Saturday 23, May 2026
  
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◾️WBCヘビー級12回戦◾️





ウシクはリング誌、WBA、WBC、IBF、IBOから認定されているヘビー級王者。何よりもUndisputed でありLineal Championです。

今回ステイクされるのは現時点でWBCタイトルのみですが、もし〝それ〟を起こせばアルファベットやリング誌よりも価値のあるUndisputed & Lineal Champion の座に就くことになります。

瑣末なことですが、PFPキングのウシクを破れば、バーホーベンのスポットは?


39歳のウクライナ人は五輪金メダリストからプロ転向、クルーザー級とヘビー級でUndisputed Championになるという、他の階級で何階級制覇しようが及ばない難関2階級制覇を達成したリングマスター。階級支配度こそ強烈ではないものの、難攻不落度は全階級を通じて最高かもしれません。

対する37歳のオランダ人、バーホーベンはキックボクシングのレジェンドですが、プロボクシングの実績はわずか1戦。12年前にジョナス・フィンフェラという誰も知らない選手に勝っただけです。

バーホーベンのトレーナー、ピーター・フューリー(タイソン・フューリーの従兄弟)は「バーホーベンは歴史的な大番狂せを起こすだろう」と自信を見せていますが、果たしてそんなことが起きるでしょうか?

150年を超える豊穣な歴史を持つボクシング。それは、そのままヘビー級の歴史です。水増し階級は論外、ライト級とミドル級ですら150年の歴史を擁するわけではありません。

この長い歴史で多くの大番狂せが起きてきました。

時計の針を1945年以降まで進めてもモハメド・アリvs ソニー・リストン(1964年)、アリ vs ジョージ・フォアマン(1974年)、レオン・スピンクス vs アリ(1978年)、バスター・ダグラス vs マイク・タイソン(1990年)、フォアマン vs マイケル・モーラー(1994年)、ハシム・ラクマン vs レノックス・ルイス(2001年)、アンディ・ルイス vs アンソニー・ジョシュア(2019年)…。

現在のWHの見立てはウシクが1/16(1.06倍)、バーホーベンが7/1(8倍)。もし〝それ〟が現実となるとオランダ人は1−16のオッズを引っくり返したことになります。

この数字はダグラスvsタイソンの1−42の衝撃とは比較にならず、ルイスvsジョシュアの1−25にも遠く及びません。

しかし、弱い相手を豪快にぶっ倒し続けたタイソンとジョシュアが「過大評価の典型」だったこと、ダグラスとルイスが「過小評価されていたボクサー」であったこと、すでに2つの階級で強豪を競り落として「評価を固めている」ウシクと「ボクサーですらない」バーホーベンという要素を包括して考えると〝それ〟は偽りのオッズを根拠とする大番狂せではなく、より本質的な大番狂せと見ることができます。

それは、とどのつまり、ウシクのコンディションがよほど酷いものでない限り、番狂せは起きないということ。

とはいえ、万一〝それ〟が起きてしまうと…。