イチローだって引退します。
大谷翔平だっていつか打てなくなったり、めった打ちにあって引退の日を迎えます。
井上尚弥にもその日は必ず訪れます。
村田諒太はあと何試合、私たちにその雄姿を見せてくれるのでしょうか。
そして、ボクサーが最も引退の時期を誤ってしまいがちなことも。
日本時間の7月21日、無敗のキース・サーマンからダウンを奪って明白な勝利(公式ジャッジは2-1のスプリットデジション)を収めたマニー・パッキャオ。
非米国人でありながら米国ボクシング界最大のスーパースターに登り詰めた史上唯一のボクサーのキャリアも、引退の二文字がいつも付きまとう段階に深く分け入っています、
フィリピンメディアにフレディ・ローチ(フィリピン名誉国民)が「サーマン戦は最高の状態だったのに疲労が早く重かった。そして、今までなら考えられないほど被弾した。マニーは引退すべきだ」と語りました。
確かに、パッキャオがサーマンから受けた「パワーパンチ192発」という数は、2000年3月4日のアーネル・バルティロ戦からCompuBoxが統計を取った43試合で最多でした。
ブランク明けとはいえ、30歳のサーマンはPFP10傑にも数えられたことのある旬の強豪です。
しかし、試合後のローチは「サーマンは勇敢な相手だったが、10年前ならリッキー・ハットンと同じ運命だった。マニーは40歳まで、あまりにも激しい戦いを重ね過ぎた」とも口にしていました。
次の試合は来年、WBC王者ショーン・ポーター vs IBF王者エロール・スペンスJr.の勝者の可能性もあります。
その山も越えたなら、テレンス・クロフォードとの決戦も取り沙汰されるでしょう。
来年、アジアの英雄はまた一つ歳をとって、41歳でウェルター級最強決定戦のリングに上がることになります。
サーマンも十分危険な相手でしたが、かつて見事に潜り抜けて見せた強敵のデフレをこれからも勝ち抜くには、あまりにも歳を取り過ぎました。
断崖絶壁に向かって走るチキンレース、誰の目にもここが降りどきに映ります。
しかし、不惑のパッキャオがローチの助言を受け入れて引退するとは考えられません。
日本と海外、世の東西を問わずボクサーにとって「いつグローブを吊るすのか?」はリングで直面する最後にして最大の難問です。
「いつ引退するか?」。
実は、その問いに不正解などありません。偉大なボクサーが引退を決めたそのときこそが、正解なのですから。
しかし、自分たちの価値観を押し付けたがるメディアやファンは「ロイ・ジョーンズJr.はこれ以上晩節を汚すな」と余計な世話を焼き「パッキャオの引退は今こそがベストタイミング」と決めつけます。
これからご紹介するのも、決断した本人ではない第三者、私のフシ穴の眼で勝手に作ったランキングです。

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