まさかの敗戦。
「点数、何点だろうが、負けは負け。(大差を)つけられてもおかしくない。ブラントは速かった。インテリジェンスで上だった。打ち終わりを研究していた。自分のボクシングの幅の狭さ。ベストは尽くした」。
達かに予想以上にブラントは速くて、よく動いていました。
これまで必ず序盤で対戦相手を絡め取ってたプレッシャーの網をブラントが易々とくぐり抜けた時点、つまりかなり早いラウンドでBプランを発動すべきでしたが、村田にできたのは折り返しの7ラウンドになって強引に攻め込むだけでした。
「自分のボクシングの幅の狭さ」。聡明な青年の自己分析は常に的を得ています。
ブラントは「村田に関するものはビデオはもちろん、発言まで手に入るものは全てチェックした」という言葉通りに、日本の期待の星を研究し尽くしていました。
ボブ・アラムは「3月か4月に東京でリマッチ。その内容と結果は今回とは全く違うものになる」と再戦条項を行使するつもりですが、当の村田は「再戦を要求するような内容じゃないので、僕が言うことじゃない。今後は考えられない。今すぐどうというものではない」と進退そのものを明らかにしていません。
アッサン・エンダムに不当判定で盗まれた昨年5月20日の有明コロシアムと、今回のパークシアターの敗北は、オフィシャルでは同じ1敗でも、その内容は真逆の意味を持ちます。
有明コロシアムの夜も、村田は「いろんな人が関わっている。自分がまだやりたいからと言って出来るものじゃない」と進退を保留しました。
確かに、電通やフジテレビがプロジェクトチームを立ち上げて「日本人がボクシング中量級で覇権を確立する」というMission Impossible に取り組んできました。
多くの企業がスポンサーに名乗りを上げ、ボクシングファンを超えて日本中が応援したことを考えると、これは、二社だけのプロジェクトではなく国家的な事業だったのかもしれません。
有明の夜、今なおリング誌がミドル級の10傑に数える世界的な強豪アッサン・エンダムを相手に、リング誌やESPNをはじめ多くの海外メディアが「117−111」と採点した〝敗北〟は、このプロジェクトを支えるスポンサーやファンを絶望させるどころか「ほら!世界に十分通用したじゃないか!」という明らかな手応えを感じさせてくれました。
当時のエンダムはリング誌でミドル級5位、ESPNの年間最高KO賞に輝いたばかりの紛うことなきトップ選手でした。
しかし、日本時間で今日の白昼に遠くラスベガスで繰り広げられた36分間の戦いは、希望を見出すにはあまりにも厳しい内容でした。
2013年から5年、16戦目で初めて見せた蹉跌です。
しかし、村田は何もない場所から叩き上げられたボクサーではありません。
10代でプロデビューしての5年目ではありません。
デビューから、日本を代表する大企業が組み上げた神輿に乗って、日本中が声を枯らして応援した、この国のボクシング史上でも全く前例のないエリートボクサーです。
よし!もう一回、やり直したるぜ!とリセットするには、途方もなく多くの人や、貴重な時間や、膨大なお金を巻き込んでしまいました…と、本人は思っているでしょう。
もちろん、その通りですが…。
村田はもう一度、大航海に戻ることが出来るのか。
「点数、何点だろうが、負けは負け。(大差を)つけられてもおかしくない。ブラントは速かった。インテリジェンスで上だった。打ち終わりを研究していた。自分のボクシングの幅の狭さ。ベストは尽くした」。
達かに予想以上にブラントは速くて、よく動いていました。
これまで必ず序盤で対戦相手を絡め取ってたプレッシャーの網をブラントが易々とくぐり抜けた時点、つまりかなり早いラウンドでBプランを発動すべきでしたが、村田にできたのは折り返しの7ラウンドになって強引に攻め込むだけでした。
「自分のボクシングの幅の狭さ」。聡明な青年の自己分析は常に的を得ています。
ブラントは「村田に関するものはビデオはもちろん、発言まで手に入るものは全てチェックした」という言葉通りに、日本の期待の星を研究し尽くしていました。
ボブ・アラムは「3月か4月に東京でリマッチ。その内容と結果は今回とは全く違うものになる」と再戦条項を行使するつもりですが、当の村田は「再戦を要求するような内容じゃないので、僕が言うことじゃない。今後は考えられない。今すぐどうというものではない」と進退そのものを明らかにしていません。
アッサン・エンダムに不当判定で盗まれた昨年5月20日の有明コロシアムと、今回のパークシアターの敗北は、オフィシャルでは同じ1敗でも、その内容は真逆の意味を持ちます。
有明コロシアムの夜も、村田は「いろんな人が関わっている。自分がまだやりたいからと言って出来るものじゃない」と進退を保留しました。
確かに、電通やフジテレビがプロジェクトチームを立ち上げて「日本人がボクシング中量級で覇権を確立する」というMission Impossible に取り組んできました。
多くの企業がスポンサーに名乗りを上げ、ボクシングファンを超えて日本中が応援したことを考えると、これは、二社だけのプロジェクトではなく国家的な事業だったのかもしれません。
