カテゴリ: ヘビー級が動くが如くボクシングは動く

Saturday 11, April 2026
  
Tottenham Hotspur Stadium, Tottenham, London
commission:British Boxing Board of Control
promoter:Spencer Brown (Goldstar)
matchmaker:Steve Furness
view on Netflix


◾️ヘビー級12回戦◾️


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フューリーは267.9lポンド= 121.52kg、直近の試合(2024年12月:オレクサンデル・ウシク戦)から13.1ポンド = 5.9kg も軽く仕上げてきました。

マフムドクは264.9ポンド = 120.2kg、昨年10月のデビッド・アレン戦から4ポンド重い4.0lb = 1.8144kgで秤を下りました。

マフムドフはいつも通り、フューリーも前回のウシクとの再戦が重かっただけで〝いつも通り〟の範囲内。

WHのオッズはフューリーが2/9(1.22倍)、マフムドフ7/2(4.5倍)。


なんだか、私だけではなく、あちこちのボクシングファンが番狂せの予感に震えています。生で見たいのはやまやま、でも夜明け前の3時…。

転勤のバタバタの中で…体が持ちません。。。。結果を見ないで、後から追っかけます。


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Saturday 11, April 2026
  
Tottenham Hotspur Stadium, Tottenham, London
commission:British Boxing Board of Control
promoter:Spencer Brown (Goldstar)
matchmaker:Steve Furness
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◾️ヘビー級12回戦◾️



フューリーは267.9lポンド= 121.52kg、直近の試合(2024年12月:オレクサンデル・ウシク戦)から13.1ポンド = 5.9kg も軽く仕上げてきました。

マフムドクは264.9ポンド = 120.2kg、昨年10月のデビッド・アレン戦から4ポンド重い4.0lb = 1.8144kgで秤を下りました。

マフムドフはいつも通り、フューリーも前回のウシクとの再戦が重かっただけで〝いつも通り〟の範囲内。

WHのオッズはフューリーが2/9(1.22倍)、マフムドフ7/2(4.5倍)。


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Saturday 11, April 2026
  
Tottenham Hotspur Stadium, Tottenham, London
commission:British Boxing Board of Control
promoter:Spencer Brown (Goldstar)
matchmaker:Steve Furness
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◾️ヘビー級12回戦◾️




RETURN OF THE KING!

2024年にオレクサンデル・ウシクに2連敗、リングから遠ざかっていたタイソン・フューリーが1年8ヶ月ぶりに帰って来ました。

ジプシー・キングはヘビー級として考えると、まだ37歳。老け込む年齢ではありませんが、規律から外れた奔放な生活習慣から、ファイターとしてどれだけの能力が残されているのか非常に不透明。

対戦相手のマフムドフは36歳。カナダで戦うロシア人は21勝19KO2敗のパンチャーですが、2つの黒星はいずれもKO負け(2023年12月:アギト・カバエル/2024年8月:グイド・ヴィアネッロ)。

KOを逃した2試合はカルロス・タカム(2022年9月)とデビッド・アレン(2025年10月)。ライオンの渾名を持つマフムドフは弱いヘビー級ではありませんが、あっけない脆さも抱えています。

フューリーの勝利が2/9(1.22倍)、マフムドフ7/2(4.5倍)というオッズは、この両者の事情を勘案すると絶妙の数字です。

世界最高のサッカースタジアムのトッテナム・ホットスパースタジアム。今回はトップ戦線の試合ではありませんが、規模はメガファイト。さすがヘビー級、さすがフューリーです。

ウェンブリーやトッテナムなど英国の巨大サッカースタジアムでメインを戦えるとなると、ヘビー級に限定されてしまいますが、いつかそんな日本人が現れてくれるでしょうか?


