今年はディズニー創立100周年だそうです。また国内では競馬法が制定されてから100周年。そして、大阪松竹座も開場100年です。

そして、そして何よりもウイスキーも100周年なのです。

スコットランド留学から帰国した竹鶴政孝が、鳥井信治郎と山崎蒸溜所を開設したのが1923年のことでした。

1923年、大正12年。関東大震災が起きた年です。

未曾有の天災に首都が襲われた年でしたが、エンタメと酒に対する情熱の炎は消されることはなかったのです。人間って素晴らしい。

蛇足ですが前の年、1922年はリング誌が創刊。昨年、2022年は創刊100周年でしたが、皮肉にもその年に廃刊となりました。

リング誌の場合は70年代から経営難は常態化。80年代には丸1年の休刊を余儀なくされ、90年代、00年代、2010年代と事態はさらに悪化。

年12回発行の月刊体制も崩壊、2015年前後で廃刊になってもおかしくありませんでしたが、おそらく「100周年まではなんとか!」という意地が延命装置となったのでしょう。

一年先輩のリング誌は寂しく雑誌売り場から退場してしまった一方で、世界のディズニー、日本の競馬、日本のウイスキー、道頓堀の芸能はまだまだ意気軒昂です。



ウイスキーがお好きです。モルトがたまらなく大好きです。

さて、熟成樽に仕込まれたウイスキーは、人が全量を飲めるわけではありません。

まずは、有名なANGEL'S SHARE 、エンゼルズ・シェア。「天使の分け前」です。

樽の中でウイスキーが熟成する過程で、年に少なくとも1〜2%のウイスキーが蒸散によって失われます。

美味しいウイスキーは天使が味見をすると言われ、その分のウイスキーが樽の中で少しずつ減り続けるのです。

名匠ケン・ローチ監督の「The Angels' Share(2012年)」は、まさに〝ウイスキー映画〟の傑作。お薦めです。


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もし、竹鶴が100年前に仕込んだウイスキー樽が発見されたとしたら?

天使の取り分だけで、年1〜2%減ってしまうので、すでに約50年前で樽の中は間違いなく空っぽになっているはず。

天使が飲み干してから、さらに50年も経っているわけです。

樽に鼻を近づけたら微かにウイスキーの香りがするかもしれませんが、ウイスキーそのものは天使と悪魔によって半世紀前に一滴残らず飲み干された後です。

市販の商品で最長は30年ものですが、これでも半分以上も天使に飲まれちゃってるわけです。

50年ものになると、複数の樽を管理しながら、少なくなったウイスキーを合わせてゆく作業になります。

これを繰り返してゆけば100年ものでも可能ですが…熟成100年のウイスキー、間違いなくとんでもない高値で取引されるでしょうが、味はどうなんでしょう?