英国の公共放送BBCでボクシングの解説や独自採点でお馴染みのマイク・コステロとスティーブ・ブルースが Boxing review of 2019をテーマに今年のボクシング界を振り返りました。

最初にお断りしておきます…BBCは〝自称・ボクシングの聖書〟リング誌はもちろん、ESPNも足元にも及ばない「権威」ですが、これはBBCのボクシング担当の二人が音声であれこれ振り返るコーナーで、リング誌やESPNの年間表彰とは全く次元が異なります。

英国スポーツのステイタスをBBCのスポーツコーナーで測ると「フットボール」「 F1」「クリケット」「ラグビー」「テニス」「ゴルフ」「陸上競技」「自転車」までがメジャーで、ボクシングは「その他スポーツ」の一つです。

ヨーロッパなのでフットボールと自転車は当然にしてもクリケットも人気があるんです、米国ですらもそうですね。

「クリケットなんて野球に進化して滅びたスポーツ」と思ってたら大学時代に米国からの留学生に「世界的には野球の方がマイナー」と説明され、野球がマイナーなのは知ってましたがクリケットがメジャーだなんて全く思いもしなかったのでカルチャーショックでした。

というわけで、ボクシングのコーナーは深いところにあります。

一方で、先進国ではどこでもメジャーなゴルフ。私は民度の低い人間ですが、嫌いじゃありません、でも典型的な下手の横好きです。

もー、ゴルフと言えば、今年はもう渋野日向子ですね、なにしろ全英女子オープン優勝。BBCが日本人アスリートを取り上げた物量では、シブコはおそらく史上最強です。

一方のボクシング。アンソニー・ジョシュアが国民的英雄であるのは間違いなく、ボクシングファンの感覚ではもっとステイタスが高いと思いますが…日本のような価値観が狭い国民性には理解しにくいところです。

それでも、ボクシングファンとして、BBCに日本人のボクサーの名前を見つけることは、これは結構な喜びです。

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ヘッドラインは「Joshua, Ruiz, Wilder, Inoue and Taylor light up year(ジョシュア、ルイス、ワイルダー、井上、そしてテイラーが脚光を浴びた一年だった」。

ちなみに他の「賞」をご紹介すると「An 'ultimate' round of the year」(究極の年間最高ラウンド)は「エロール・スペンスJr.×ショーン・ポーターの第4ラウンド」。

「Fight of the year - home and away」(年間最高試合−英国と外国)でも「井上×ドネア」が外国部門で選ばれました。
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面白いのは「The 'lost' disappointments of 2019」(2019年、最大の幻滅)というのも選んでいます。これには「カネロ×GGGの決着戦が行われなかったこと」。

さらに「'After timer' of the year - when we got it wrong...」(結果論だが、過大評価だった)。これはジェームズ・デゲイルとアンディ・ルイスJr.。デゲイルはクリス・ユーバンクJr.に、ルイスはジョシュアに対してもっと健闘、あるいは勝利するとも思われたが…。

さらに、混乱するのが「Fighter of the yearは井上」と決めた直後に、「The best in the world after 2019」(それで、結局誰が一番?)でコステロは「1位はロマチェンコ、2位カネロ、3位井上、4位アーサー・ベテルビエフ、5位テレンス・クロフォード」と言い出します。

ブルースも「俺もロマチェンコが1位だけど、2位は井上にしよう。3位はベテルビエフ、4位はデオンティ・ワイルダー、5位はテオフィモ・ロペスだ!」。

聞けば聞くほど、いい加減な感じが伝わって来る、二人のおっさんの世間話…。

それでも、BBCでシブコではない日本人の名前が何度も連呼されたり、記事で読むのは楽しいものです。

ましてや、それがボクサーであるのですから、ボクシングファンにとっては最高です。