カテゴリ: 人気階級で旋風を巻き起こすのだ!

Saturday 21, February 2026
  
T-Mobile Arena, Las Vegas, Nevada, USA
commission:Nevada Athletic Commission 
event name:The Ring: High Stakes
promoter:Tom Brown, Oscar De La Hoya
matchmaker:Eric Gomez,
        Whitfield Haydon,
                       Javier Razo

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WBAジュニアウエルター級12回戦

©︎ゲイリー・アントゥアン〝The Last〟ラッセル
vs
平岡〝Da Blade〟アンディ



ラッセルの評価の低いのは対戦相手の質。それを言い出すと、アンディのキャリア最高の相手は、日本に引っ張り込んだ41歳のイスマエル・バロッソ。

ただ、ラッセルが底を見せたファイターであるのに対して、アンディはまだ何も試されていません。

試合開始!

前半戦は難しい展開も、第6ラウンドになってようやく攻勢。アンディのボディショットに王者の顔が歪む。

第10ラウンド、アンディがローブローを取られて1点減点。これは痛い。

チャンピオンシップラウンド。アンディが意地の猛攻。倒せ!採点は微妙。

最終回もアンディが取ったか。

And New…を聞かせてくれ!!!!!

and still…オフィシャルは117-110/116-111*2のユナニマスで王者の防衛。


スクリーンショット 2026-02-22 13.51.29

前半、無駄にラウンドを与えてしまいました。結果論ですが。

117−110のスコアに「アンディが3ラウンドしか獲っていないなんてありえない」と、怒る会場のボクシングファンもいますが…。そうですね、117−110はない。

116−111も、アンディに厳しい。もっと競った内容でした。

じゃあ、負けはあり得ない不当判定か?と言われると…。

これが軽量級なら「もう一丁!」ですが、激戦の人気クラス。次のチャンスがいつ巡ってくるか…。
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Saturday 21, February 2026
  
T-Mobile Arena, Las Vegas, Nevada, USA
commission Nevada Athletic Commission
event name The Ring: High Stakes
promoter Tom Brown (TGB Promotions),
                Oscar De La Hoya (Golden Boy Promotions)
matchmaker Eric Gomez, Whitfield Haydon, Javier Razo
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スクリーンショット 2026-02-21 20.48.29



平岡アンディ。

直近の試合は昨年ではなく、一昨年の9月(イスマエル・バロッソ戦)まで遡ります。

渇望のタイトルマッチがセットされたのは、昨年の11月14日。万全に仕上げた29歳は、あした渡米というタイミングで興行自体が中止になったことを知らされます。

そして、仕切り直しとなった今回。ビザが発給されない想定外のアクシデントに、本当に直前まで渡米できない可能性が膨らんでいました。

前日計量は0.5ポンドアンダーと余裕をもってクリアしたのも、急な展開でとにかく無理矢理にでも落としたんじゃないか?彫刻のように削り取られた肉体に、最高の仕上がりよりも脱水症状の心配をしてしまうのは杞憂か?

アウエーのラスベガス。「大健闘も微妙な判定負け」は十分にありえます。

さらに、挑戦するチャンピオンは強打のゲイリー・アントゥアン・ラッセル。早い段階でノックアウトされても、散々振り回されての直前の渡米、そんな〝事故〟も起こるでしょう。

本人には何の責任もないのに、幾つも重なった不運。

敗北の言い訳は、いくらでも用意されています。



だからこそ。

だからこそ!!!!!!!!!!!
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140ポンド、ジュニアウエルター級は日本人のタイトルホルダーを3人輩出しているとはいえ、33年以上も遠ざかっている難関階級です。

現在の勢力図は、1月31日に人気者テオフィモ・ロペスに完勝してリング誌/WBO王者の座に就いたシャクール・スティーブンソンが最強候補。

スティーブンソンの王座獲得は、大方の予想通りでした。

それに先立って、1月10日にスブリエル・マティアスをTKOで倒してIBFタイトルを強奪したダルトン・スミスは番狂せ。

わずか21日で二つのストラップの所有者が変わった140ポンド級。

明日、T -モバイルアリーナではオッズや予想の通りの結果が出るのか?それとも番狂せか?

