軽量級の祭典、SUPER FLY2 がいよいよ明日に迫って来ました。

昨年9月に立ち上がったこの〝特殊な興行〟は、ローマン・ゴンザレスが衝撃的なKO負けを喫していきなり主役を欠いてしまう予想外の展開となりましたが、なんとか「2」を迎えることができました。

そして、今回はスーパーフライとフライのダブルヘッダーです。

♠️IBF世界フライ級タイトルマッチ♠️

ドニー・ニエテスvsファン・カルロス・レベコ

レベコといえば、井岡一翔との2戦です。レベコは紛う事なき強豪です。

ただ、3階級制覇のニエテスもいい選手ですからね。蛇を首に巻いて入場するパフォーマンスもプロフェッショナルです。

大方のオッズは4−1でニエテス。「懐の深いフィリピン人がアルゼンチンのファイターを中差判定で下す」というのが大方の予想ですが、天邪鬼の期待を込めてレベコの終盤ストップ勝ちを推します。

この番狂わせに、井岡がインスパイアされると嬉しいのですが…。

しかし井岡の前に、比嘉大吾ですね。

イングルウッドのザ・フォーラム、そのリングサイドには沖縄の好漢がシートに腰を下ろし、ニエテスとレベコの品定めをしているはずです。試合が終わったら、即リングインして挑戦状を叩きつけて欲しいですね。

具志堅用高会長と比嘉の乱入は、軽量級を識っている観客にはたまらないでしょう。現地、土曜日の夜にイングルウッドで観戦できるファンが羨ましい…席料も安いでしょうし、最高です。


♠️WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ♠️

シーサケット・ソールンビサイvsファン・フランシスコ・エストラーダ


この勝者が手に入れるのは、世の中に溢れているWBCベルトだけではありません。腐敗承認団体のベルトよりも価値のあるリング誌ベルトもステイクされます。

さらに、二人は、既にいくつかのメディアでPFPのランキングに入っていますが、その勝者はさらにその地位を上げ、世界の軽量級シーンの中心に躍り出る事になります。
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リング誌の月間MVPは井上尚弥も村田諒太も獲っていません。アジア人がこの栄誉に輝くのは、何度獲ったかわかりませんが、マニー・パッキャオ以来です。シーサケットはミズノを履いてるんですね。ますます応援します


大方のオッズはシーサケット勝利が2.25倍、エストラーダ勝利1.80倍。挑戦者のエストラーダ有利ですが、英国ウィリアムヒルはシーサケット勝利は1倍、エストラーダ1.80倍と、シーサケットのアバウト2−1を弾いています。

専門家予想も割れてます。50−50の勝負ですね。楽しみ過ぎます。その通りの素晴らしい試合を期待したいです。

私の予想は、日本のファンに馴染みの深いシーサケットのKO勝ちです。


そして…。

この SUPER FLY 興行の盛り上がりを忸怩たる思いで見ているのは、「井上尚弥がこの階級にとどまっていれば」と歯嚙みする日本のファンだけではありません。

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英国のスーパースター、WBA王者のカリド・ヤファイです。

RING.tvでカリド・ヤファイがビッグファイトへの熱望を語っています。

前回、HBOが用意した井上の報酬が1ドル100円換算で、1825万円、カルロス・クアドラスが625万円、ヤファイに提示されたのは井上とクアドラスの間くらいの金額、1000万円前後だったのでしょう。

HBOのボクシング予算は激減傾向にあり、SUPER FLYは、この低予算に耐えられる興行として企画されました。

初回のローマン・ゴンザレスは6000万円を手にしました。これは井上とソールンビサイの3倍以上という破格の金額でしたが、英国で同レベルの報酬が約束されているヤファイにとってタイ人や日本人よりも更に低い条件は到底飲めるものではありません。

“First, I was offered the (Naoya) Inoue fight, but my team felt the money wasn’t good enough,” said Yafai. “It wasn’t much more than what I made against Ishida. I had a talk with (promoter) Eddie (Hearn) and my team and, although I would have been happy to fight Inoue, I was advised not to take it. My team felt as a defending champion, I should be compensated for taking a very tough fight in America.

〜この興行には「井上とやらないか」とオファーがあったんだけど、報酬がとにかく話にならなかった。英国でやった石田匠との試合よりもはるかに低い金額だったんだ。私は「井上と戦いたい」と、エディ・ハーンやチームにかけあったけど「アメリカで井上とタフな戦いをするにはあまりにも酷い条件だ」と見送ることになってしまったんだ。〜



ヤファイは、SHOW TIMEのバンタム4からのオファーを断った長谷川穂積と同様、「ケタを間違ってないか?」と失望したのでしょう。

「強い相手とでっかい試合がしたい。それを心の底から望んでる。もし、それが叶わないのなら、引退する、それくらいの思いだ。シーサケットとエストラーダの勝者と戦いたい」、そう語るヤファイには既に〝SUPER FLY「3」〟への条件提示がされているといいます。

ヤファイが望む報酬が支払われる舞台は英国ですね。スーパーフライは、大西洋を渡るかもしれません。

日本のファン、井上尚弥からしたら身勝手な希望ですが、スーパーフライの統一王者がバンタムに上がって来てくれたなら…。

しかし、トップランクのジェルウィン・アンカハスも〝スーパーフライ・ウォーズ〟への参戦をほのめかしており、井上を見る世界の目は「主戦場から退散した臆病者」かもしれません。

とはいえ、井上もまた、ヤファイ同様に「経済大国の軽量級ボクサー」という巨大なジレンマに苦しんでいるのです。

経済大国の軽量級ボクサーは、報酬以外では不遇です…。