トロイ・ドーシーというプロボクサーがいた。

生涯戦績は、15勝(11KO)11敗4分。 

なんだ、どこぞのクラブファイターか?、と言う勿れ。

デビュー5戦目で、のちのIBFフェザー級王者トム・ジョンソンとスプリットデジションで敗北、3年後の再戦はマジョリティードロー。

まあ、ジョンソンはナジーム〝チキン〟ハメドが選ぶような雑魚だったが。

チキンがらみの話でいうなら、WBC米大陸王者時代のケビン・ケリーにも挑戦して判定負け。

ドーシーが世界王者になったのは1996年10月18日、完全敵地のデンマークでIBOジュニアライト級王者ジミー・ブレダルを殴り倒したときだった。



そういや、ブレダルってのもオスカー・デラホーヤが最初に世界王者を獲ったWBOジュニアライト級王者だった。分かりやすくいうと、五輪金メダリストのゴールデンボーイに差し出された生贄だった。

そうだ、ハメドやケリーやデラホーヤの話をする前に言っておかなきゃいけないことがあったのを、今、思い出しちまった。

この、トロイ・ドーシーって男は、キックボクサー崩れだったのさ。 

それでまた思い出した…北米フェザー級王者になったドーシーが世界初挑戦したのは、IBF王者のホルヘ〝El Maromero〟パエスだったんだ。

スプリットデジションで負けちまったけど、このパエスってのも元キックボクサー。というよりも"The Clown Prince of Boxing"って渾名が現してるように、サーカスの道化師だったのさ。

パエスはデラホーヤの2階級制覇がかかったWBOライト級王者決定戦にお招き預かって、期待通りに2ラウンドで転がってあげましたとさ。

あの頃、日本には坂本博之っていう無敗のKOキングがいたんだが、当時のか細いデラホーヤだったら序盤で粉砕してたかもな。

まぁ、とにかくハメド様や、あの頃のデラホーヤ様にはマッチメイクがどれだけ大切かってことを思い知らせてくれたもんだよ。

ドーシーやパエスと戦ったボクサーが言うには「一番驚いたのはタフさ」だってさ。

ボクサーは、当たり前のことしか言わねぇな。当たり前だろう、キックとパンチ、どっちが強いと思ってんだ。

ボクシングとキックのルールで2試合やれば、どっちが優勢になると思う?

頭の固いボクシング信者でも、答えは簡単にわかるだろうよ。