もし、明日も2人の王者が陥落すると、今年に入ってまだ2ヶ月足らずで4つのタイトルが入れ替わることになります。

「誰が見たって強い選手が多い激戦階級だ。大きな試合が組める。だからこそ、やりがいもある」と話すIBF王者のリチャードソン・ヒッチンズは、オスカー・デュアルテの挑戦を受けます。


“Congratulations to him or whatnot, but he has a title, and he's on the radar. If I beat him, I feel like I would then earn the credit that I deserve, like I, Gary Antuanne Russell, is the true boogeyman of 140.”

WBC王者ゲイリー・アントゥアン・ラッセルは「スティーブンソンはロペスを相手に素晴らしいパフォーマンスを見せた。評価が上がるのも当然だ。ただ、私が彼を倒せば、その評価は全部こっちのもの」と語り、平岡アンディをクリアした先にあるビッグファイトを見据えています。

ヒッチンズとラッセルには、スティーブンソンのような評価も、スミスのような人気もありません。

ただ、この階級を統一すると、少なくとも高い評価が手に入ることはわかっています。




アンディが番狂せを起こすと、ジュニアウエルター級のトップ戦線に名を挙げることになります。

日本のボクシングファンが、この階級の価値を理解して期待を膨らませるなら、スティーブンソンを日本のリングに引っ張り上げることができるかもしれません。

スミスなら英国に乗り込むしかないかもしれませんが、それはそれでワクワクします。今度は渡航が遅れるなんてことはないでしょう。

大一番のゴングが打ち鳴らされる瞬間が近づいてきました。




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WBCウエルター級王者マリオ・バリオスがリミット一杯の147ポンド、挑戦者のライアン・ガルシアは146.5ポンドでクリア。

これで明日のDAZNのPPVイベント開催が保証されました。

ジュニアウエルター級のタイトルマッチ2試合は、IBFが王者リチャードソン・ヒッチンズ、挑戦者オスカー・デュアルテがともにリミット一杯の140ポンドでパス。

WBCタイトルマッチは、王者アントゥアン・ラッセルが140ポンド、平岡アンディは139.5ポンド。

アンダードッグのアンディはビザの関係でラスベガス入りが大幅に遅れてしまい、不利の予想がさらに濃厚になっています。

舞台装置は良い具合に整いました。

見せてやりましょう!

日本の中量級を過小評価しているフシ穴どもに、見せてやりましょう!



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Saturday 21, February 2026
  
T-Mobile Arena, Las Vegas, Nevada, USA
commission Nevada Athletic Commission
event name The Ring: High Stakes
promoter Tom Brown (TGB Promotions),
      Oscar De La Hoya (Golden Boy Promotions)
matchmaker Eric Gomez, Whitfield Haydon, Javier Razo
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平岡アンディが気になります。

本人には何の責任もないのに、不運が重なる。

今日の夕方、羽田から飛び立ちました。

しかも、ビザがおりるかどうかがわかったのは、今日。

普通の人なら、緊張の糸が一度切れてしまいます。「これは、もう無理だな」と。

しかし、人気階級ド真ん中に飛び込むアンディは、普通の人ではありません。

さあ!到着してすぐに前日計量です。


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Saturday 21, February 2026

T-Mobile Arena, Las Vegas, Nevada, USA
commission:Nevada Athletic Commission
event name:The Ring: High Stakes
promoter:Tom Brown (TGB Promotions),
      Oscar De La Hoya (Golden Boy Promotions)
matchmaker:Eric Gomez, Whitfield Haydon, Javier Razo
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いよいよあと1週間に迫った平岡アンディがWBAジュニアウエルター級王者ゲイリー・アントゥワン・ラッセルに挑戦する大勝負。

このイベントでは、もう一つのジュニアウエルター級タイトルマッチ、IBF王者リチャードソン・ヒッチンズvsオスカー・デュアルテ・フラドもセットされています。

プロモーターとマッチメイカーの「次は統一戦」という思いが透けてくる、楽しみな2試合です。このクラスで最強と目されているのはリング誌/WBO王者でPFPランキング急上昇中のシャクール・スティーブンソン。

