テキサス州アーリントン。

IBFジュニアライト級タイトルマッチ。王者テビン・ファーマーの4度目の防衛戦です。

尾川堅一に大番狂わせで完敗した黒星は幸運にもノーコンテストになったファーマーですが 、その実力が過大評価だったのはもはや誰でも知っています。

挑戦者はジェローム・フレノ。ヨーロッパ王者のフランス人です。ヨーロッパを出て戦った経験はなく、ほぼ母国でキャリアを積み重ねてきた引きこもりの35歳…この時点でもうすでに弱そうですが、46勝1敗1分の見掛け倒しの戦績でKO勝ちはわずか12しかありません。

オッズはファーマー1/20(1.05倍)、フレノ8倍。

ファーマーはトランクスのベルト部分に、交通事故で亡くなったパーネル・ウィテカーを追悼するワッペンを縫いつけています。

前は「 RIP  SWEETPEA」後ろに「PERNELL WHITAKER 」。

しかし、同じサウスポーのレジェンドばりのディフェンスを見せつけることはできず、ポコポコ被弾するファーマーですが、それでも序盤でペースを握ります。

フレノは5ラウンド、展開を変えようと先に仕掛けます。しかし、見るからにパンチが軽い。

非力さならファーマーも負けていません。唸りながら1発1発を打ち込みますが、決定打になりません。大声で唸るのは自らのパンチの弱さを理解して、念力を送っているつもりかもしれません。

ウィテカーは強打も持っていましたが、ファーマーは天性の羽毛の拳です。 

しかし、フランス人に責め立てられた6ラウンドはローブローでタイム。フレノが苦悶しています。ファーマーのパンチでも股間に受けるとさすがに効きます。

7ラウンド、ファーマーが上下にコンビネーションをまとめます。それにしてもパンチがない。 

9ラウンド終了間際にフレンチのパンチがクリーンヒット。フレノが初めて取ったラウンドになるかもしれません。 

10ラウンド、ファーマーがローブローで減点1。 両者ともしっかり打ち合っているのに、緊張感が全くありません。羽毛が優しくこすれ合っています。

チャンピオンシップラウンド、といってもスコアは大差がついてるはずです。ゴング同時にファーマーが攻勢。 これで最終回は流すつもりでしょうか。

あーあ。逃げ切りですね。最終回はフレンチ。ワンツーを立て続けに入れましたが、悲しいかな非力です。そしてもう最終回、遅すぎる。

119−108/116−111*2。

会場が最も盛り上がったのは、スコアが読み上げられたときのブーイングでした。 そりゃ、こんな残飯みたいな試合見せられたら…。

「ジャーボンタ・デービスとの決戦は?」と聞かれて「準備完了だ。さっさとやって消えて欲しいです。 

メインの前にリング禍で亡くなったマキシム・ダダシェフ、ウーゴ・サンティランと交通事故で命を落としたパーネル・ウィテカー に会場は黙祷、テンカウントが流されました。