2019年1月19日、彼女は白血病だと公表しました。


日本選手権などの公式競技会への参加を全てキャンセル、療養生活に入りました。


正直、どうして彼女が、と神様を恨みました。


小さな頃から競泳に励んで、類まれなる才能と、それ以上に人並み外れた努力を重ね、自国開催のオリンピックで金メダル最右翼と考えられていたというのに。


当時18歳の彼女にとって、競泳は、人生の全てだったでしょう。


それを、人生の全てを、最悪のタイミングで奪われたのです。


失礼千万な話ですが、私は、彼女が力強く生きるだけで、同じ病気の人を勇気付けることができる、それは五輪で金メダルを獲ることより遥かに素晴らしいことだと思っていました。


そう思うようにしていました。


この日本選手権でも、彼女が戦うだけで、美しく素晴らしく、もう最高に感動的でした。

解説者の「(100mの)優勝は難しいでしょうが、頑張ってほしい」というフシ穴コメントにも、頷いて聞いていました。



でも、全て、私たちの勘違いでした。



神様ですら彼女から競泳を奪うことは出来なかったのです。



なんという人間でしょうか。


「派遣は切れたんですけど、代表に入れるかはまだ分からないので。100の自由形も残っていますし、あと3本あるので。気を抜かずに頑張りたい」。



神様が、どうして、彼女に挑もうとしたのか、その理由が、少しだけ、わかった気になりました。
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