WBO世界ジュニアミドル級タイトルマッチ。
ミゲール・コットvs亀海喜寛。決戦のゴングまで、いよいよ2週間を切りました。
専門家予想もオッズも、コットに大きく傾いていますが、全ては「コットの仕上がり次第」と見られています。コットが普通の状態なら、衰え年老いたとはいえ、腐っても鯛です。コット絶対有利は、当然の予想でしょう。
最大手William Hillなど大方がコット勝利1.22倍(2/9)、亀海4.33倍(10/3)、アバウト4−1で、コット有利とオッズを立てています。
マニー・パッキャオが、マルコ・アントニオ・バレラを完全敵地のテキサス・アラモドームで粉砕し、「アジアで最も価値ある大番狂わせ」を起こした試合のオッズと全く同じです…と無理やりでもコジつけちゃいたい気分です!
最も亀海に好意的なオッズを立てているのがSportsBetで、コット勝利1.25倍、亀海3倍です。3−1に近い数字で、こうなると亀海が勝っても大番狂わせと言えるかどうか微妙ですね。
【2015年11月21日、ミゲール・コットが最後に戦った相手がカネロ・アルバレス。コットをサポート、プロモートしていたRoc Nation Sportsの代表はJay Z。奥様のビヨンセも連れてリングサイドで応援しましたが、ワンサイドのスコアカードが読み上げられると頭を抱えて失望しました。誰が見ても大差判定負けでしたが、109-118と110-118の判定はおかしいです。コットも3〜4ラウンドは取っているように見えました。もう一人の採点111-117は納得出来ます。「人気者を相手にすると判定は自分には転がってこない。微妙なラウンドは100%カネロが持って行く」。これは、コットと対決する亀海にも言える教訓です。】
2年近いブランクのあるコットは、最後に戦ったカネロ戦でも反射・反応はもちろん、フットワークにも大きな衰えが見えました。加齢による衰えが遅く現れるハンドスピードと、パワーパンチにはまだ一流の香りを漂わせてはいたのはさすがでした。
しかし、この2年のブランクと、さらなる加齢で最大の武器の左ジャブのスピード、左右フックのパワーが減退していない保証はどこにもありません。少なくとも、カネロ戦からの上積みは無いでしょう。そして、当然、打たれ弱くもなっています。
この2年間のブランクで、新参のRoc Nation Sportsが十分なマッチメイクを出来ず、コットはJay Zのもとを去りました。さらに、記者会見まで開催して、HBOからPPVで売り出されることも決定していたジェームズ・カークランド戦が、カークランドの怪我で中止、二転三転の末に対戦相手が亀海に落ち着いた、とリング外でのゴタゴタが続いています。
これも、コットが負けるときのデフォルトです。
コット陣営は、技術とパワーで世界レベルには遠く、不器用な東洋人を安パイ、どう転んでも負ける相手ではない、と見て、調整試合の相手に選んだのでしょう。
両者共通の対戦相手、アルフォンソ・ゴメスを通してみると、確かにコット勝利の結果しか思い浮かびません。
コットがゴメスを5Rで粉砕したのは2008年4月12日。当時コットは無敗のWBAウェルター級王者、PFP1位のパッキャオの座を狙う位置につけるスーパースターでした。対するゴメスも、全米地上波NBCテレビの人気番組The Contender (Season 1)で人気が上昇、次期スター候補として、アーツロ・ガッティをKOするなどキャリアハイを迎えていました。しかし、試合は一方的になります。コットは左ジャブでゴメスの攻撃を寸断、試合を決めたのもこのジャブのカウンターで奪った痛烈なダウンでした(ゴメスは5R終了で棄権)。
