昨年、HBOがボクシング中継から完全撤退した最大の理由は、DAZNやESPNに代表されるネット配信に駆逐されたからではありません。
2010年代からHBOのボクシング予算は年々縮小、撤退は時間の問題と見られていました。
米国ボクシングの世界は1960年代から劇場で有料観戦させるクローズドサーキットでファンを囲い込み、90年代にはPPVがメガファイトを放送、マニアが支えるニッチスポーツへの坂を転がり落ちました。
2010年代からHBOのボクシング予算は年々縮小、撤退は時間の問題と見られていました。
米国ボクシングの世界は1960年代から劇場で有料観戦させるクローズドサーキットでファンを囲い込み、90年代にはPPVがメガファイトを放送、マニアが支えるニッチスポーツへの坂を転がり落ちました。
「ボクシングのヒーローがスポーツの王様」だった時代もモハメド・アリの治世で終焉しましたが、こと報酬というモノサシでは今なお「ボクシングのトップがスポーツ界のトップ」はけして珍しくはありません。
アリの時代までは言うまでもなく、米国ボクシングの明らかな没落が始まっていた80年代でもシュガー・レイ・レナードやマービン・ハグラーは、当時のMLBトップ選手の10年分以上の年俸をたった一晩で稼ぎ出していました。
90年代、ボクシングのマイナー化がさらに加速してもマイク・タイソンやイベンダー・ホリフィールドがPPVと名前を変えたマニア囲い込みの置き網を受け継ぎ、21世紀になってもオスカー・デラホーヤやフロイド・メイウェザー、マニー・パッキャオ、カネロ・アルバレスがメジャースポーツのトップ選手を凌ぐ大金を手にしています。
彼らの富の源泉となってきたマニアから課金するPPVに代表されるシステムは、ネット配信によって打ち倒されるのでしょうか?
日本時間の今朝、ニューヨークで行われたデメトリアス・アンドラーデvsアルツール・アカボフをメインとしたイベントもDAZNが生中継しましたが、この試合が土曜日のゴールデンではなく平日の金曜日に行われたのは、土曜日だとShowtimeのPPVイベントとぶつかってしまうからでした。
もちろん、DAZNが金曜日に逃げたからといってネット配信がPPVに敗北したわけではありません。
単純にDAZNのアンドラーデよりも、今回のPPVに登場するマニー・パッキャオの方が遥かに人気があるだけの話です。
トップランクはESPN、ゴールデンプロモーションとマッチルームはDAZNと世界の三大プロモーターがネット配信との提携に軸足を移し、カネロ・アルバレスを筆頭に多くのスター選手がDAZNとの複数年契約を結んでいます。
昨日も、DAZNの3試合契約についてウラジミル・クリチコが復帰を考えていると報道され、ネット配信がボクシング中継の主流になるのはもはや明らかです。
「PPVは死んだ」。
オスカー・デラホーヤやエディ・ハーンが一方的に下した死亡診断に、Showtimeスポーツの最高責任者ステファン・エスピノサが英国ボクシングニューズ誌で反論しています。
🇬🇧🇬🇧🇬🇧🇬🇧🇬🇧🇬🇧🇬🇧
今までも、そしてこれからもPPVは時と場合に必要で有効なツールであり続けるだろう。上質な肉を手に入れたレストランが、それに見合った価格で提供することは自然で当たり前のことだ。
デオンティ・ワイルダーとタイソン・ヒューリーの世界ヘビー級タイトルマッチは、まさにPPVで提供するべきイベントだった。
(明日の)マニー・パッキャオvsエイドリアン・ブローナーも大衆食堂で出すメニューじゃない。PPVでサービスするべき高級コースだ。
PPVが時代遅れとかいうのは全く見当はずれだ。ネット配信は大衆食堂、PPVは高級料理、そもそも比較することが間違っている。
Showtimeスポーツがこの3年間で提供したPPVは、さっきふれた2試合と2017年のフロイド・メイウェザーvsコナー・マクレガーの3試合だけ。この3試合が格安ランチではないことは、誰にでもわかるだろう。
ハーンは「PPVは死んだ」と言う一方で、PPVもしっかり展開している。
デラホーヤも同じことを言っているが、新たに進出したMMAではPPVを活用している。
彼らはプロモーター、大げさで刺激的な言葉を選ぶのが商売だ。その裏で、便利なものはちゃっかり利用している。
PPVは死にはしない。もっとも、乱発するものじゃない。高級素材かどうか、高価格で提供するに値するかどうか、正確に吟味して使うべきだ。
そう、我々が取り組んでいるように。
🇬🇧🇬🇧🇬🇧🇬🇧🇬🇧🇬🇧🇬🇧