そして、WBCはスブリエル・マティアスを番狂せで倒した英国の〝新〟ブルーカラーの英雄ダルトン・スミス。

アンディにとって、イベントタイトルの通りのまさに、High Stakes(大一番)。人気階級だけに、勝てば日本人が見たことのない風景が待ち構えています。

ウィリアムヒルの見立てはアンディの勝利が5/2(3.5倍)、ラッセル2/7(1.29倍)。アンダードッグは当然として、大きく離れた掛け率ではありません。

も一つのジュニアウエルター級タイトルマッチはヒッチンズ1/6(1.17倍)、4/1(5倍)。

リング誌の階級ランキングは王者がスティーブンソン、1位がスミス、2位がヒッチンズ。ラッセルはタイトルホルダーながら7位。

ESPNのトップスリーはスティーブンソン、テオフィモ・ロペス、キーショーン・デービス。ヒッチンズは4位。ラッセルは8位。

いたずらにKO記録を作ってきたラッセルは、タイトル持ちとしては非常に評価の低いファイターです。対する平岡もまともなランキングではいずれも圏外。

WBAストラップがステイクされているとはいえ、階級最強決戦とはかけ離れた〝偏狭〟タイトルマッチ。

それでも、舞台は〝茶番のインフルエンサー〟ライアン・ガルシア(vsマリオ・バリオス)がメインをつとめるT−モバイル・アリーナのビッグイベント。露出度は満点です。

勝てば、花火が上がります。




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JBCが1月30日に発表した日本ランキングはストロー級からスーパーミドル級までの14階級。ヘビー級はタイトルを争う10回戦選手がいませんから、実質14階級。

その14階級で10人の日本ランカーを擁しているのはストロー級からウエルター級までの11階級。この11のクラスで最も難易度が高いのは、アルファベット団体でもまだ1人のタイトルホルダーも生み出せていなしウエルター級です。

そして、ジュニアウエルター級、ライト級とこの3つのクラスが高い壁となって日本人の前に立ち塞がっています。ライト級とジュニアウエルター級も、これまで3人ずつしか王者を輩出できていません。

ライト級はガッツ石松、畑山隆則、小堀佑介。ジュニアウエルター級が藤猛、浜田剛史、平仲明信。

高い壁に跳ね返されたのは、ライト級で小坂照男、沼田義明、高山将孝、バズソー山辺、坂本博之、稲田千賢、嶋田雄大、佐々木基樹、荒川仁人、粟生隆寛の10人。

ジュニアウエルター級が高橋美徳、ライオン古山、門田恭明、ガッツ石松、用皆政宏、亀田昭雄、赤井英和、吉野弘幸、木村登勇、小原佳太、近藤明広の11人。

ウエルター級は辻本章次、龍反町、尾崎富士雄、佐々木基樹、佐々木尽の5人。

軽量級と比べると、いずれも挑戦機会の少なさが目を引きます。そもそも世界のレベルが高く、日本は〝下手な鉄砲〟を用意することしかできません。それなのに、人気階級ゆえにおいそれと挑戦することが出来ず〝数撃ちゃ当たる〟状況にも持ち込めないでいるのです。

スクリーンショット 2026-02-01 11.48.44
ジュニアウエルター級のリミットは140ポンド、63.50kg、10ストーン。

現在のタイトルホルダーは以下の通り。


【WBA】ゲイリー・アントゥアン・ラッセル…19戦18勝17KO1敗、高いKO率を誇る29歳。全戦全勝オールノックアウトのパーフェクトレコードが直近2試合で崩されたように、傑出した王者とはいえません。2月21日のラスベガス、アンディにも十分勝機があります。

人気:★
実力:★★


【WBC】ダルトン・スミス…英国ボクシングにとって特別な場所、シェフィール出身のスター候補。海外メディアからは「よくある英国の過大評価」とその実力には疑問符が付きまとっていましたが、ニューヨークに乗り込んでサブリエル・マティアスとの打撃戦を制してWBCストラップを強奪。19戦全勝14KOの28歳。

人気:★★★
実力:★★


【IBF】リチャードソン・ヒッチンズ…Africaの渾名を持つ28歳、ハイチ人。リオデジャネイロ五輪をめぐって米国予選と、ハイチ代表で出場した1回戦でラッセルに敗退。プロでは20戦全勝8KO無敗。広いスタンスから188㎝のリーチを生かした左ジャブを起点としたボクシングは、誰にとってもやりにくい。


人気:★
実力:★★


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【WBO】テオフィモ・ロペス…ニューヨークの人気選手でPFPファイター。リング誌 Fighter of the year 2020 (タイソン・フューリーと同時受賞)。28歳で実績十分のThe Takeoverですが、中谷正義に追い詰められたように難攻不落のファイターではありません。22勝13KO1敗という戦績も「あれ、1敗しかしてなかったっけ?」と、辛勝した試合が記憶に残っています。

