WBC/IBFライト級 統一戦
カリフォルニア州ステイプルズセンター
WBC王者マイキー・ガルシアvsIBF王者ロバート・イースターJr.
 

掛け率はマイキー勝利が1.07倍、イースター6.5倍(英国ウィリアムヒル)。38戦全勝30KOに21戦全勝14KOと、無敗王者同士の統一戦ですが、約6-1で大きくマイキー寄りのオッズが立てられました。 

ライト級の統一戦となると、ファン・マヌエル・マルケスvsファン・ディアス以来9年ぶりということです。

試合は大方の予想を裏切る形でスタートします。

最初にペースを握ったのはイースター。身長180㎝/リーチ193㎝のイースターが、長い左ジャブで30歳のPFPファイターの侵入をバリアします。
2d30bf24-92e7-11e8-9656-94877fce2da3_1280x720_130957
それでもマイキーは3ラウンドに得意のワンツーでダウンを奪ってゲームをリードしますが、9ラウンドには撃ち合いの中でイースターの左に硬直する場面もありました。

118−109、117−110、116−111のユナニマスデジション。

ESPNとリング誌も118−109と採点しましたが、個人的には6ラウンドもIBF王者に振って前半は57−57の五分と見ましたが、7ラウンド以降は全てマイキーがピックアップしました。

いずれにせよマイキー完勝です。

1万2568人が埋まったステイプルズセンターでマイキーは「今年中にエロール・スペンスJr.へ挑戦する」と、ウェルター級最強候補の一人スペンス相手に五階級制覇を宣言します。

"I feel I have the power and the skill set to compete in any division up to welterweight. He's the toughest guy at welterweight so I want to face him."
ウェルター級に上げても、私のパワーとテクニックは通用する。スペンスは強い相手だ、だからこそ彼と戦いたいんだ。

 

会場で観戦していたスペンスも「ビッグファイトだ。私にとって現時点で考えられる最も大きなファイトだ。ショウタイムも前向きだし、交渉は簡単に成立する。今年11月か12月、いいね」と応じました。

もし、ガルシアが勝利するとマニー・パッキャオ以来、史上二人目のフェザー、ジュニアライト、ライト、ジュニアウェルター、ウェルターを制したボクサーとなります。

しかし、大方の見方は「フェザー級上がりのマイキーにとって、スペンスは大きすぎるし、強すぎる」。

エロール・スペンスJr.との対戦を公言しているマイキーですが、ライト級でも小さく、階級の壁が立ち塞がっていることは誰の目にも明らかです。

それでも楽しみですね。相当な有利が予想されるワシル・ロマチェンコ戦ではなく、スペンスを選ぶというのはファイターの見本です。

強い相手と戦って、自分の存在価値を上げる。

特定のプロモーターに所属せず、インデペンデントで活動するマイキーだから出来ることです。

法廷に持ち込まれた2年にわたるトップランクからの独立闘争は、「ボクサーの大切な時期に痛い代償」であることは変わりませんが、マイキーは自由と誇りを手に入れました。

負けたイースターは「今夜は彼の夜だった。脱帽するよ。彼は正真正銘のウォリアーだ。命がけでリングに上がったが、自分のタイミングをつかめなかった。決め手の右パンチを封じられた」と潔く敗北を認めました。

少し残念なのは、この試合のファイトマネーです。最低保障とはいえマイキーが100万ドル、イースターが50万ドル。ホルヘ・リナレスが5月12日のワシル・ロマチェンコ戦で120万ドルを手にしているのと比べても、これはかなり寂しい数字でした。

もし、マイキーがスペンスに勝つようなことがあれば、パッキャオと同じくらいの賞賛と報酬を受けても良いと思うのですが、やはりアメリカボクシングは厳冬の真っ只中です。