ネット時代です。

ボクシングの情報も毎日、新しいものが更新され紙媒体の存在感は下落する一方です。

ネットでは様々な媒体の新鮮なニュースが楽しめるだけでなく、画像の数も圧倒的で動画まで手軽の見ることができます。

紙媒体に存在意味があるのか?

正直、私にはわかりません。

それでも私は、リング誌と英国ボクシングニューズ(BN)誌を定期購読、ボクシングマガジンかボクシング・ビートもどちらかはほぼ毎月購入しています。

他にも定期購読している紙媒体がありますから、時代に乗り遅れたアナログ人間です。

将来、紙媒体がネットに駆逐されるのは間違いありません。

しかし、PCやスマホの画面ではなく、間違いなくそこにある紙媒体の感触が、私は大好きなのです。


リング誌やBN誌の頼りない紙質やインクの匂い、ボクマガの紙質が変わったことや、紛失したり消失する儚さと危うさまでもが愛おしいです。

書きながら思いついた紙媒体のいいところは、逆に「その制限されたニュース量」です。

本来なら、それは弱点でしかありませんが、ここまで情報が溢れた世界では誰もが情報の取捨選択を迫られます。全ての情報を飲み込めるわけがありません。

そして、その取捨選択は個々の好みによって行われます。知らず知らずのうちに偏った情報ばかりを吸収し、無意識のうちに避けている性格の情報にはどんどん疎くなっていく…。

実は、情報に溢れたネット時代、無限の情報を享受できると勘違いしている反面で、自分の意識・無意識のうちに限定された情報に閉じこもっているのかもしれません。

小さな井戸をどんどん深く潜るだけで、外を見ようとしない蛙ように。

しかし、紙媒体のリング誌や BN誌を購読しちゃうと、当たり前ですがほとんど隅々まで読み込んでしまいます。

欧米志向の彼らを全面的に認めているわけではありませんが、限定された情報しか載せられない紙媒体だからこそ、それがしっかりした媒体であれば厳選されたニュースや物語を厳しく鋭い筆致で伝えてくれています。

ネットに溢れるニュースにだけ溺れていたなら、きっと拾い上げることの出来なかった、あるいは優先順位で見捨てたかもしれないオレクサンダー・ウシクの物語などに当たり前に出会うことができるのです。

栄養の偏った過食症患者を生み出し続けるネットに対して、量は少ないものの厳選された旬の食材を名シェフが調理、バランス良く提供してくれるのがリング誌やBN誌です。

褒めすぎかな…?


先月の井上尚弥vsノニト・ドネア。

リング誌は戦前予想も掲載せず、今月発売の2020年2月号で試合レポートが掲載されるはずですが、扱いは小さそうです。11月の月間最優秀選手賞はカネロを抑えて井上が受賞とか、気持ちの悪い忖度はありそうですが…。
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一方でBN誌は「ヨーロッパ&重量級に特化した専門誌」にもかかわらず、というかだからこそなのか、下心のないスタンスが気持ち良いです。

井上vsドネアについても試合前は「喰わず嫌いは損をする」と、的を得たヘッドラインで欧州で馴染みのないバンタム級を紹介。

試合のショットも表紙に起用、その内容もしっかりレポートしてくれました。

話は変わって、上の画像は井上vsドネアの直前予想を掲載した11月7日号と、その広告ページ(左)です。

CAVANIという紳士服メーカーの広告ですが、この二人が誰だかわかりますか?

私はすぐにわからなかったのですが、左がケル・ブルック、右はビリー・ジョー・サンダースです。

リング誌はレイジェスやナイキのパッキャオ、エバーラストのワイルダーなどボクシングギアの広告が中心ですが、さすがイギリス、おしゃれです。