小雨そぼ降る昨日、中野で仕事があったので以前から狙っていた「山政醤油醸造所のレンガ塀」に足を伸ばしました。

青梅街道から横道を入ってすぐ、宝泉寺のそばにある小さな公園に何の前触れもなく建っていました。

公園には私一人。公園前の細い小径も誰も通らない静かな午後。人混みが大嫌いな私には最高です。

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案内板によると「明治初期創業の山政醤油醸造所のレンガ塀の北側一部を移設したものです。建造は1899年(明治32年)と推定されます」とのこと。

1899年といえば、初代世界ウェルター級王者と言われることもあるミステリアス・ジョー・スミスがジョージ・ラビーンを下して防衛に成功した年です。

当時はオリジナル八階級の中で最も後発のフライ級(1914年:初代王者ジミー・ワイルド※)はもちろん、ライトヘビー級(1903年:ジャック・ルート)もまだ世界王者を設けていない時代です。

さらに、階級のリミット体重もミステリアス・ジョーは145ポンド(現在は147ポンド)、ルートも165ポンド(現在は175ポンド)と、まだまだ揺れていた時期です。

ずっと時代が下ってオリジナル8で最後に作られたフライは、さすがに新設だけあって当時から112ポンドで現在に至ります。

考えてみると、日本で赤煉瓦建築が建てられ始めた1860年頃というのは、クイーンズベリールール制定(1865年)とほぼその時期が一致しています。
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小屋根から軒先を飾るデンティルまで赤煉瓦を組み合わせてます。ちょっと強引に築かれた力作ですね〜。嫌いじゃないです。

「中野在住の棟梁と弟子達によって、醸造所の蔵とともに築かれました」といいますから、生粋の中野の血が流れる赤煉瓦です。

裏通りの団地脇、小さな公園にミステリアス・ジョー時代の遺構が唐突に現れるのですから、これはクールです。

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団地の駐車場と公園を隔てるフェンスとして、今も現役ということでしょうか。ゾクゾクしますね。瓦解しないよう鉄筋補強されているのも、純粋な煉瓦造りゆえです。

「石灰、海草のつのまた、砂などで固める日本の伝統的なしっくい壁の技術とフランス積みと言われるレンガ積み工法で造られています」。「つのまた」も大好きです、日本酒のつまみに最高ですな。

フランス積みと、小屋根やデンティル、アーチ部分でイレギュラーに積まれた赤煉瓦がお洒落です。
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当時の青梅街道沿いは中野の中心地エリアだったそうで「味噌、醤油の醸造は蕎麦粉製造とともに中野の代表的な地場産業でした」。

なかなか良いものを拝見させていただきました。ご馳走様でした。


※1913年に世界王座に就いたジド・スミス(英国)を初代とする説もあります。