日本時間7月28日 テキサス州アーリントン カレッジ・パークセンター

世界ジュニアウェルター級統一戦


テキサスはフッカーのホームですが、メキシカンも多くラミネスのサポーターも駆けつけ、試合前から両者の応援合戦がヒートアップ。

この試合を実現するのは大きな障害がありました。

フッカーはマッチルームとDAZN連合、ラミレスはトップランクとESPNの傘下。条件交渉で破綻すると見られていましたが、フッカーもラミレスも対戦を熱望。

エディ・ハーンはDAZNが生中継することと引き換えに、ラミレス陣営に400万ドル以上を支払いました。

第1ラウンドからハイペースの攻防。フッカー(身長180㎝/リーチ203㎝)と、ラミレス(178㎝/184㎝)の激突は「どちらの距離で戦えるか」の一点にかかっています。

フッカーがバランスを崩すシーンが目立ち、ラミレスの攻勢についにダウン。すぐに立ち上がったフッカーがスリップを主張。確かにスローで見るとラミレスの左がヒットしているかどうかは怪しい〝ダウン〟でした。
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試合後にラミレスが「あれはダウンじゃなかった」とフッカーの肩を叩いたシーンは潔くて好感持てました。やっぱり当たってなかったんです。

2ラウンドからも距離を守るか潰すかの、槍と短刀のスリリングな展開が続きます。ラミレスがロープに詰めてボディから顔面を狙う場面を何度も作ります。

しかし3ラウンド。ラミレスの射程距離からはるかに遠い、マイティモーの左ジャブから右を返す長距離コンビネーションが事態を一気に変える可能性も漂ってきます。

4ラウンドから「マイティーモー!マイティーモー!」の大声援を受けて、ペースを奪い返そうと距離を取れるリング中央で戦おうとするフッカー。ラミレスは強引にロープへ押し込みますが、鼻血を出しながらもフッカーが盛り返しそうな気配。

5ラウンドはラミレスの接近を遮断するフッカーのジャブとアッパーが有効。それでもラミレスは距離を潰してきます。フッカーはボディを打たせすぎ。

ここまでのスコアは49−45/48−46/47−47の2−0でラミレスでしたが、1ラウンドの10−8を考えると互角の展開です。

終末は唐突でした。6ラウンド、ロープに詰めたラミレスの左フックがクリーンヒット。グラついたフッカーに一気の攻撃を仕掛けたところで主審のマーク・ネルソンが間に入ってゲームオーバー。

「フッカーの距離を潰すために被弾するのは覚悟していた。額でパンチを受ける、あるいはタイミングをずらして受ける、とにかくしっかりと打たれないことに注意した」と〝肉を切らせて骨を断つ〟戦略が奏功したことを、トレーナー(ロベルト・ガルシア)と喜ぶラミレス。

戦前、エディ・ハーンは「ラミレスはトップランク特有の過保護ファイター。そのバリアを引き剥がす」と自信を持っていましたが、こいつは本物です。

昨年、フレディ・ローチからガルシアへトレーナーを変えたことも良い化学反応を起こしているようです。

減量苦のフッカーは「ほんの一瞬油断してしまった。それは世界のトップ相手だと致命傷だ。このまま140ポンドで戦うのか、それとも最激戦区ウェルターへ上げるのか、これからじっくり話し合う」。