特別なボクサーの試合に限定されていたPPVは、特別なボクサーに特別な報酬を保証してきました。
プロスポーツ選手の史上最高「契約」はカネロが昨年、DAZNと結んだ5年11戦3億6500万ドルですが、史上最高「報酬」はメイウェザーvsパッキャオの1試合、両者合わせて3億ドル超です。
月極で10ドル未満の視聴料を支払うネット配信と、たった1試合で100ドルが課金されるPPV。
どちらが効率的にメガマネーを生むかは明らかですが、1試合に100ドルも支払う酔狂なマニアの数は限定され、さらにその数は減り続けています。
一部のマニアから高額の視聴料を吸い上げることで成立しているPPVは、やはり歪みきったシステムです。
「世界一のスポーツ長者の知名度は年俸50万ドルのメジャーとマイナーを行ったり来たりの野球選手以下」というシュールな世界を現出しているPPVはやはり死ぬべきです。
日本時間の今朝、ニューヨークで行われたデメトリアス・アンドラーデvsアルツール・アカボフをメインとしたイベントもDAZNが生中継しましたが、この試合が土曜日のゴールデンではなく平日の金曜日に行われたのは、土曜日だとShowtimeのPPVイベントとぶつかってしまうからでした。
もちろん、DAZNが金曜日に逃げたからといってネット配信がPPVに敗北したわけではありません。
単純にDAZNのアンドラーデよりも、今回のPPVに登場するマニー・パッキャオの方が遥かに人気があるだけの話です。
トップランクはESPN、ゴールデンプロモーションとマッチルームはDAZNと世界の三大プロモーターがネット配信との提携に軸足を移し、カネロ・アルバレスを筆頭に多くのスター選手がDAZNとの複数年契約を結んでいます。
昨日も、DAZNの3試合契約についてウラジミル・クリチコが復帰を考えていると報道され、ネット配信がボクシング中継の主流になるのはもはや明らかです。
「PPVは死んだ」。
オスカー・デラホーヤやエディ・ハーンが一方的に下した死亡診断に、Showtimeスポーツの最高責任者ステファン・エスピノサが英国ボクシングニューズ誌で反論しています。

今までも、そしてこれからもPPVは時と場合に必要で有効なツールであり続けるだろう。上質な肉を手に入れたレストランが、それに見合った価格で提供することは自然で当たり前のことだ。
デオンティ・ワイルダーとタイソン・ヒューリーの世界ヘビー級タイトルマッチは、まさにPPVで提供するべきイベントだった。
(明日の)マニー・パッキャオvsエイドリアン・ブローナーも大衆食堂で出すメニューじゃない。PPVでサービスするべき高級コースだ。
PPVが時代遅れとかいうのは全く見当はずれだ。ネット配信は大衆食堂、PPVは高級料理、そもそも比較することが間違っている。
Showtimeスポーツがこの3年間で提供したPPVは、さっきふれた2試合と2017年のフロイド・メイウェザーvsコナー・マクレガーの3試合だけ。この3試合が格安ランチではないことは、誰にでもわかるだろう。
ハーンは「PPVは死んだ」と言う一方で、PPVもしっかり展開している。
デラホーヤも同じことを言っているが、新たに進出したMMAではPPVを活用している。
彼らはプロモーター、大げさで刺激的な言葉を選ぶのが商売だ。その裏で、便利なものはちゃっかり利用している。
PPVは死にはしない。もっとも、乱発するものじゃない。高級素材かどうか、高価格で提供するに値するかどうか、正確に吟味して使うべきだ。
そう、我々が取り組んでいるように。
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特別なボクサーの試合に限定されていたPPVは、特別なボクサーに特別な報酬を保証してきました。
プロスポーツ選手の史上最高「契約」はカネロが昨年、DAZNと結んだ5年11戦3億6500万ドルですが、史上最高「報酬」はメイウェザーvsパッキャオの1試合、両者合わせて3億ドル超です。
どちらが効率的にメガマネーを生むかは明らかですが、1試合に100ドルも支払う酔狂なマニアの数は限定され、さらにその数は減り続けています。
一部のマニアから高額の視聴料を吸い上げることで成立しているPPVは、やはり歪みきったシステムです。
「世界一のスポーツ長者の知名度は年俸50万ドルのメジャーとマイナーを行ったり来たりの野球選手以下」というシュールな世界を現出しているPPVはやはり死ぬべきです。
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