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8年前、2018年。

没落一方のボクシング界を救うかもしれないと期待された「フロイド・メイウェザーvsマニー・パッキャオ」が世紀の凡戦に終わったあの2015年から、まだ3年しか経っていない2018年。

極度の販売不振に苦しむリング誌は月刊体制が崩壊、ページ数は激減していたあの頃。ボクシングの凋落は引き続きなのに、興行規模なら「メイウェザーvsパッキャオ」を軽く超えるメガファイトに大きな期待が膨らんでいました。

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ロンドン五輪金メダリストからプロ転向、WBA /IBF /WBO /IBOのヘビー級タイトルを束ねたアンソニー・ジョシュアは、英国でボクシングの枠を超えたスーパースターになっていました。

そして、ボクシングが完全マイナースポーツに転落して何十年もの歳月が積み重なった米国ではデオンティ・ワイルダーがWBCのストラップを強打で守り続け、マニアを熱狂させていました。

このとき、ジョシュアは22戦全勝21KO無敗。ワイルダーは40戦全勝39KO無敗。

しかし、当時はテレビ局とプロモーターの連合がスター選手を囲い込み、ファンが熱望するメガファイトの実現にはいくつもの障害を乗り越えなければなりませんでした。

しかも、ジョシュアはエディー・ハーン、ワイルダーはアル・ヘイモンという最悪の組み合わせのマネジメント。

ワイルダーは2018年12月1日のタイソン・フューリーとの初戦こそ分の良いドローを演じましたが、レコードに傷が付いてしまいます。

ジョシュアも2019年6月1日、米国への顔見せイベントで代役のアンディ・ルイスにまさかの7ラウンドKO負け。

ワイルダーはフューリーとの再戦、そしてラバーマッチで無惨なKO負けを喫してしまいます。ジョシュアもオレクサンデル・ウシクの技巧に2連敗。両者の対決は「ヘビー級最強決戦」という〝最低ライン〟からも逸脱、メディアやファンの関心は一気に冷え込んでしまいました。

それでも、ジョシュアはフューリーが大恥を晒したフランシス・ガヌーを何もさせずに粉砕、ボクシング界に茶番劇を持ち込んだ〝A級戦犯〟ジェイク・ポールにも容赦ない懲罰を与えました。

この2試合の合間にダニエル・デュボアにしっかりKOされる〝ジョシュアらしさ〟も見せながらも、最強の看板無しでも輝く魅力を取り戻しています。

そして、日本時間きょうの早朝、ワイルダーがジョシュアの母国で悪漢デレク・チゾラと激闘を繰り広げて番狂せを起こします。

両者の激突は完全に旬を失い、最低ラインも割り込んでしまいました。


ーーーそれでも、かつてあれほど渇望されながら、完全に輝きを失ったと思われた2人のキャリアに、最強とは違う色彩が加わろうとしています。





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Saturday 4, April 2026
  
O2 Arena, Greenwich, London, United Kingdom
commission:British Boxing Board of Control
event name:100
promoter:Nisse Sauerland (MF Pro),
Mams Taylor (Misfits Boxing),
Frank Warren (Queensberry Promotions)
matchmaker:Sam Walmsley
  view on DAZN PPV 

◾️ヘビー級12回戦◾️




デオンティ・ワイルダーが226.4ポンド(102.69kg)、デレク・チゾラが266.7ポンド(120.97kg)で前日計量をクリア(無差別級なのでクリアというのはおかしな表現ですが)。

40.3ポンド(18.28kg)差、分母が違うもののジュニアフライ級(108ポンド)がウエルター級(147ポンド)と戦うような〝ハンデキャップマッチ〟ですが、痩身ワイルダーにとってはいつものこと。

英国のチゾラがワイルダーを母国のリングに引っ張り上げた試合は、ジンバブエ生まれの〝War〟が4/7(1.57倍)でフェイバリット。〝The Bronze Bomber〟が17/10(2.7倍)でアンダードッグ。

40歳のワイルダーが左ジャブで牽制、42歳のチゾラがプレッシャーをかけ、クリンチの目立つ展開。ワイルダーのブン回し、パンチは生きています。

第6ラウンド、チゾラが左目上をカット。意地と意地がぶつかりあう試合は、揉み合い、押し合いが多いダーティーファイト。それでもワイルダーの豪快な空振りに場内沸きまくり。

第8ラウンド、ついにワイルダーがダウンを奪う。フィニッシュを狙うワイルダーはチゾラをロープ外に叩き出してしまいプッシングの減点1。荒れまくりの試合。

チゾラはタフ。また性懲りも無く…お薬の効果か?

