昨年11月にポール・スパダフォーラのバイオグラフィー「Fighting Till the End(斃れてのち已む)」が出版されました。

このブログでも何度か取り上げてきた、元IBFライト級王者です。

The Pittsburgh Kid がボクシングファンの記憶に永遠に刻み込まれる理由は、そのジェットコースターのような生き様ではありません。

1999年8月20日、スパダフォーラは番狂せでIBFライト級王者決定戦で強豪イスラエル〝ピト〟カルドナに完封勝利、悲願の世界タイトル奪取に成功しました。

彼はこの日まで、ボクシングファンには全く無名のアンダードッグでしたが、業界に深く関わる情報通の間では「カルドナは勝てない。1ラウンドも取れない」と、信じられないほど高く評価されていました。

それもそのはず、彼はこの年に飛び抜けて評価が戦ったWBCジュニアライト級王者のスパーリングパートナーをつとめて、その王者をテクニックで封じ込めていたのです。

 He had a famous sparring session with Floyd Mayweather Jr. in 1999 in which he dominated Floyd in training. Mayweather himself has acknowledged this but claims to have been out of shape.

傲慢で神経質なWBCジュニアライト級王者はスパダフォーラをキャンプから追放します。「スパダフォーラに翻弄されたのは、俺が全く本調子じゃなかったから。それが全てだ」。

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史上最も有名なスパーリング。その噂はあっという間に広がり、ボクシングファンは〝究極の盾vs盾〟対決を期待しますが、ついに実現することはありませんでした。

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「メイウェザーが戦うべきだった10人」(アルファベット順/リング誌)。

日本のボクシングファンの目線では、スパダフォーラ以外の9人はお馴染みでしょう。



これを見て「メイウェザーは全盛期のパッキャオだけじゃなくて、スパダラフォーラからも逃げたのか」と考えるとすると…それは半分当たっていて、半分はずれています。


スパダラフォーラは、メイウェザーを実戦でも完封する前に、自分自身の中に巣食う敵に敗れてしまうのです…。