スポーツが健全に発展していく姿、理想の形というものが、明らかに存在します。

Jリーグ100年構想のような地域密着と、サッカーにとどまらないスポーツ振興の高尚な姿勢は、まことに素晴らしい姿勢です。

J1とA代表を頂点に、各年代で世界と戦うシステムも、アマからプロへの滑らかなロードマップも理想形です。

多くのスポーツでプロのアマの間に醜い溝があることを考えると、サッカーのピラミッド稜線は理想のラインを描いています。

しかし、それでも、日本の野球も理想に近い、あるべき姿で屹立していると思います。

甲子園とプロ野球。その間をつなぐべき大学、社会人野球、独立リーグが高校野球に比べて注目度が大きく劣っているのが、これからの課題でしょうが、アマチュアで活躍した若者がプロの世界でも奮闘する、その姿をファンが長い時間をかけて見守るというのは、一つの理想形だと思います。

地域密着という点では甲子園は飛び抜けて巨大な魅力を放ち続けているスポーツイベントです。

今年、中日ドラゴンズで復活を飾った松坂大輔や、日米野球でアメリカチームのコーチとして凱旋した松井秀喜。

彼らを見つめ続けてきたファンの思いは、高校時代から今まで、二人が登ったビルドゥングス・ロマンの証人であり、その山岳小説、成長物語の熱烈な読者の感慨でしょう。


昨日、 NHK BS1 で全日本ボクシング選手権の全8階級決勝が生中継されました。

これまでも大会一週間後にEテレが決勝戦をダイジェストで録画中継していましたが、完全生中継はおそらく史上初のことです。

ゲストの井上尚弥も初NHK?で硬かったですが、初々しくて好印象でした。

それにしても、ボクシング全盛期の1960年〜70年代でもこんなことはありえなかったはずです。

アマチュアボクシングが国内外で致命的な危機に晒され、ボクシングファンががっかり肩を落としている中、NHKは素晴らしい試みをやってくれました。

ライトフライ、フライ、バンタム、ライト、ライトウェルター、ウェルター、ミドル、ライトヘビー。

日本人の体格に、フィットした8階級、健全です!わかりやすいです!

ここには腐臭を放つアルファベット団体も、水増し階級も、暫定王者もスーパー王者もいません。
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チャンピオンも8人しかいないのです。

日本ボクシングの世界は、注目度の点でプロがアマチュアを大きく引き離して発展してきました。

野球同様にプロの強引な引き抜きから、プロアマの確執が根深いことは、最近の事件でもあらためて浮き彫りにされました。

それでも、昨日のように日本選手権をマニアでなくとも簡単に見れることで、ボクシングの世界にも松井や松坂が現れるかもせれません。

決勝戦に残った16人、みんな本当に男前でした。

視聴率はけして高くはなかったかもしれませんが、多くのボクシングファンと、そして何よりボクシングファンでない人たちも見てくれたことでしょう。

彼らが東京五輪やプロの世界戦のリングに立つとき、松坂の初登板や松井の初打席に注がれたのと同じ種類の視線を浴びると期待するのは早急すぎるのでしょうが、そんな未来が待ち構えているとしたら、このスポーツにとって何と素晴らしいことでしょうか!