チャンピオンシップラウンド!!!ワイルダーが2度目のダウンを奪うと、チゾラが逆襲のダウンを奪い返す。

最終回は勝利を確信したワイルダーが流して、ゴング。


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115−111/115−113/112−115のSDはワイルダーに軍配。

早朝からとんでもない試合を見せられました。
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Saturday 4, April 2026
  
O2 Arena, Greenwich, London, United Kingdom
commission:British Boxing Board of Control
event name:100
promoter:Nisse Sauerland (MF Pro),
Mams Taylor (Misfits Boxing),
Frank Warren (Queensberry Promotions)
matchmaker:Sam Walmsley
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◾️ヘビー級12回戦◾️




40歳のワイルダーと42歳のチゾラ。

ワイルダーは、タイソン・フューリーとのトリオロジーは初戦こそ引き分けたものの、そのあと連続KO負け。ジョセフ・パーカーとヂャン・ヂレイとのトップ戦線生き残りを賭けた試合も落としてしまい、キャリア4敗は直近6試合で喫したもの。

ヒールの役回りで〝名脇役〟として重宝されているチゾラは、3連勝中ですが、フューリー、ビタリ・クリチコ、デビッド・ヘイ、パーカー、オレクサンデル・ウシク…2007年プロデビュー、ビタリやヘイとも拳を交えたキャリアは13の黒星にまみれてきました。

ヘビー級のトップ戦線にとって、この1戦が持つ意味は何もありません。

それでも、世界屈指の大舞台であるO2アリーナでメインイベントを飾りDAZNがPPVで配信するのは、21世紀最強のKOパンチャーの残像と、いまなお名脇役をつとめあげるヒールという組み合わせのなせるワザです。

英国のチゾラがワイルダーを母国のリングに引っ張り上げる形の試合は、ジンバブエ生まれの〝War〟が4/7(1.57倍)でフェイバリット。〝The Bronze Bomber〟が17/10(2.7倍)でアンダードッグ。


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横浜で回転寿司
。ちょっと早めのランチ。初めて行きましたが、なるほど人気があるのもわかります。このクオリティでとにかく安い。



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Saturday 23, May 2026
  
Pyramids of Giza, Giza, Egypt
view on DAZN PPV 

◾️WBCヘビー級12回戦◾️





ウシクはリング誌、WBA、WBC、IBF、IBOから認定されているヘビー級王者。何よりもUndisputed でありLineal Championです。

今回ステイクされるのは現時点でWBCタイトルのみですが、もし〝それ〟を起こせばアルファベットやリング誌よりも価値のあるUndisputed & Lineal Champion の座に就くことになります。

瑣末なことですが、PFPキングのウシクを破れば、バーホーベンのスポットは?


39歳のウクライナ人は五輪金メダリストからプロ転向、クルーザー級とヘビー級でUndisputed Championになるという、他の階級で何階級制覇しようが及ばない難関2階級制覇を達成したリングマスター。階級支配度こそ強烈ではないものの、難攻不落度は全階級を通じて最高かもしれません。

対する37歳のオランダ人、バーホーベンはキックボクシングのレジェンドですが、プロボクシングの実績はわずか1戦。12年前にジョナス・フィンフェラという誰も知らない選手に勝っただけです。

バーホーベンのトレーナー、ピーター・フューリー(タイソン・フューリーの従兄弟)は「バーホーベンは歴史的な大番狂せを起こすだろう」と自信を見せていますが、果たしてそんなことが起きるでしょうか?

150年を超える豊穣な歴史を持つボクシング。それは、そのままヘビー級の歴史です。水増し階級は論外、ライト級とミドル級ですら150年の歴史を擁するわけではありません。

この長い歴史で多くの大番狂せが起きてきました。

時計の針を1945年以降まで進めてもモハメド・アリvs ソニー・リストン(1964年)、アリ vs ジョージ・フォアマン(1974年)、レオン・スピンクス vs アリ(1978年)、バスター・ダグラス vs マイク・タイソン(1990年)、フォアマン vs マイケル・モーラー(1994年)、ハシム・ラクマン vs レノックス・ルイス(2001年)、アンディ・ルイス vs アンソニー・ジョシュア(2019年)…。

