BCPとは〝災害〟などの緊急事態における企業や団体の事業継続計画(Business Continuity Planning)のことです。

私の会社にもBCPがありますが、それは天災に特化した内容です。

ざっくりいうと「大地震で東京本社の機能が完全にシャットダウンしたら、組織と社員はどう動くか?」。

日本では80年近くも「災害=天災」という等式が成り立ってきました。

ところが、ウクライナは日本とは違い〝災害〟を広く捉え、特に「災害=戦争=ロシアからの侵略」という等式をしっかり覚悟してきたのです。

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「奴らが来るのは分かっていた」。ビタリ・クリチコは2013年にロシアを後ろ盾とした反政府勢力と肉弾戦で戦っていました。


国が独立した1991年ですでに、多くの企業かこの等式に従ったBCPを確立していました。

ここ3ヶ月ほどで、日本の様々な企業がウクライナ企業からオンラインで講習を受けるような仕事が、私の周りでも増えています。

日本の企業も「災害=天災」からもっと俯瞰して、広義の災害の中で、どう事業を継続させるかを模索し始めたのです。

この種の仕事は、好きではありません。大嫌いです。

資料の中に、台湾有事やロシアの北海道侵攻の文字が当たり前のように踊り、聞きなれない企業、武器を扱わない〝死の商人〟が跋扈しているのです。

まさに死の商人そのものの横顔がある総合商社では〝航空宇宙部〟(だいたいがこんな部署名なんです、子供が憧れそうで死の商人っぽくない名称ですが、扱ってるのは兵器)の売上が大幅に伸びています。

「イスラエルのウェポンが売れて売れて」という平気で笑う馬鹿がいます。馬鹿じゃないですね、人殺しです。

「ミサイルからラーメンまで」…ラーメンだけ売っとけ。



しかし、日本時間今日未明に嬉しい、というかスゲェなというBCPのニュースが入ってきました。

昨シーズン、ロシアの侵略で中断したウクライナ・プレミアリーグが開幕したのです。

翌日はウクライナの独立記念日。ロシアが総攻撃を仕掛けでくるという心配が膨らむ中で、試合は無観客。

開幕式では選手が国旗をまとって入場。戦死した国民への黙祷のあと、ウクライナ軍兵士がボールを蹴る始球式が行われたそうです。

ドネツクvsハルキウの開幕試合は、激闘の末スコアレス・ドロー。

ウクライナのサッカー協会がスポーツの世界でも、BCPをしっかり構築していたのは間違いありません。


翻って日本のスポーツ。

災害には勝てない、地震で苦しんでいる人がいるのにスポーツなんて有り得ない、パンデミックの最中にスポーツなんてあり得ない、戦争してるのにスポーツなんてあり得ない…。

まず「スポーツなんて」というへり下った大前提に、「あり得ない」という一択、そんな思考停止に陥っているように見えるのは気のせいでしょうか。