Mission Impossible はやはり不可能だったのか…
蒙昧暗愚な私にセンスがないのは仕方がないにしても、なんと的外れで、恥知らずなタイトルを付けてしまったのか、短絡的で単細胞な自分を呪うばかりです。
村田諒太は Mission Impossible をすでに完遂しているのに。それも一度ならずも。
日本人が「五輪ボクシングで金メダルを獲る」。このMission はImpossible です。半世紀以上前に桜井孝雄が勝ち取っていますが、それは50年以上も前のことです。
しかも、そのクラスが75kg級ミドルだとしたら、もはや漫画にするにも憚られる偉業です。五輪金は紛うことなき Undisputed Champion です。
「日本人が五輪ミドル級で金メダル」。こんなMissionを Impossible じゃないと言い切れる輩は、どんなアンチでもいないでしょう。
そして、プロでも世界チャンピオン。これは、1995年の竹原慎二以来22年ぶり二人目です。偉業ではありますがMission Impossible というには少し遠慮してしまいます。
しかし、竹原が当時の世界王者の誰と戦っていても圧倒的不利と見られていたのに対して、村田はGGG以外の王者、つまり当初ターゲットだったビリー・ジョー・サンダース(WBO)、アッサン・エンダム(WBA)ならポテンシャルオッズ(試合は確定してないがもしやるならば)で大きく有利と出ていました。
リング誌が「フィジカルとガード、右の威力は村田がクラス最高」と評価するのを、自分のことのように、こそばゆいというか、エンダムやサンダースに勝てると見てくれてるんだ、と少し意外な思いでした。
このブログでも、エンダム戦は「オッズは村田有利で出るだろうが、パリ開催なら立場逆転するような僅差」という内容のことを書いてしまいましたが、現実には圧倒的有利でした。
ミドル級でGGGらトップ中のトップ以外なら、オッズが有利に張られるというのも、ちょっと考えられません。こんな、高評価もMission Impossible でしょう。
もう、すでに、村田は「日本人ではありえない」という奇蹟を何度も見せてくれました、というと過去形になってしまうので「何度も見せてくれています」。
今回の敗戦について「直前のキャンプで風邪をひいてメニューをこなせなかった」という報道が出てしまいました。
これから右足についても、何か出てくるかもしれませんが、そういうのは本当に要りません、見たくも、読みたくも、聞きたくもありません…。
右足のついてはあまりにも目に付いたので私も触れてしまいましたが、それも一番惨めな言い訳だと、きちんと書いてます。
そんな、くだらない言い訳にしか聞こえない戯言が、たとえ事実だとしても、表に出てしまうことは「100%完璧な状態だった」という村田への侮辱です。
ブラントに対しても失礼極まることです。
それにしても。
二日以上経っても、結構重たいですね。
私がボクシング観戦に溺れてしまったきっかけは、大昔にアメリカの中量級に魅せられたからでした。
そこは、日本人には全く関係のない、高次元にある別世界でした。
竹原には全く申し訳ない表現ですが、竹原はリング誌に言われるまでもなく「あの日あの時のホルヘ・カストロ」以外には勝ち目はありませんでした。
しかし、村田は違いました。
もしかしたら、私が最も願いを込めて、応援したのは、自分でもそのときは気づきませんでしたが、村田諒太でした。
負けて、そんなことに気付くファンというのも、相当に情けない、間抜けです。
〝村田の続き〟があるとしたら、また、次の Mission Impossible が始まるわけですから、また無責任に大きな期待を投げかけて、声を枯らして応援するだけです。
コメント
コメント一覧 (6)
そんなクラスで五輪で金です。リング誌は「村田は日本屈指のスポーツセレブだが、(ウォード以来金のない)米国ならもっと厚遇されていただろう」というように、とんでもない偉業です。
ハリウッド映画のようなハッピーエンドはありえない、のがお約束のボクシング界ですが、村田のクライマックスはまだまだ、これからだと思います。
