日本人にとっては、にっくきジョニー・ファメション。

実際に憎いのは不当判定をしたウィリー・ペップでしたが。

ジャン・ピエール・ファメションは1945年、フランス・パリ生まれ。5歳のときに家族と豪州へ移住しました。

バンタム級でプロデビューしたのは1961年、16歳のとき。

原田と争ったタイトルは、キューバの強豪ホセ・レグラから奪ったもので、ファメションも評価の高い王者でした。

原田とファメション、ビセンテ・サルディバル、柴田国明、レグラ、そしてエデル・ジョフレ…日本人も強烈に絡んだバンタム級からフェザー級にかけての一大叙事詩。

レグラを引退に追い込んだのは、全く無名だったやせっぽっちのニカラグア人。

アレクシス・アルゲリョでした。

ファメションもアルゲリョのようにスラっとした長身のボクサーだと長いこと思ってましたが、身長166㎝、リーチ165㎝とフェザー級ではけして大柄ではありませんでした。

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原田との初戦は、地元の観衆も足を踏み鳴らして抗議の意を示したと言われていますが、敵地・東京に乗り込んでの再戦は原田を引退に追い込むKO勝利。

史上初の軽量級二階級制覇を成し遂げた原田に勝ったライオネル・ローズとともに、偉大な王者として豪州ボクシング史にその名を刻んでいます。

豪州のボクサーといえば、私にとってはジェフ・フェネック。いかにもオージーというフィジカルが 抜群に強いファイターでした。

ラグビーは言うに及ばず、サッカーでもなんでも彼らのスタイルはパワフルで勇敢です。

ローズやファメションはその印象が薄く、むしろ原田の方が豪州スタイルな気もします。

私にとっては、リアルタイムで知らない正真正銘の伝説がまた一人、天国に招かれたことは寂く思います。

原田のキャリアを終わらせたボクサーでしたが、リング誌をはじめ多くのメディアが原田を「事実上の3階級制覇」と認めています。

海外の報道に触れると「原田のことを持ち出せば日本人に受ける」と考えているフシがあります。

実際には、日本人はそこまで過去を尊重しない気質です。

日本のファンの中では、井上尚弥はもちろん、長谷川穂積や具志堅用高の方が評価が高いかもしれません。

交通事故で脳挫傷、心臓病にも悩まされていたというファメション。77歳、まだ早いです。

ファメション、安らかに。