「カネロ、負けろ」。ずっとそんな逆応援してきました。

しかし、それが広義の熱狂的ファンであることはフロイド・メイウェザーが教えてくれました。

もし、また負けると、寂しい気持ちになるかもしれません。

なにしろ、今の米国市場にカネロの後継者は一人も見当たりません。

ライアン・ガルシアはアンチになるには弱すぎ、PPV100万セールス超えで大騒ぎでは人気の天井も低すぎます。

週末に迫った「THE KING is COMING HOME 」。ESPNの記事の拙訳です。




ジョン・ライダーはこの週末、2010年9月のデビューから13年、37戦(32勝18KO5敗)のプロキャリアの中で飛び抜けた金額のファイトマネーを手にする。

しかし、戦前予想もオッズも誰も彼が勝つとは思っていない。

地元でも米国でも英国のトップファイターが惨めに撃退されたカネロ・アルバレスを相手に、ライダーは完全敵地のメキシコ・グアダハラに乗り込むのだ。

希望のカケラを見つけるのさえ難しい場所で、惑星最高のボクサーの一人と戦うのだ。

興味深いことにザ・ゴリラのキャリアは、2019年11月23日に喫した敗北から好転した。

今回と同じように、圧倒的不利とみられたカラム・スミスとの英国対決はユナニマスデジションで落としたが、試合を見ていたファンが勇敢に戦い続けた彼が勝者だと不当判定を訴えたように、勝っていてもおかしくない内容だった。

復帰戦の2試合を難なくクリアすると、大勝負がセットされた。

米国のビッグネーム、ダニエル・ジェイコブスとのクロスゲームをスプリットデジションで潜り抜けたライダーは、昨年11月に無敗のザック・パーカーの変則スタイルに手を焼いたWBOスーパーミドル級の暫定王者決定戦は、パーカーが右拳を痛めて4ラウンド開始ゴングに応じられず棄権。

カネロ・アルバレスと戦うことは「報酬と名声」という意味において、地球上の全てのボクサーにとって究極の目標だ。

「報酬と名声」という意味において…ボクサーを職業とする者にとって、他に意味などあるわけがないから、この表現は正しくない。正しくは「カネロ・アルバレスと戦うことは、プロボクサーという存在にとって究極の目標」だ。

それにしても、ライダーは5つも敗北している。カネロ・アルバレスがそんな見映えのしない相手と戦うのは、2012年5月のシェーン・モズリー以来、11年ぶりの珍事。もちろん、モズリーが見映えがしない相手であるわけがない。

つまり、ジョン・ライダーはカネロがこのスポーツのキングになってから戦う、最も見映えのしない相手なのだ。

それだけでは済まない。ライダーが負けた5敗のうちの3つは、カラム・スミスとロッキー・フィールディング、ビリー・ジョー・サンダース。

そう、カネロになす術もなく破れ去った英国の〝惨敗三人衆〟だ。

惨敗三人衆は、世界王者の看板と無敗のレコードを引っ提げて、カネロに挑んで粉砕された。

そんな三人に負けたライダーは暫定王者になったことしかなく、5敗もしている。カネロの対戦相手としては完全な不良品だ。

WBOの暫定王者になったからUndisputed championのカネロに挑戦する、というのは一見筋が通っているように見えるが、ジョン・ライダーという男の履歴書を読めば読むほど、どうしてこのファイターがカネロと戦えるのか、全く理解できなくなる。

ボクシングでは何が起きても不思議はない、そういうことだ。

そう、ボクシングでは何が起きても不思議はない。