IMG_0487 (1)
リング誌6月号は、当初の「GGG対カネロ」のカバーから「リナ対ロマ」に差し替えられました。

日本時間の13日の日曜日、その白昼にニューヨークのど真ん中でゴングが打ち鳴らされます。

リング誌&WBAスーパー ライト級タイトルマッチ、ホルヘ〝Golden Boy〟リナレス  vs ワシル〝Hi-Tech〟ロマチェンコ。

舞台はマディソン・スクエア・ガーデンのスポーツアリーナ。「(何度か戦ったシアターではない)本物のマジソンスクエア」(ロマチェンコ)です。

北米で今年一番のビッグファイトとみられていたゲンナディ・ゴロフキンvsカネロ・アルバレスが、カネロ離脱で(この恥ずべき撤退は不戦敗を記録していいと思います)スタハブセンターに格下げされ、この「黄金少年vsハイテク」の一戦こそが上半期最大のイベントとなりました。

故郷を離れて戦い続けた流浪の若者二人が、紆余曲折を経て、ニューヨークのリングで邂逅します。

もちろん、帝拳のリナレスを全面的一方的偏向的に応援します!

三度にわたる酷い挫折から見事に立ち直った不撓不屈のベネズエラ人は、ついに「約束の場所」に辿り着いたのです。

"When I win this fight, everything in my life, everything in my career, is different."   この試合に勝てば、私のボクシングキャリアどころか、人生までが大きく変わる。絶対に負けるわけにいかない。 


しかし、1/12=13/2のオッズ(アバウト7−1でロマチェンコ)の通りに、専門家予想も大きくウクライナのハイテクに傾いています。

リング誌が企画した20人の専門家や元ボクサーらの予想でも、19人までがウクライナ人勝利を支持、ベネズエラ人を推したのは元三階級制覇王者のデューク・マッケンジーだけという一方的なものでした。

試合を生中継するESPNでも、16人の予想の中でリナレス勝利は元レフェリーのジョー・コルテスだけ。

体格で上回るリナレスが圧倒的に不利とみられているのは「ロマチェンコとはボクサーとしてのレベルが違う」というだけでなく、「三つの敗北の全てが二流のボクサーに喫したもの」「リナレスはラウンドが深くなると失速、集中力が切れる」「叩けば倒れるグラスジョーには処方箋はない」というのが主な理由です

ペーパー上ではリナレスに勝ち目はありません。

しかし、ボクシングの勝敗は専門家の筆記試験で決めるものではありません。リング上で二人のボクサーが拳を交わす実技試験でしか、勝敗は決することはないのです。

「あらゆるオッズ、あらゆる予想であなたが敗北する、と言われているが、そのことについてどう思うか?」と聞かれたマニー・パッキャオは、かつて答えました。

「専門家や新聞、ネットの予想通りに勝敗が決まるのなら、私は今この場所にはいない」。

5月12日(日本時間13日)、マディソン・スクエア・ガーデンを揺るがす、世紀の大番狂わせが起きます。