誰に勝ったのか?

マニー・パッキャオはマルコ・アントニオ・バレラ、エリック・モラレス、ファン・マヌエル・マルケスのいずれも一発殿堂の超強豪と合計9試合の激闘を繰り広げました。

あの凄まじさと比べると、老いたオスカー・デラホーヤに勝利したTHE DREAM MATCHや、Fighter of the yearに輝いたリッキー・ハットン、PFP上位を5年以上も闊歩したミゲール・コットらとのファイトマネーだけがバカ高い人気階級でのメガファイトなど完全に色褪せて見えます。

そのデラホーヤもフリオ・セサール・チャベスからスターとトーチを受け取り、フェルナンド・バルガス、アイク・クオーティ、そしてフェリックス・トリニダードとの激闘。

パッキャオに敗れて引退というキャリアも、スターのトーチを史上最も美しくリレーしたグレートとして記憶されるでしょう。

シュガー・レイ・レナードはウィルフレド・ベニテス、ロベルト・デュラン、トーマス・ハーンズ、マービン・ハグラーと拳を交えました。やはり全員が一発殿堂です。

アユブ・カルレやドニー・ラロンデを撃ち落として複数階級制覇に成功しましたが、FOUR KINGSの総当たり戦のスペクタクルを見てしまうと、どうでも良い話です。


モハメド・アリはソニー・リストンとジョージ・フォアマンという史上最強と恐れられたファイターを、圧倒的不利予想を覆してKOしました。

ボクシングがメジャースポーツだった時代背景があるにせよ、ジョー・フレージャーとの3連戦は歴史の一部です。


フェザー級やジュニアライト級という人気階級一歩手前でありながら、メキシカンの超人気スターが3人で包囲してくれる奇跡の幸運に浴したパッキャオ。

何よりも人気階級を侵略してビッグネーム狩りを繰り返したことで、軽量級時代の偉業が再評価されました。

そして、デラホーヤやレナード、アリは掛け値無しの人気階級のスター。
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そんなグレートと、バンタム級の井上尚弥を比較するのは、井上に対しても失礼千万にあたるかもしれません。

それでも…そのキャリアで拳を交えた殿堂クラスの大物は、晩年のノニト・ドネアだけ。

現役のPFPファイターとの対戦ですらゼロ、過去のPFPファイターまで遡ってもドネアだけ。

もちろん、リング誌電子版に代表されるPFPのような猫の目ランキングは、一週間前の5位は?半年前の1位は?と聞かれても誰も自信を持って答えられない軽薄極まるモノです。

ドネアを例に取るとFighter of the year選手との対戦はカール・フランプトン(大差判定負け)、現役PFPファイターとはビック・ダルチニアンとフェルナンド・モンティエルと戦っていますが、モンティエルは長谷川に勝っただけでランクインした〝なんちゃって〟PFP。現役PFPに勝ったのは、実質フライ級時代のダルチニアンだけです。

オレクサンダー・ウシクは誰に勝ったのか?テレンス・クロフォードは誰に勝ったというのか?

「誰に勝ったか?」なんてアリやレナード、パッキャオだけがまともに答えられる最上級の難問じゃないか?!



そして、井上が現在PFPファイターと戦う現実性を考えると、リング誌なら6位のライト級ワシル・ロマチェンコが最軽量です。

今のロマチェンコを井上が倒しても、パッキャオvsデラホーヤの衝撃には遠く及びません。



…軽量級のモンスターは「最高の相手がドネア」でキャリアを閉じてしまうのでしょうか…?