日本時間、今日未明にタシケントとドバイで行われた2試合は、5ラウンドと6ラウンドのTKOという同じような結末を迎えました。

一方、ある意味でこの2試合は「別れ」と「出会い」というキーワードで語ることが出来る対極の性格も帯びていました。
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https://www.youtube.com/watch?v=jf-Cbj__k_0

「別れ」。

2016年に、数あるFighter of The Yearの中で最も権威がある全米ボクシング記者協会(BWAA)のFighter of The Year(シュガー・レイ・ロビンソン杯)に輝いたカール・フランプトンが引退を発表。

アイルランド史上初の3階級制覇を賭けたWBOジュニアライト級王者ジャメル・ヘリングへの挑戦に失敗、34歳のジャッカルは12年、31戦(28勝16KO3敗)の戦績を残してグローブを吊るしました。

ジュニアフェザー級で世界王者になって、フェザー級は人気スター選手レオ・サンタクルスをニューヨークの大会場で競り落として戴冠。英国・アイルランドのボクシングファンにとっては最高のファイターでした。

フランプトンは、米英で興味・関心が著しく低い軽量級のボクサーとして異質の存在だったのです。

「ジュニアフェザー以下の超軽量級=ボクシング」の日本のボクシングファンにとって、憧れの米英の大舞台に日本人が上がるためには、フランプトンやサンタクルスと戦うしかなかっただけに、ジャッカルがキャリアを終えることには寂寥感だけでなく無力感にも沈んでしまいます。

軽量級では希少な世界的スター選手がリングを去りました。


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そして「出会い」。

正確には「出会い(かもしれない)」です。

ムロジョン・アフマダリエフ、こいつがある程度強いのはわかっていました。

リオデジャネイロ2016の56㎏(バンタム)級準決勝でロベイシ・ラミレスに敗れて銅メダル。2015年ドーハ世界選手権では決勝(vsマイケル・コンラン)で敗退も銀メダル。

300勝(80KO・RSC)20敗のエリートアマであることは間違いありませんが、よくあるケースで実際の負け数は倍以上でしょう。しかも、負けてる相手が微妙。プロでもダニエル・ローマンとどっこい。

ただ、勝った試合の巧さと強さは抜きん出ていました。

ラミレスとコンランに完敗しているとはいえ、プロ適性は二人を遥かに凌いでいます。

岩佐との試合でも技術の高さは目を見張るものがあり、31歳のサムライに「これまでで一番パンチがあった。ビックリした」と言わしめたパワーもあります。

ジュニアフェザー級という世界的には非常に関心の薄いクラスですが、ここを踏み台にどこまで行けるか?です。もしかしたら、私たちはスター選手の揺籃を目撃しているのかもしれません。

…というよりも、日本人ファンとしてはこのクラスに留まって欲しい。

理由は単純明快、一つ年上27歳のバンタム級王者が4階級制覇を賭けて122ポンドに上がるまでに、さらなるレガシーを築いて、首を洗ってお待ち頂きたいと存じあげる次第なのです。

決戦のときまでに、残り2本のベルトもコレクションして頂けているのなら、もう最高です。

悲劇的にタレントが欠乏しているバンタムとジュニアフェザーですが、この二人の無敗対決はとんでもないレベルの戦争になるとしか想像できません。

ウズベキスタン人のMJは、フランプトンやサンタクルスのような「世界的な花」にはなりえませんし、少なくともライト級で活躍しないその可能性もありませんが、実力は彼らよりも上、途轍もない強敵です。

つまり「誰に勝ったか?」を語るに、粉砕して評価を上げるのに、これ以上ない格好の標的です。

超軽量級で世界最高の布陣を構える日本でも、こいつを倒せるボクサーは限られています。

岩佐も日本が誇る絵札でしたが、このウズベク人を倒すにはエースのカードを切るしかありません。