現在のWHの見立てはウシクが1/16(1.06倍)、バーホーベンが7/1(8倍)。もし〝それ〟が現実となるとオランダ人は1−16のオッズを引っくり返したことになります。

この数字はダグラスvsタイソンの1−42の衝撃とは比較にならず、ルイスvsジョシュアの1−25にも遠く及びません。

しかし、弱い相手を豪快にぶっ倒し続けたタイソンとジョシュアが「過大評価の典型」だったこと、ダグラスとルイスが「過小評価されていたボクサー」であったこと、すでに2つの階級で強豪を競り落として「評価を固めている」ウシクと「ボクサーですらない」バーホーベンという要素を包括して考えると〝それ〟は偽りのオッズを根拠とする大番狂せではなく、より本質的な大番狂せと見ることができます。

それは、とどのつまり、ウシクのコンディションがよほど酷いものでない限り、番狂せは起きないということ。

とはいえ、万一〝それ〟が起きてしまうと…。




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リング誌の編集長を7年間つとめ、ESPNでもボクシングに携わってきたエリック・ラスキンがヘビー級シーンの勢力図の今昔についてのボクシングシーンにアップしました。

記事の内容を辿りつつ、ボクシングの覇権がどう変遷したかを見つめてみます。

ボクシングの覇権。

1980年代前半に4-KINGS(シュガー・レイ・レナード/マービン・ハグラー/ロベルト・デュラン/トーマス・ハーンズ)が中核となって躍動した非ヘビー級の時代がありましたが、その歴史を通して「ボクシングの覇権」とはヘビー級を掌握することとイコールでした。

オスカー・デラホーヤ、フロイド・メイウェザー、マニー・パッキャオ、カネロ・アルバレスーーーヘビー級を凌ぐ人気とファイトマネーを手にするスーパースターは確かに存在しましたが、彼らはあくまで単体で北米エリア限定のムーブメントに過ぎませんでした。

モハメド・アリどころかマイク・タイソンは米国の国境を飛び出したアイコンでした。現在でも、米国や英国にまともなファンベースを持たないオレクサンデル・ウシクが、カネと興味・関心の面でボクシング界のトップに鎮座するのはヘビー級だから。

もし、ウシクがバンタム級やジュニアフェザー級なら誰も相手にしていません。

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King vs Queens(berry): How does Frank Warren’s stable stack up?

この記事のタイトルはずばり「(ドン)キングとクイーンズ(ベリー):フランク・ウォーレンの築いたヘビー級帝国は史上最強か?」。

「我々はこの50年、ドン・キングの時代を含めてもヘビー級で最高のラインナップを揃えてる」。クイーンズベリーズ・プロモーションを率いるウォーレンがtalk SPORT boxing にそう語りました。

ラスキンは「十分に練った台本を用意することなく、軽いインタビューに応じるとき、数字が少し間違っている場合は大目に見なければならない。ウォーレンは50年前と言ったが、キングの時代は40年前が正しい」。

70年代から、アリのメガファイトに参画するなど頭角を現してきたキングがボクシングの覇権を握ったのは80年代中盤から。

単体で商品になるヘビー級のスターを黒人を中心に傘下に迎えるキングに対して、トップランクのボブ・アラムはファイターのサイドストーリーやライバル関係を複数階級制覇やPFPランキングというヘビー級から切り離したツールも使いながら練り上げたマーケティングで対抗、米国リングに二大勢力が形成されました。


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⬆︎WBC王座を強奪した1986年11月、タイソンとキングはすでにねんごろの関係でした。


1980年代半ば、ドン・キング プロモーション(DKP)が擁したヘビー級のラインナップはラリー・ホームズ、ティム・ウィンザスプーン、ピンクロン・トーマス、マイケル・ドークス、グレグ・ペイジ、トレバー・バービック、ジェームズ・スミス、トニー・タッブス。

黒人でも、マイケル・スピンクスやマイク・ウィーバーとは契約に至らず、ジェリー・クーニー、ゲイリー・コーツィーらホワイトホープを傘下に収めることも出来なかった。

米国最後のスーパースター、タイソンは信者たちが盲信しているような「カス・ダマトが亡くなって、ドン・キングと手を結んだ頃からダメになった」というのは都合の良いフェイクです。