これからゴングがなるシャクール・スティーブンソンとの大勝負。テオに勝ち残って欲しいのですが…。

人気:★★★★
実力:★★★



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Saturday 21, February 2026
  
T-Mobile Arena, Las Vegas, Nevada, USA

commission:Nevada Athletic Commission

event name:The Ring: High Stakes

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      Oscar De La Hoya (Golden Boy Promotions)

matchmaker:Eric Gomez,
Whitfield Haydon,
Javier Razo

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WBCウエルター級王者マリオ・バリオスに、インフルエンサーのライアン・ガルシアが挑戦する茶番劇色の濃いデタラメ世界戦のアンダーカードが続々発表されています。

まずは、すでにご存知の平岡アンディがWBAジュニアウエルター級王者ゲイリー・アントゥアン・ラッセルに挑戦する大勝負。

そして、ジュニアウエルター級IBF版の王者リチャードソン・ヒッチンズがオスカー・デュアルテと2度目の防衛戦。

次にマッチメイカーが描くシナリオは、ジュニアウエルター級の団体統一戦か?


イベントタイトルはThe Ring: High Stakes 。 High Stakes…和訳が難しいのが出てきました。

博打言葉ですが、「大勝負」ではClassicがあるし。

アンディにとってはClassic、一世一代の大勝負です。

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平仲明信が1992年4月10日にメキシコの闘牛場に乗り込んでエドウィン・ロサリオからWBAストラップを強奪してから、33年8ヶ月と11日。

四半世紀を超える長いトンネルを抜けるときが、ついにやって来ました。

2月21日、ラスベガス・T -モバイルアリーナ。WBCウエルター級王者マリオ・バリオスvsライアン・ガルシアのアンダーカードにセットされている、WBAジュニアウエルター級王者ゲイリー・アントゥアン・ラッセルvs平岡アンディ。




ウィリアムヒルの見立ては、王者の勝利が2/7(1.29倍)、アンディ5/2(3.5倍)。ともに29歳のサウスポー。

このクラスになると、対戦相手の質はラッセルが上回ります。しかし、デビューから17試合連続KOを重ねてきた勢いは失い、直近2試合は1勝1敗でともに最終回のゴングを聞いています。

一方のアンディは直近10試合を全てKOで片付け、全戦全勝をキープ。

ともに強打が持ち味だけに、あっけない幕切れも十分考えられますが、実力差はそこまでないはず。

MGMグランドガーデンアリーナ、バークレイズセンター、そして今回のT -モバイルアリーナと、立て続けに大きな会場に登場してきたラッセルの舞台慣れは気になりますが、アンディが雰囲気に飲まれることはないでしょう。

藤猛、浜田剛史、平仲明信、3人の先達同様に「難しい試合になる」というのが大方の見方ですが、さてどうなりますやら…。




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最初にボクシングの試合を見たのは、テレビ。具志堅用高のWBAジュニアフライ級タイトルマッチでした。

同じ時期に世界ヘビー級王者モハメド・アリの防衛戦(vsレオン・スピンクス初戦)を、子どもにとっては深夜番組、イレブンPMで見ました。

英語は分かりませんでしたが、会場が大番狂せに湧いているのは伝わって来ました。

内容的には大凡戦でしたが、ラスベガスのボクシング会場の華やかさが新鮮でした。



それからすぐに世界のボクシングに惹き寄せられ、高校の図書室が定期購入していたスポーツ・イラストレイテッド誌やリング誌などから米国ボクシングの深みにハマっていきます。

米国で関心を集めるのはヘビー級や、ライト級以上のクラスで、日本とは無縁の華やかでハイレベルな攻防が繰り広げられていました。

ほぼ全てのボクシングファンが軽量級に興味を持っていないこともよく分かりました。経済力で日本と同等かそれ以上の先進国では軽量級は蔑ろにされています。だから、日本が好き勝手できるのです。

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リング誌では軽量級の特集記事も見つけることができましたが、そこでしっかりフォーカスされるのはほんの一握りのファイターだけでした。

