WBO世界ウェルター級タイトルマッチ 王者テレンス・クロフォードvs挑戦者アミール・カーン。


まさかの展開です。

第1ラウンド。いつものように慎重に立ち上がったクロフォードを、カーンが追う展開。クロフォードはオーソドックスを選択。

距離が縮まった打ち合いからクロフォードの右クロスがカーンの顎をかすめると、カーンの動きが一瞬止まる。ここを見逃すバッドではありません。追い討ちの左フックでダウンを奪う。クロフォードから見て10−8。

「序盤でペースを握るのはカーン」という大方の予想は、見事に裏切られます。

第2ラウンドはダメージの回復を図るカーンに、クロフォードが重圧をかけて10−9(20−17)。

第3ラウンド。カーンは回復したように見えますが、ここでクロフォードが左にスイッチ。このサウスポーの王者は、カーンからさらに遠くなりました。このスイッチは大正解。さすがです。

第4ラウンド。クロフォードが容赦ないボディ攻撃。左脇腹をえぐられたカーンが顔をしかめる場面も。カーンが右手を振るシーンも。拳を痛めたか。

第5ラウンド、カーンは劣勢を打開すべく速いワンツーを繋ぎますが、ワンパターン。王者に読み切られています。顔面、ボディのダメージも蓄積、このままではジリ貧。体力が残っているうちに、玉砕覚悟の総攻撃を仕掛けるしかありません。

そして迎えた第6ランド。ロープに下がったカーンの下腹部にクロフォードの左が炸裂、カーンが苦悶の表情を浮かべてロープを掴み背中を向けます。

明らかなローブロー。主審デヴィッド・フィールズは、規定通り休息時間を与えます。

リング下に駆け寄ったバージル・ハンターに「続けられるか?」と聞かれたカーンは無言。ここでハンターがフォールズに棄権を申し出ました。
 
Final Punch Stats
FIGHTERTOTALJABSPOWER
Crawford88 of 211 (42%)30 of 95 (32%)58 of 116 (50%)
Khan44 of 182 (24%)13 of 59 (22%)31 of 123 (25%)
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「これで終わり?」。聖地マディソン・スクエア・ガーデンに詰めかけた1万4091人の観客は唖然。

王者がサウスポーにスイッチしてからはサンドバッグ状態でしたから、ハンターとカーンが試合を諦めたのは賢明な判断だったかもしれませんが、メガファイトをこんな形で終わらせたことはプロ失格です。

6ラウンド47秒、TKO。5ラウンドまでの公式採点は50−44、49−45×2。

クロフォードは「ローブローで棄権?違うだろう。誰が見ても時間の問題だっただろ。ハンターは『このままカーンが切り刻まれるだけの試合は続けられなかった』と言うべき。まあ、コーチとしてはいい判断だったと思う」。 

''I now know why Terence is one of the best pound-for-pound fighters in the world,'' Khan said.「テレンスがPFP1位の理由がよくわかった」(カーン)。