有明の夜、今なおリング誌がミドル級の10傑に数える世界的な強豪アッサン・エンダムを相手に、リング誌やESPNをはじめ多くの海外メディアが「117−111」と採点した〝敗北〟は、このプロジェクトを支えるスポンサーやファンを絶望させるどころか「ほら!世界に十分通用したじゃないか!」という明らかな手応えを感じさせてくれました。
当時のエンダムはリング誌でミドル級5位、ESPNの年間最高KO賞に輝いたばかりの紛うことなきトップ選手でした。
しかし、日本時間で今日の白昼に遠くラスベガスで繰り広げられた36分間の戦いは、希望を見出すにはあまりにも厳しい内容でした。
2013年から5年、16戦目で初めて見せた蹉跌です。
しかし、村田は何もない場所から叩き上げられたボクサーではありません。
10代でプロデビューしての5年目ではありません。
デビューから、日本を代表する大企業が組み上げた神輿に乗って、日本中が声を枯らして応援した、この国のボクシング史上でも全く前例のないエリートボクサーです。
よし!もう一回、やり直したるぜ!とリセットするには、途方もなく多くの人や、貴重な時間や、膨大なお金を巻き込んでしまいました…と、本人は思っているでしょう。
もちろん、その通りですが…。
村田はもう一度、大航海に戻ることが出来るのか。
私たちはもう一度、パイレーツ・オブ・カリビアンを聞くことが出来るのか。
村田は「自分がやりたいと言って、やれるもんじゃない」と吐き出しましたが、やるかやらないかは村田の意志です。
重圧という風を常に受け止めなければいけない神輿の上から、降りてもいいかもしれません。
もちろん、実質初めての挫折でメインスポンサーが離れることはなく、神輿から降りることは許されないかもしれません。
「ミドル級だからラスベガスの大会場でビッグファイトと思ってたけど、日本のボクシングを考えたらそれは東京ドームでいいんじゃないかと考えるようになった」「自分が注目されてボクシングが見直され、日本王者になってもアルバイトをしないと食べていけない現状が少しでも変われば」…。
村田諒太は、もっと自分勝手に生きていいと思います。
2011年、アゼルバイジャンのバクーで開かれる世界選手権に乗り込んだ時だったと思います。
「ミドル級なんて日本人には絶対ムリ?日本人にはムリなのかもしれないけど、僕は村田諒太だから」と豪語した姿は輝いていました。
ずっと応援し続けてきたファンの一人として、続けて欲しいのか、それともここで潔くグローブを吊るして欲しいのか…正直わかりません。
「ブラント相手に完敗するようじゃ先が知れてる?ここでへこたれるようなボクサーじゃない、だって僕は村田諒太だから」。
そう強がって欲しい気もしますが…。
村田は「自分がやりたいと言って、やれるもんじゃない」と吐き出しましたが、やるかやらないかは村田の意志です。
重圧という風を常に受け止めなければいけない神輿の上から、降りてもいいかもしれません。
もちろん、実質初めての挫折でメインスポンサーが離れることはなく、神輿から降りることは許されないかもしれません。
「ミドル級だからラスベガスの大会場でビッグファイトと思ってたけど、日本のボクシングを考えたらそれは東京ドームでいいんじゃないかと考えるようになった」「自分が注目されてボクシングが見直され、日本王者になってもアルバイトをしないと食べていけない現状が少しでも変われば」…。
村田諒太は、もっと自分勝手に生きていいと思います。
2011年、アゼルバイジャンのバクーで開かれる世界選手権に乗り込んだ時だったと思います。
「ミドル級なんて日本人には絶対ムリ?日本人にはムリなのかもしれないけど、僕は村田諒太だから」と豪語した姿は輝いていました。
ずっと応援し続けてきたファンの一人として、続けて欲しいのか、それともここで潔くグローブを吊るして欲しいのか…正直わかりません。
「ブラント相手に完敗するようじゃ先が知れてる?ここでへこたれるようなボクサーじゃない、だって僕は村田諒太だから」。
そう強がって欲しい気もしますが…。
コメント
コメント一覧 (2)
ミドル級で五輪金メダルと世界チャンピオン。それだけで二つの奇蹟です。
さらにロビンソンやハグラー、レナードらと同じ領域に日本人が突き進もうとしている、その現場を見れただけでも有難く幸せな時間でした。
しかし、村田がその口から引退の言葉を発するまで、何も終わってはいません。ブラントに完敗したことが、この壮大な物語のエピローグだと決まったわけではないのです。
フシ穴の眼
が
しました
もうスポーツ新聞では引退もあるか?などと書き立てられていますね…
管理人さんがよく言われる「誰に勝って誰に負けたか」を考えると
エンダムとブランダムラに勝ってブラントとかいう無名に負けたということになります
口の悪いものは「その程度だった」と片づけるでしょうし未来のボクシングファンが
作られた王者だったと切り捨てるかもしれません。確かに対戦相手の質については事実そうなので言い返し辛い…
しかし五輪・プロ世界王者、日本人世界ミドル級初防衛という日本のボクシングファンが
端から諦めきっていた光景を見せてくれた恩を忘れて、私自身は叩きに加わることはできません
そんな評価を確定させるにはまだ早いには違いないので立ち直ることを願うばかりです
フシ穴の眼
が
しました