リアルタイムで知ることのできなかったビセンテ・サルディバル、ルーベン・オリバレス、カルロス・サラテ…。

そして〝なんとか間に合った〟ウィルフレド・ゴメス、サルバドール・サンチェス、アレクシス・アルゲリョ…。

サルディバルに敵地で勝利を収めた柴田国明がメディアとマニアから破格の印象を与えたのは当然として、ファイティング原田がさらに高い評価を得ていることは驚きでした。

当時の私にとって、日本史上最高のファイターは防衛記録を伸ばすたびに首相官邸に招かれ、国民栄誉賞も取り沙汰された具志堅用高だったからです。

ネットも動画配信もない当時に関わらず、ボクシングマガジンの記事から、リング誌だけでなく英国ボクシングニューズ誌でも「全階級を通じて最も優れたファイターの1人」と紹介されていたことを知りました。

70年代PFP

のちにリング誌の1970年代(ディケイド)PFPで10位評価を受けていることからも、当時PFPランキングが存在していたなら具志堅は中位を回遊していたはずです。

では、ディケイド1位なら?10年間3650日以上にわたってずっと1位をキープしたわけではないでしょうが、長期政権を敷いていたはずです。

1960年代のディケイドPFP1位のエデル・ジョフレとは、まさにそんな傑物でした。

ただでさえディケイドPFP1位はグレートだというのに、ジョフレの場合は、ボクシングの社会的ステイタスが現在よりもはるかに高かった時代に、〝The Greatest 〟モハメド・アリを抑えての1位でしたから、その評価の特別さがよく分かるでしょう。

プロボクシンにおいて評価の根本、「誰に勝ったのか?」という命題は時代が進むにつれて重要さを増してゆきます。

階級と団体が増えるだけでなく、それぞれの団体の自己都合(自分たちの地域タイトルで囲った承認料の支払いの良い選手をランキングで優遇する)でタイトルマッチを運営、穴王者や雑魚挑戦者が犬の糞のように転がっている時代になりました。

計量オーバーでタイトルを失うのは珍しいことではありません。タイトルの価値がここまで暴落すると、体重超過で失格になってもまた挑戦のチャンスがすぐ訪れます。複数階級制覇を見据えると、秤の上でタイトルを失うのもちょうどいいタイミングです。

タイトル挑戦が「一生一度のチャンス」なんて時代はとうの昔に終わっています。

西岡利晃や比嘉大吾らの〝チャンスは無限〟にめくじらを立てる人はいません。それどころか、スティーブン・フルトンのようにジュニアライト級で体重超過を犯したにもかかわらず、1階級上のライト級タイトルマッチに変更されるという笑劇まで披露されました。

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原田はポーン・キングピッチ、エデル・ジョフレと2人の殿堂入りファイターに勝利を収めています。当時、PFPランキングがあったなら、ジョフレに勝った時点で上位に入ったのは確実。再戦で、明白に返り討ちにした時点で1位になっていた可能性も十分です。


世界王者は強い。世界ランカーに弱い奴はいない。当たり前のことが当たり前ではなくなった、現代のボクシング。

ただでさえ「誰に勝ったのか?」が問われる世界で、現代はその傾向がますます強くなっています。
しかし、それを言い出すとファイティング原田を凌ぐ日本人は未来永劫生まれないことになってしまいます。

例えば、井上尚弥はジュニアフライ級でリング誌などで非常に高い評価を受けていたドニー・ニエテスを選ぶべきだったかもしれません。

フライ級をスキップしたのはWBA王者ファン・カルロス・レベコとの調整がつかなかったからですが、当時PFP1位の座を盤石にしていたWBC王者ローマン・ゴンサレスに挑戦していたなら。

バンタム級時代に散々挑発されたエマヌエル・ナバレッテに対して「縁がない」なんて言わないで、せめて「俺と戦いたいならバンタムに降りてこい」と返していたなら。そんなことを言って「じゃあバンタムで」と降りてこられても困りますが。

もちろん、原田が現代に生まれていてもニエテスやチョコラティト、ナバレッテなんて絶対に選ばなかったでしょう。

専門家やマニアでなければ「アドリアン・エルナンデスは超強豪」「オマール・ナルバエスを沈めて世界に衝撃が走った」という大本営発表を鵜呑みにするのも仕方がありません。

また、ニッチスポーツ、マイナースポーツに没落したボクシングが茶番化の方向にも大きく舵を取っている現状からは「誰に勝ったのか?」なんてまともな議論は不要の段階に入っているのかもしれません。




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