19世紀後半から関東大震災までの間、明治維新を象徴する赤煉瓦の建物は日本のあちこちの都市で建てられました。

官庁や金融機関、そして学術関係など権威を勝ち誇りたい業界で、赤煉瓦は特に好んで用いられます。

中でも学術関係における赤煉瓦は、権威だけでなくアカデミックな空気も発散させる舞台装置となりました。

私が赤煉瓦を溺愛するきっかけとなったのも、東京藝術大学の1号館と2号館、明治に建てられたその蠱惑的な佇まいに打ちのめされたからです。 

2月中旬、仕事で訪問した東北大学。

さすが旧帝大だけに歴史的な建造物が数多く遺され、赤煉瓦もしっかり建立していました。
 
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1912年(明治45年)、第二高等学校図書館書庫として建設された東北大学文化財収蔵庫です。

屋根は桟瓦葺きの和洋折衷。

基礎部分と各階腰部に褐色煉瓦をベルトのように巻き、軒先はデンティルでオシャレに飾っています。

イギリス積みで、律儀に煉瓦を詰めた This is 赤煉瓦建築です。

続いて、東北大学資料館(旧東北大学附属図書館閲覧室)。
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時代は少し降って、1924年(大正13年)に竣工した鉄筋コンクリート造りの瀟洒な建物です。

煉瓦の赤茶に漆喰の白が鮮やかです。窓上端のアーチも上品です。

ロマネスクのそよ風が吹いてますね〜。

エメラルドグリーンのトンガリ帽子も、可愛いアクセントになっています。

1階部分の外壁は赤茶煉瓦が詰められていますが、これは化粧煉瓦。前年の関東大震災のときは仙台もかなり揺れたでしょうし、東京横浜の惨状を鑑みて純粋な煉瓦積みを避けたのは当然です。
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化粧煉瓦とはいえ、真面目にイギリス積みを反復する外壁からは、設計者の誠実さが伝わってきます。

その設計者は、当時文部省技師でのちに東北大教授となる小倉強。 

展示イベントは無料で開放されており、私が訪れた2月は「東北大学キャンパスにおける遠古の文化 青葉山遺跡群と芦の口遺跡」をテーマに、古代人が使った石器などが展示されていました。

天気はいいし、来場者は私一人、最高のリラックスタイムでした。

大学は東京の私学のように学生で賑やかなのも悪くはないですが、地方国立大学の人影少ない静かな空気と時間が流れる広大なキャンパスがいいですね。

見事な赤煉瓦、ご馳走様でした。