大騒ぎした翌日の夕方。
帰りの新幹線の車窓から見る風景は、寂しく映ります。

さてさて、PFPの根本理念は弱者救済です。
1950年代、シュガー・レイ・ロビンソンの素晴らしさをマニア以外に伝えるためにメディアが使った〝方便〟がバウンド・フォー・バウンドでした。
しかし、PFPは方便の域を出ることなく「ボクシング=ヘビー級」の方程式が揺らぐことはありませんでした。
50年代は米国でボクシングのステイタスが最も高かった時代でしたが、60年代になると世界史上最大のスポーツヒーロー、モハメド・アリが登場します。

公民権運動に泥沼のベトナム戦争、米国の正義が崩壊し、誰もが自信を失う中で、アリだけが自分の正義を貫き通したのです。
アリがアリであった60年代から70年代にかけては、PFPごときチャラい妄想は不要でした。
ボクシングファンは絶対神を奉じる、一神教の信者でいればよかったのですから。
再び、PFPが脚光を浴びるのはアリがアリでなくなった80年代。私たちは神を見失ってしまったのです。
ボクシングもヘビー級も、そのステイタスは失墜。世界ヘビー級チャンピオンが、世界一有名で尊敬されるアスリートだった時代は完全に終焉。
スポーツファンでも世界ヘビー級チャンピオンの名前を知らなくて当たり前、の神なき時代が始まります。
本物の神が身を隠すと、さまざまな怪しい教義を振り回す新興宗教が流行り出します。
復活したPFPもその一つです。
リング誌の〝後付け〟PFPでは60年代のPFP1位はアリを抑えてエデル・ジョフレ。
もし、今の時代にジョフレか君臨していたら、何年もの間PFP1位に君臨していたのは、100%間違いありません。
また、60年代5位のファイティング原田もジョフレとの初戦に勝った時点て1位か2位、再戦で返り討ちにしたときなら確実に1位でした。
ただ、原田の60年代は日本でもボクシングが掛け値なしでメジャーだった時代です。
ボクシングがマイナー競技になった井上尚弥の時代でPFP何位とか言われるよりも、PFPなどのまやかしが無い純粋な時代に戦った原田の方が幸せでした。
さて、PFP復活の契機となったリング誌の年間PFP=BEST Fighter Pollの第1回に選ばれたのは、石の拳。
「鈍重なヘビー級よりも、ウェルター級王者シュガー・レイ・レナードを競り落とした元ライト級王者ロベルト・デュランの方がボクサーとして優れている」という理由です。。
PFPの根本概念は弱者救済です。
正確にいうと「レナードやデュランが一番強いわけがないけど、PFPという妄想フィルターを通せばヘビー級にも勝てる」という屁理屈でした。
ボクサー志望の少年が「どのクラスでもいいから世界王者にしてあげる」と聞かれてフライ級やバンタム級を希望することはあり得ません。
誰が一番強いのか?どこの国が一番強強いのか?を序列したテニスやサッカーの世界ランキングと、ローマン・ゴンザレスとアンソニー・ジョシュアを同列で語るPFPとは全く違うのです。
無敗をキープしながらPFP1位から陥落したテレンス・クロフォードは「くだらないランキング。そのうち男女混合にしたら良い。その方がPFPにお似合い」と吐き捨てたのは、まんざら負け惜しみだけとは言えません。
もし、サッカーにもPFP的なランキングがあれば軽量級、すなわち肉体的に弱い日本はまともな世界ランキングよりもずっと上に評価され、恵まれた肉体を持つ豪州などはランクが下がるでしょう。
弱者救済、現実逃避とも言えるPFP。妄想だから現実逃避は当たり前です。
そんなPFPですが、本来見えないふりしているヘビー級選手がトップ5にランキングされるのは、1991年の3位ホリフィールド、4位タイソン以来。
さて、世界最大のスポーツメディアにしてボクシングPFPでもBWAAと並んで、最も公平性が高いとされるESPNの PFPです。
①カネロ・アルバレス
②テレンス・クロフォード
③井上尚弥
④タイソン・フューリー
⑤オレクサンダー・ウシク
⑥エロール・スペンスJr.
⑦テオフィモ・ロペス
⑧ジョシュ・テイラー
⑨ワシル・ロマチェンコ
⑩ファン・フランシスコ・エストラーダ
リング誌は、井上とクロフォード、スペンスをスキップする形でウシクを2位に上げた一方で、フューリーは10傑圏外。
リング誌もウシクvsフューリー実現なら、英国人圧倒的有利と見るのは間違いありません。
おかしな話です。
フューリーをかろうじて上にランキングしたESPNにはその辺りの整合性が感じられます。
リング誌のランキングは投票ではなく、最終的に編集部判断で序列されるので、おかしなことが生じがちなのは、今に始まったことではありません。
リング誌は、ウシクに対して、なぜか〝クルーザー級アドバンテージ〟を明らかに与えています。
ジュニアバンタム級で苦戦するローマン・ゴンザレスを負けるまで1位にしていたことも〝ストロー級アドバンテージ〟を与えていたと考えると、リング誌的な思考が理解できそうです。
それならば、スペンスに負けたマイキー・ガルシアや、ガーボンタ・デービスに破壊されたレオ・サンタクルスにも〝フェザー級アドバンテージ〟や〝バンタム級アドバンテージ〟を与えるべきだと思うのですが…。
PFPは妄想、自由な発想なので、どんな発想でも疑問に思ってはいけません。
とにかく、なんでもありなのです。
帰りの新幹線の車窓から見る風景は、寂しく映ります。

