WBAライトヘビー級王者ドミトリー・ビボルが、元WBOスーパーミドル級王者ヒルベルト〝スルド〟ラミレスを36分間、完全にコントロール、10度目の防衛に成功しました。 

UAEドバイのエティハド・アリーナで行われた無敗対決は、31歳のロシア人が同い年のメキシカンをテクニックで翻弄。

余裕のユナニマスデジション(117-111/117-111/118-110)で、5月のカネロ・アルバレス戦に続いてメキシコの人気スターを撃破。

前半は、ラミレスがリーチ191㎝の長い右リードでビボルを煩わせるシーンも作りますが、ビボルは正確なコンビネーションで主導権を握ります。

第5ラウンドには右ストレートでメキシコのサウスポーを効かせると、中盤はカネロ戦を彷彿とさせるコーナーに詰めての連打でポイントを積み重ねます。

終盤も、体格で上回るラミレスがラミレスに押される場面が続き、最終ラウンドは「ノックアウトするしかない」とコーナーを飛び出しましたが形勢は変わらず。

「ラミレスの長い距離をビボルは崩せない」と番狂わせを予想する専門家もいましたが、結果は想像以上の力量差を見せてビボルが完勝。

3人のジャッジが揃ってラミレスにポイントを与えたのは、ビボルが休んだ10ラウンドだけ。



“The lion isn’t the biggest animal in the jungle, but he is king” 

21戦全勝(11KO)と無敗レコードを伸ばしたビボルは「ライオンは最大の動物ではないが最強なんだよ」と、体格で勝るラミレスに完勝したことにご満悦。

そして「ライトヘビー級でundisputed championになりたいが、私がやりたいと言っても相手陣営が逃げたら出来ない。彼はこの試合を見るはず。ぜひ、試合を実現しましょう」と、WBC/IBF/WBO王者のアルツール・ベテルビエフとの決戦をアピールしました。

ビボルvsベテルビエフ…ボクサーvsパンチャーの無敗対決という魅惑の構図だけでなく、両者とも高度な技術の裏付けを持つテクニシャン。

ロシア人同士の対決だけに、メガファイトにはなりませんが、ボクシングファンにとっては想像するだけでヨダレが止まらない対決です。 

ESPNでビボルはライトヘビー級2位(リング誌1位)、PFP8位(同7位)。ベテルビエフはライトヘビー1位(リング誌2位)、PFP7位(同10位)。

もし、ベテルビエフ戦が決まらなければ、カネロとの再戦に向かう模様で、その場合はスーパーミドル級での試合になる可能性も噂されています。

カネロ戦前は「スーパーミドル級に落とす」と対戦を熱望していたビボルでしたが、立場が変わった現在でもその気持ちが残っているかどうか?

巨額のファイトマネーを積まれたら、168ポンドまで落とすでしょうが、ベテルビエフ戦と比べると全く見たくありません。



プロ初黒星を喫したラミレスは、44勝30KO1敗。「勝ったと思ったがジャッジの仕事を尊重する」。