ジョナス・スルタンを番狂わせで競り落とし、WBOバンタム級のストラップを拾ったポール・バトラー。

中止となったジョンリール・カシメロ戦で1-10のオッズが出され「ゾラニ・テテよりも無残な形で負ける」と決めつけられていた実力・人気ともに低空飛行の英国人です。

井上尚弥のベルトコレクション、最後のピースを持っていなければ、実力的にも名前的にも戦う価値が全くないボクサー。プロキャリアで喫した敗北は2つだけとはいえ、その内容は最低です。

テテ戦はクラスをジュニアバンタム級に下げてのカッコ悪い惨敗。エマヌエル・ロドリゲス戦は3.3ポンドも体重超過して、アスリートとしての神経が疑われながら完敗。

PFP1位に駆け上がった29歳の井上尚弥に対して、33歳の英国人はあまりにもひ弱に映ります。

王者にもかかわらず、リング誌の階級ランキングはまさかの9位。実績ポイント制のBoxRecではなんと12位。

スルタンに番狂わせで勝利したというのに、その実力は見向きもされていません。

もともな世界ランカーの実力すらも怪しい、悪い意味での怪人です。

そんな〝最弱〟怪人が、あろうことがPFP1位の井上と戦うというのです。

大方の予想は前半でTKO負け。判定まで持ち込んだら大健闘、中差のスコアは誰も予想できません。

それでも、しかし!

それではあまりにバトラーが不憫です。

怪人バトラーに井上が負ける不吉な前兆があります。

思い出してください。

私たちが12年前に見てしまった光景を。

バンタム級最強と見られていた長谷川穂積が、誰もが階級最弱の烙印を押していたフェルナンド・モンティエルにあっけなくストップされた悪夢を。

あのときのモンティエルが腰に巻いていたのはバトラーと同じWBOのストラップ。

そして、階級最弱王者と見られていたモンティエルのリング誌ランキングは…やはり9位でした。

不気味な符号じゃあ〜りませんか?

さらに怪人バトラーの身長は168㎝、井上をなんと3㎝も上回ります(リーチは6㎝だけ短い165㎝)。

不気味な数字じゃあ〜りませんか?

さらに決定的な事実が、バトラーの33歳という年齢です!

25年前なら8歳。当時のモンスターはまだ4歳です。

このときに拳を交えていたら、小学生の英国人が、まだ幼児の日本人を粉砕していたはずです。

ギリシャの偉大な哲学者ゼノンが考えた詭弁「アキレスと亀」を知っているでしょう。


あれです。あれは詭弁などではなかったのです。

アキレスは井上、亀はバトラー。25年前に先行していたバトラーを井上が追い抜くことは不可能なのです。

それどころか、永遠に並ぶことすら出来ません。

ただ、ゼノンのくだらない詭弁、いえいえ素晴らしい英知の正論と同じく、両者の実力差は時間の経過とともに接近しています。

ただ、永遠に抜くことも並ぶことも出来ません。

もし、アホ詭弁士、いやいや偉大な哲学者ゼノンが現代に蘇ったなら、バトラーがスプリットデジションで勝利すると予想するはずです。






わしがなんぼ考えてもバトラー有利の材料は、さすがにどう考えてもここまでじゃ…。