さてさて、PFPの根本理念は弱者救済です。
1950年代、シュガー・レイ・ロビンソンの素晴らしさをマニア以外に伝えるためにメディアが使った〝方便〟がバウンド・フォー・バウンドでした。
しかし、PFPは方便の域を出ることなく「ボクシング=ヘビー級」の方程式が揺らぐことはありませんでした。
50年代は米国でボクシングのステイタスが最も高かった時代でしたが、60年代になると世界史上最大のスポーツヒーロー、モハメド・アリが登場します。

公民権運動に泥沼のベトナム戦争、米国の正義が崩壊し、誰もが自信を失う中で、アリだけが自分の正義を貫き通したのです。
アリがアリであった60年代から70年代にかけては、PFPごときチャラい妄想は不要でした。
ボクシングファンは絶対神を奉じる、一神教の信者でいればよかったのですから。
再び、PFPが脚光を浴びるのはアリがアリでなくなった80年代。私たちは神を見失ってしまったのです。
ボクシングもヘビー級も、そのステイタスは失墜。世界ヘビー級チャンピオンが、世界一有名で尊敬されるアスリートだった時代は完全に終焉。
スポーツファンでも世界ヘビー級チャンピオンの名前を知らなくて当たり前、の神なき時代が始まります。
本物の神が身を隠すと、さまざまな怪しい教義を振り回す新興宗教が流行り出します。
復活したPFPもその一つです。
リング誌の〝後付け〟PFPでは60年代のPFP1位はアリを抑えてエデル・ジョフレ。
もし、今の時代にジョフレか君臨していたら、何年もの間PFP1位に君臨していたのは、100%間違いありません。
また、60年代5位のファイティング原田もジョフレとの初戦に勝った時点て1位か2位、再戦で返り討ちにしたときなら確実に1位でした。
ただ、原田の60年代は日本でもボクシングが掛け値なしでメジャーだった時代です。
ボクシングがマイナー競技になった井上尚弥の時代でPFP何位とか言われるよりも、PFPなどのまやかしが無い純粋な時代に戦った原田の方が幸せでした。
さて、PFP復活の契機となったリング誌の年間PFP=BEST Fighter Pollの第1回に選ばれたのは、石の拳。
「鈍重なヘビー級よりも、ウェルター級王者シュガー・レイ・レナードを競り落とした元ライト級王者ロベルト・デュランの方がボクサーとして優れている」という理由です。。
PFPの根本概念は弱者救済です。
正確にいうと「レナードやデュランが一番強いわけがないけど、PFPという妄想フィルターを通せばヘビー級にも勝てる」という屁理屈でした。
ボクサー志望の少年が「どのクラスでもいいから世界王者にしてあげる」と聞かれてフライ級やバンタム級を希望することはあり得ません。
誰が一番強いのか?どこの国が一番強強いのか?を序列したテニスやサッカーの世界ランキングと、ローマン・ゴンザレスとアンソニー・ジョシュアを同列で語るPFPとは全く違うのです。
無敗をキープしながらPFP1位から陥落したテレンス・クロフォードは「くだらないランキング。そのうち男女混合にしたら良い。その方がPFPにお似合い」と吐き捨てたのは、まんざら負け惜しみだけとは言えません。
もし、サッカーにもPFP的なランキングがあれば軽量級、すなわち肉体的に弱い日本はまともな世界ランキングよりもずっと上に評価され、恵まれた肉体を持つ豪州などはランクが下がるでしょう。
弱者救済、現実逃避とも言えるPFP。妄想だから現実逃避は当たり前です。
そんなPFPですが、本来見えないふりしているヘビー級選手がトップ5にランキングされるのは、1991年の3位ホリフィールド、4位タイソン以来。
さて、世界最大のスポーツメディアにしてボクシングPFPでもBWAAと並んで、最も公平性が高いとされるESPNの PFPです。
①カネロ・アルバレス
②テレンス・クロフォード
③井上尚弥
④タイソン・フューリー
⑤オレクサンダー・ウシク
⑥エロール・スペンスJr.
⑦テオフィモ・ロペス
⑧ジョシュ・テイラー
⑨ワシル・ロマチェンコ
⑩ファン・フランシスコ・エストラーダ
リング誌は、井上とクロフォード、スペンスをスキップする形でウシクを2位に上げた一方で、フューリーは10傑圏外。
リング誌もウシクvsフューリー実現なら、英国人圧倒的有利と見るのは間違いありません。
おかしな話です。
フューリーをかろうじて上にランキングしたESPNにはその辺りの整合性が感じられます。
リング誌のランキングは投票ではなく、最終的に編集部判断で序列されるので、おかしなことが生じがちなのは、今に始まったことではありません。
リング誌は、ウシクに対して、なぜか〝クルーザー級アドバンテージ〟を明らかに与えています。
ジュニアバンタム級で苦戦するローマン・ゴンザレスを負けるまで1位にしていたことも〝ストロー級アドバンテージ〟を与えていたと考えると、リング誌的な思考が理解できそうです。
それならば、スペンスに負けたマイキー・ガルシアや、ガーボンタ・デービスに破壊されたレオ・サンタクルスにも〝フェザー級アドバンテージ〟や〝バンタム級アドバンテージ〟を与えるべきだと思うのですが…。
PFPは妄想、自由な発想なので、どんな発想でも疑問に思ってはいけません。
とにかく、なんでもありなのです。
コメント
コメント一覧 (2)
知っていたらごめんなさい。
フシ穴の眼
が
しました