現実にはダマトが亡くなった1年後の初戴冠のリングにキングが上がっており、ここからタイソンの進撃が始まるだけでなく、ダマトの生前からタイソンとキングが接触していたと考えるのが自然でしょう。

それでも、タイソンの複雑な契約を切り崩し、キングが100%傘下に迎えたのは1988年3月に東京ドームで行われたタッブス戦でした。

「1980年代終盤にタイソンとの完全契約を結んだとき、キングが抱えていたヘビー級ファイターのほとんどは全盛期を過ぎていた。この事実を考慮すると、DKPの最盛期にタイソンを加えるのは公平ではない」。

次に、クイーンズベリー・プロモーションズの陣営。

大看板のタイソン・フューリーは米国ではトップランクと契約、来月11日の復帰戦(vsアルスランベク・マクムトフ)はズッファ・ボクシングの興行と、現時点でウォーレンの傘下とは見にくい状況。

それでもファビオ・ウォードリー、ダニエル・デュボア、アギト・カバイエル、ジョセフ・パーカー、モーゼス・イタウマ、ヂャン・ヂレイ、デレク・チゾラ、ローレンス・オコリーらと契約している。

「最も公正とされるTransnational Boxing Rankings Board(TBRB)でウォードリーは1位、カバイエルが2位、デュボアが3位、パーカーが4位、チゾラが7位、イタウマが8位とトップ10に6人も送り込んでいる。1年以上、リングから遠ざかっているフューリーも実力的にはトップ3レベルだから、現在のヘビー級勢力図はクイーンズベリーが掌握していると言い切れるだろう」。

「もちろん、TBRBでも王者に認定されているUndisputedのオレクサンデル・ウシクとは無関係ではある。しかし、ウォーレン傘下のファイターは当然ながら、全員が現役。つまり、これから、例えばイタウマがスーパースターの座に駆け上がるかもしれないということ」。

「本当ならキングとクイーンズを比較できるのは、ウォーレンのヘビー級たちが引退して評価が固まってからになる。現時点で両者の優劣を語るのは、バッド・バニーの最新アルバムとレッド・ツェッペリンの四枚組アルバムセットのどちらが上かを考えるようなものだ」。

とはいえ、キングとウォーレンの選手への向き合い方を考えると一つの結論に行き着きます。

昨年、 Heavyweight Title Fights of the 1980s: A Complete History(1980年代ヘビー級タイトルマッチ 完全ガイド)を刊行したスティーブ・ハントの言葉を引用します。「キングはタイトルを完全に自分のコントロール下に置こうとして、王者と挑戦者の両方を手に入れていた。フランクは(アンソニー・ジョシュアやウシクのような)そのときを代表するチャンピオンを傘下に収めていない」。

二人のプロモーターの個性の差だけでなく、時代もあります。

キングの時代は選手を詐欺同然で拘束することが許されましたが、ウォーレンの時代はそうではないということです。

また、全盛期のキングと現在のウォーレンが同盟しても勝てない勢力がボクシング界を支配しつつあります。

サウジアラビア・総合娯楽庁の手先としてボクシングに参入したズッファ・ボクシングです。

現時点で「大物」と呼べる契約ボクサーはクルーザー級のジャイ・オペタイアくらいですが、すでにウシクやフューリーのメガファイトを単発ながら主催しているように、すでにヘビー級にも侵食しています。

ドン・キングとフランク・ウォーレン、どちらの支配度が上か?現時点のボクシングの覇権、ヘビー級をコントロールしているのは誰なのか?ーーーいますぐに答えの出る問題ではありません。

One thing is clear: Which side of the Atlantic Ocean serves as home to the best Heavyweights in the world has shifted over the last 40-odd years.