フシ穴の眼
が
しました
こんばんわ
>確かに、村田が「自分一人で決めれることじゃない」なんて、よくわかりますが、そんな悲しいことは言わずに、自分に正直に決めていい段階です。
頭では分かってはいるんです。本当にその通りなんです。
でも自分の本心は、勝手ながら、もう1度だけ村田選手に夢を見せてほしいのです。
村田選手は生きている間、日本人の五輪のメダリストなんて見る事は無い、と当たり前のように諦めていた自分に、金メダルを見せてくれました。それも、管理人さんと同じで中量四天王の記事を毎日隅々まで見て憧れの思いをはせていた、あのミドル級の。そしてプロでは、ミドルの世界タイトルをも奪取してくれました。さらに、ミドル級の統一王者までも現実的な夢として見せてくれました。
まさにマンガの世界のヒーローの現実化でした。
それが、毎週楽しみにしていたマンガが唐突すぎる終わり方をした様で、今は毎日未練しか感じないのです。
自分勝手ながら、村田選手のストーリーをもう一話だけでも読みたいのです。その後に続くストーリーがあるなら、さらに・・・。
また長文になってしまいました。本当にすみません。
フシ穴の眼
が
しました
パッキャオやGGG、MLBに挑戦するプロ野球選手のような〝個人の挑戦〟ではないのが、彼のキャリアを少しいびつな形にしているのかもしれません。
デラホーヤ、レナード、フォアマン…金メダリストが温室育成されるのは常道ですが、村田のようにテレビ局はもちろん超大手広告代理店までがチームを組んでプロジェクトとして取り組むというのは前代未聞です。
〝アスリート個人の挑戦〟ではなく〝壮大なプロジェクトの執行役〟という役回りが、今回も無名のブラントではなく、タイトルを放棄してでもGBPのクイグリーと戦い、カネロ戦へのコネ作りを図ろうとするなど、政治色が色濃いマッチメイクを余儀なくされています。
おそらく、このプロジェクトに関わる人にとっては悪い意味でなくゲーム感覚、ビジネス感覚で取り組んでいるのでしょう。それがプロジェクトであるのですから、当然といえば当然です。プロジェクトに一発勝負の大博打はありえません。
ハイリスクはハイリターンとともに最後にとっておく。リスクを抑えて、世界的な名声と国内での人気を引き上げるにはどうしたらいいか。
そんな慎重なプロセスでの挫折は、確かに深手を負ってしまいます。
この敗北が、慎重なプロセスが、少しだけでも冒険に舵を切るきっかけになれば、新しい展開が期待できそうです。
確かに、村田が「自分一人で決めれることじゃない」なんて、よくわかりますが、そんな悲しいことは言わずに、自分に正直に決めていい段階です。
フシ穴の眼
が
しました
それほど、一緒に乗りたい夢の船だったわけですが。
大きく重い荷物を背負うやりがいと苦悩を、村田は十分覚悟、理解して船を出したとはいえ、同情したくもなります。
でも、全てはミドル級金メダリストがプロを選んだ瞬間から宿命づけられていたこと。
ただ、セカンド王者とはいえ王者になり、防衛も果たしました。最低限のノルマは十分果たしてくれたと思います。
村田のこれからの自分の決断を尊重したいです。
「自分一人で決めれることじゃない」。それほど多くの人とカネと時間を巻き込んでいるのはわかりますが、もう自分で決めていい段階です。
フシ穴の眼
が
しました
そして村田選手❗カツです❗もう温室は飛びだしました。タイトルにこだわれずトップ選手とやりましょう❗チャーロ、ゴロフキン、ヒリヒリするような格上にぶつかって、「あの日あの時のブラント選手」になろう❗
頑張れ村田❗
フシ穴の眼
が
しました
村田は自身のポジションを客観的かつ冷静にみられる人物だと思います。
今回の試合も、周囲が作り上げた予測のもとに、楽なものだとは思っていなかったはずだし、自らがどれだけ成長すべきかは、本人が一番わかっていたような気がしてなりません。
まだまだこれから。
村田なら、プロ転向したときの自らの決意(mission)を完遂してくれます。
フシ穴の眼
が
しました