく」と巧言していますが、ウェルターはガチです。
この階級で「(PFPランキングでは後塵を拝している)テレンス・クロフォードよりも強い」と見る専門家も多いのがスペンスJr.です。
注目度が高いメガファイトだけに、オッズも出揃っています。
ウィリアムヒルのブックは王者が1.25倍、挑戦者3倍。
12−5でスペンス有利と見られていますが、意外と接近した数字です。
スペンスJr.は身長177㎝/リーチ183㎝と、マイキー(168㎝/173㎝)を大きく上回っています。
スペンスのトレーナー、デリック・ジェイムスは「フェイスオフで両者の体格差に会場がざわついたが、体格差は全く関係ない。今はスペンスの方が重いだろうが、二人は147ポンドぴったりか、少し下か、いずれにせよほとんど同じウェイトで試合前日の秤に乗ることになる。試合を決めるのは今日の体格差じゃない、試合当日のリングでの技術、相性だ」「そして、マイキーは全階級で最高の技術の持ち主。この試合はスペンスJr.にとっての挑戦だ」と語っていますが、それでもやはり、マイキーには厳しい体格差です。
そして、この種の〝異種階級戦〟で必ず話題に出てしまうのがドーピング問題。
ドーピング史上最大の事件「バルコ・スキャンダル」の主犯ビクター・コンテは2006年に懲役を終えて社会復帰、ノニト・ドネアら多くのボクサーの栄養管理コーチを担っていますが、マイキーもその一人です。

この提案にスペンスJr.も快諾、二人は先週から試合当日までVADAの検査対象となりました。
スペンスJr.はコンテに対して辛辣です。
「当然だね。それにしても、どうしてマイキーはあんな人物と組むのか、全く理解できない。私ならコンテなんて、チームには絶対に加えないけど。虎はその縞模様を消さない(李下に冠を整さず)というからね。私はVADAのテストを受け入れるよ、私は何の問題もないから」。
バリー・ボンズやマリオン・ジョーンズら世界的なアスリートを巻き込み、ボクシング界でもシェーン・モズリーらが手を染めたバルコのドーピング。
あんな大事件、大犯罪の首謀者でも「司法取引」と「セカンドチャンス思考」で、再び現場復帰できる米国はどうなんでしょうか?
日本なら少なくともスポーツ界からは永久追放、普通に考えたら表舞台からは抹殺です。
この試合は二人にとって初めてのPPVという点でも注目です。
「人気」という巨大な敵に、どんな結果が出せるのか?
メガファイトのボーダーライン、30万世帯に届いて欲しいところですが、果たして?
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