「ただし、確かなことが一つだけあるとしたら、この40年間でボクシングの覇権が太平洋を渡って英国に帰ったということです」。





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定期的に発表されるPFPの始まりは、リング誌の年間表彰に組み込まれたTHE BEST FIGHTER POLL で1980年に始まりました。

モハメド・アリという、あらゆるスポーツの歴史で今なお最も偉大なアスリートと考えられるスーパースターの引退が秒読みに入った時期でした。

アリからトーチを引き継ぐはずのラリー・ホームズはスーパースターのオーラが欠如、この危機を脱する救世主になれないことは誰の目にも明らか。

米国ボクシング界は「アリの後継者はシュガー・レイ・レナード」と、新しい旗を上げました。しかし、ファンの反応は「アリの後継者はヘビー級のカリスマでなければならない」と激しいアレルギー反応を起こします。

1987年にはTHE BEST FIGHTER POLL は廃止されますが、翌年に復活。しかし、リング誌は深刻な販売不振から抜け出せません。

一部のマニアはレナードを核としたマービン・ハグラー、ロベルト・デュラン、トーマス・ハーンズ、4KINGS によるラウンドロビン(総当たり戦)に熱狂、日本のボクシングファンも大きな関心を寄せました。

1988年のTHE BEST FIGHTER POLL ではタイソンがヘビー級で初めて1位に選ばれます。10傑まで広げてみても、ヘビー級ではラリー・ホームズ以来2人目(マイケル・スピンクスをカウントすると3人目)。

タイソンは1989年も1位で〝連覇〟。

それでも、やはりリング誌の販売不振には歯止めがかからず、1989年5月号でついに休刊に追い込まれてしまいました。

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リング誌1989年5月号。⬆︎〝最後のリング誌〟のランキングです。

オリジナル8にこだわったリング誌ランキングは、ライト級にジュニアライト級のブライアン・ミッチェル、フライ級にジュニアフライ級の柳明佑やウンベルト・ゴンザレスを編入するような変則ランキングでした。

そして、ここに日本人ファイターの名前はありません…。

マイク・タイソンがスターになるものの、ヘビー級のレベルは地に堕ちてライバル不在。4KINGSがファンを魅了したウエルター級からミドル級にはマーロン・スターリングやスンブ・カランベイがタイトルホルダー、完全に輝きを失っていました。

ここまで、PFP(THE BEST FIGHTER POLL )ランキングに入った純粋ヘビー級はタイソンとダグラス、そのダグラスを破壊したイベンダー・ホリフィールドの3人。

そして、リング誌は1990年に早くも復刊、月刊PFPを発表します。

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THE BEST FIGHTER POLLをスライドする形でタイソンが〝初代〟1位。そして、ヒルベルト・ローマンが10位。杉谷拳士の父親、満の挑戦を退けたアントニオ・エスパラゴサは5位。

クルーザー級を完全統一、ヘビー級でも圧倒的な強さで「タイソンをノックアウトして見せる」と公言していたホリフィールドが9位。

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リング誌は立て続けにタイソンを表紙に起用、販売不振からの脱却を目指しました。

しかし、ときは1990年。復活してわずか1ヶ月ちょっとの2月11日、ボクシング界に激震が走ります。






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PFPの概念自体は、体重による不公平をなくすための階級制が作られた時代から存在します。

そして、メディアがPFPランキングを定期的に発表するようになったのは、1980年からスタートしたリング誌の THE  BEST FIGHTER POLL からでした。

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FIGHER OF THE YEAR があるのに紛らわしいという否定的な意見も寄せられた THE  BEST FIGHTER POLL でしたが2018年まで継続しました。

その間、THE  BEST FIGHTER POLL に連動する形で1990年から月刊PFPが始まり、2010年からはすぐに更新されるデジタルバージョンも立ち上がりました。

現在では、数え切れないほどのネットメディアが独自のPFPを発表しています。

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THE  BEST FIGHTER POLL のスタートから現在まで、PFPは「17階級を分け隔てなく平等に評価する」という共通認識は変わりませんが、軽量級がより評価される傾向が強まっているのは間違いありません。

そして「ガチでやったら当たり前だけど一番強いヘビー級」に対しては、ますます冷淡になってゆきます。

このシリーズでは、現実として強いがゆえに、空想ランキングから敬遠されがちなヘビー級にありながら、PFPにリストアップされたファイターたちを振り返ります。




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