弱い相手ばかりと戦っているうちに劣化して、弱い奴に駆逐されてしまう。

長谷川穂積もそうでした。

そして、内山高志も。



井上尚弥と内山高志。

二人の共通点は「PFPファイター」と「破格の強打者」。

そして、誰に勝ったのか?キャリア最強の相手は誰だったのか?…4団体17階級時代のプロボクシングではより絶対的な命題を問われたとき…。

内山が勝ったベストファイターは、1位:三浦隆司、2位:ブライアン・バスケス、3位:ホルヘ・ソリス(パッキャオと対戦したことがある)…。

井上は、1位:スティーブン・フルトン、2位:ノニト・ドネア再戦時、3位:ルイス・ネリ?、4位:オマール・ナルバエス…。

悲しすぎます。

Undisputed_(Film)_Logo


団体と階級が増殖した混沌の時代、ボクシングのトレンドは複数階級制覇だけでなく、Undisputed championを目指す統一路線への潮目がオーバーラップしています。

そして、そんなトレンドを実は無視していたのがマニー・パッキャオであり、フロイド・メイウェザーでした。

この二人はUndisputed championにはほとんど関心を示さず、フェザー級でもおかしくない体格ながら複数階級制覇には乗り出したものの、その目的はカネと注目が用意されている終着駅(ウエルター級)に行き着くことでした。

彼らはアルファベット団体のベルトにも敬意を払わず、人気階級でのビッグファイトを希求し続けたのです。フェザー級の背格好のくせに、です。

パッキャオは馬鹿らしいくらいに論外、メイウェザーのキャリアでも「誰に勝ったのか」は驚くほど充実しています。

米国市場が低迷しているのは、ボクシングが慢性的に凋落しているからだけではありません。


面白くないからです。


メキシコ偏重、強い相手とやらない(内山や井上よりはマシとはいえ)カネロ・アルバレスや、もはや強いかどうかもわからないのにファイトマネーが破格のライアン・ガルシア、現役時代からエキシビションまで一貫してチキンなマイク・タイソンが東京ドーム以上の巨大スタジアムで興行する…。

面白くないのです。



結果として面白かったとはいえ、「井上vsネリ」も冒険心のかけらもない面白くないマッチアップです。

パッキャオやメイウェザーと比べてはいけないのは承知ですが、彼らの路線こそが本物のスーパースターへの道でしょう。

もちろん、フェザー級からそこに果敢に挑戦して打ち砕かれたマイキー・ガルシアのように、その道には勇者たちの屍が累々としているのですが…そういえば、WOWOWでマイキーの試合を観戦した井上が「階級を上げて潰されたらなんの意味もない」と吐き捨てていたのを思い出しました。

私は、何の意味もないとは思いません、むしろ変なのを圧倒するばかりなのよりもカッコいい気もします。

もちろん、これは生きるか死ぬかのリングで戦うプレイヤーと、趣味でボクシングを見ている勝手なファンの考え方の違いでしょう。

実際に、ウェルター級の牙城に跳ね返されたマイキーはPFPから陥落(これもおかしな話ですが)、井上はその恩恵を授かってPFPランキングを上げました。



モンスターvsパンテラ 第1ラウンドから何を読み解くか?。。。。。しばらく続きます。