昨年のカタールW杯。放送権の高騰で地上波テレビの手が届かなくなった中で、ABEMAが全64試合を無料配信しました。
この大会で日本代表が予選突破を決めた豪州戦は地上波での放送は無し、DAZNの独占中継に。
観戦スポーツはビジネスであり、経済原理で動いているのは当然です。
しかし、ABEMAやDAZNの積極的な攻勢が利益につながっているか、というと誰もそうとは考えていません。
このブログで何度も繰り返してきましたが、彼らは採算を無視して実験を行っているだけです。
ABEMAは10〜12月期の連結決算で93億円の赤字、次回のW杯への取り組みについては方針を明らかにしていないことからも、実験が成功だったとは考えていないでしょう。
また、DAZNも豪州戦が昨年配信したスポーツの中で飛び抜けた視聴者数を記録したとしながらも、昨年2月に月額視聴料を1925円から3000円に、今年2月にはさらに3700円と、あり得ない値上げを繰り返しています。
日本サッカー協会の田嶋幸三会長は豪州戦のあとに「残念なのは、子どもたちがパッとテレビをつけて代表選手を応援したいと思っても見られないこと」「誰もが見られるような環境にしなければならない」と発言しました(読売新聞)。
英国の放送法では、公共性の高い人気スポーツ(サッカー・競馬・テニス・ラグビーなどのピッグイベント)を指定し有料放送局による独占中継を禁止、地上波無料放送されるユニバーサル・アクセス権を認めています。
田嶋会長は「サッカーだけが特別ではなく五輪とか、相撲とか日本の文化としてのスポーツをしっかり守っていかなければならない」とも語っています。
では、公共性の高い人気スポーツではないボクシングでは、有料放送局による独占中継はやむなしなのでしょうか?
私はそうとは考えません。
彼らがやっている実験は、放映権料をいたずらに釣り上げ、市場を混乱させているだけです。芳しくない実験結果が積み重なると、市場から撤退という選択を取るのは明らかです。
そうなると、放映権料は下がるでしょうが、マニアを囲い込む実験によってファンの裾野は無惨にえぐられ、削り取られているでしょう。
彼らの実験は、競技の発展を妨げる危険因子の可能性を孕んでいるのです。
スポーツや文化の場合、短期的なビジネス視点だけでなく、競技振興につながる未来を俯瞰した視点が欠かせません。
米国ボクシングが凋落した原因は、世界タイトルと階級の大量生産だけではありません。一般のスポーツファンが興味を示す可能性のあるビッグファイトをPPVという視聴料がバカ高い小さな箱に閉じ込めてきたからです。
〝格安(あるいは無料)の小さな箱〟の井上尚弥の場合、高額のファイトマネーを支えているのは実需ではなく、完全な実験によるものです。
DAZNは、カネロ・アルバレスとの総額3億6500万ドルの契約を反故にしました。
井上を支えるNTTグループやAmazonプライムが、いつ実験を終了するのか誰にもわかりません。
現段階での井上への投資は、W杯ほどではないものの赤字であることは、間違いありません。
そして、ボクシングの地上波離れはますます加速しています…。
この大会で日本代表が予選突破を決めた豪州戦は地上波での放送は無し、DAZNの独占中継に。
観戦スポーツはビジネスであり、経済原理で動いているのは当然です。
しかし、ABEMAやDAZNの積極的な攻勢が利益につながっているか、というと誰もそうとは考えていません。
このブログで何度も繰り返してきましたが、彼らは採算を無視して実験を行っているだけです。
ABEMAは10〜12月期の連結決算で93億円の赤字、次回のW杯への取り組みについては方針を明らかにしていないことからも、実験が成功だったとは考えていないでしょう。
また、DAZNも豪州戦が昨年配信したスポーツの中で飛び抜けた視聴者数を記録したとしながらも、昨年2月に月額視聴料を1925円から3000円に、今年2月にはさらに3700円と、あり得ない値上げを繰り返しています。
日本サッカー協会の田嶋幸三会長は豪州戦のあとに「残念なのは、子どもたちがパッとテレビをつけて代表選手を応援したいと思っても見られないこと」「誰もが見られるような環境にしなければならない」と発言しました(読売新聞)。
英国の放送法では、公共性の高い人気スポーツ(サッカー・競馬・テニス・ラグビーなどのピッグイベント)を指定し有料放送局による独占中継を禁止、地上波無料放送されるユニバーサル・アクセス権を認めています。
田嶋会長は「サッカーだけが特別ではなく五輪とか、相撲とか日本の文化としてのスポーツをしっかり守っていかなければならない」とも語っています。
では、公共性の高い人気スポーツではないボクシングでは、有料放送局による独占中継はやむなしなのでしょうか?
私はそうとは考えません。
彼らがやっている実験は、放映権料をいたずらに釣り上げ、市場を混乱させているだけです。芳しくない実験結果が積み重なると、市場から撤退という選択を取るのは明らかです。
そうなると、放映権料は下がるでしょうが、マニアを囲い込む実験によってファンの裾野は無惨にえぐられ、削り取られているでしょう。
彼らの実験は、競技の発展を妨げる危険因子の可能性を孕んでいるのです。
スポーツや文化の場合、短期的なビジネス視点だけでなく、競技振興につながる未来を俯瞰した視点が欠かせません。
米国ボクシングが凋落した原因は、世界タイトルと階級の大量生産だけではありません。一般のスポーツファンが興味を示す可能性のあるビッグファイトをPPVという視聴料がバカ高い小さな箱に閉じ込めてきたからです。
〝格安(あるいは無料)の小さな箱〟の井上尚弥の場合、高額のファイトマネーを支えているのは実需ではなく、完全な実験によるものです。
DAZNは、カネロ・アルバレスとの総額3億6500万ドルの契約を反故にしました。
井上を支えるNTTグループやAmazonプライムが、いつ実験を終了するのか誰にもわかりません。
現段階での井上への投資は、W杯ほどではないものの赤字であることは、間違いありません。
そして、ボクシングの地上波離れはますます加速しています…。
コメント
コメント一覧 (2)
フシ穴の眼
が
しました
その後の井上vsドネアも
今回の天心も児玉氏満面の笑みだったし
フシ穴の眼
が
しました