見事なカウンターとはいえ、左ジャブです。その小さなパンチでロープまで吹っ飛ばされたゴメスは立ち上がりながらも首を振り、誰の目にもダメージは深刻でした。もちろん、キャリアハイのゴメスとはいえ、所詮はゴメスです。しかし、その後もこの左ジャブは、強豪中の強豪、ジョシュア・クロッティからもダウンを奪い、完敗とはいえパッキャオ、メイウェザー、カネロも苦しめました。
当時の切れ味があるわけ無いとはいえ、錆び付いていてもあの左ジャブは脅威です。亀海が、このときのゴメス同様に「左ジャブの出所が見えない」となると、万事休すです。
一方、亀海vsゴメスは2015年3月20日。カネロにKO負け、ショーン・ポーターにも大差判定負けとキャリアは完全に下り坂のゴメス。亀海は飽くなき前進で攻め続けますが、ゴメスのテクニックに翻弄されて3者ともに98−91の大差判定負け。亀海は後半、何度かチャンスをつかみかけますが、やはり技術が無い、パンチが無いから決定的な場面までゴメスを追い詰めることが出来ませんでした。
【ゴメスの右にたじろぐ亀海。世界基準にはテクニック、パワーで大きく劣る亀海ですが、その体格と、打たれ強さ、精神力は世界基準です。】
「ボクシングに三段論法は通用しない」とはいえ、全盛期のゴメスを圧倒したコットと、晩年のゴメスに大差判定負けした亀海。一発で流れを変えるパワーパンチも持たない亀海に勝ち目があるとしたら、コットに、大きな劣化が進んでいるときだけです。
そして、その大きな劣化が進んでいるという見方が強いから、3−1というオッズも立つわけです。逆に言うと、それでも3−1です。いずれにしても、コットの圧勝はあっても逆は無いでしょう。亀海にとっては試練の大一番ですが、キャリア最大のチャンス、というか日本ボクシング史上、最大のチャンスです。
序盤はポイントを取られても構わないので、コットを少しづつでも削りたいですね。コットが強いのは、前半だけです。そこを我慢して凌ぐだけでなく、コットを消耗させたいところです。コットは、ヘスス・ソト・カラスのように、序盤から四つ相撲に付き合ってくれるようなやりやすい相手ではありませんが、グチャグチャの亀海ワールドに引っ張り込んで欲しいです。
「予想」ではなく「理想」は、コットの左ジャブにポイントを取られながらも距離を潰していって、終盤に乱打戦に巻き込む。最後はコットが打撃戦の最中に、膝を着いて試合を諦める、このコットの負けパターンに引きずり込むことです。
ゾウ・シミンを心身ともにヘシ折った、木村翔のような戦い方ができれば理想なのですが…。
ミゲール・コットvs亀海喜寛。決戦のゴングまで、いよいよ2週間を切りました。
専門家予想もオッズも、コットに大きく傾いていますが、全ては「コットの仕上がり次第」と見られています。コットが普通の状態なら、衰え年老いたとはいえ、腐っても鯛です。コット絶対有利は、当然の予想でしょう。
最大手William Hillなど大方がコット勝利1.22倍(2/9)、亀海4.33倍(10/3)、アバウト4−1で、コット有利とオッズを立てています。
マニー・パッキャオが、マルコ・アントニオ・バレラを完全敵地のテキサス・アラモドームで粉砕し、「アジアで最も価値ある大番狂わせ」を起こした試合のオッズと全く同じです…と無理やりでもコジつけちゃいたい気分です!
最も亀海に好意的なオッズを立てているのがSportsBetで、コット勝利1.25倍、亀海3倍です。3−1に近い数字で、こうなると亀海が勝っても大番狂わせと言えるかどうか微妙ですね。
【2015年11月21日、ミゲール・コットが最後に戦った相手がカネロ・アルバレス。コットをサポート、プロモートしていたRoc Nation Sportsの代表はJay Z。奥様のビヨンセも連れてリングサイドで応援しましたが、ワンサイドのスコアカードが読み上げられると頭を抱えて失望しました。誰が見ても大差判定負けでしたが、109-118と110-118の判定はおかしいです。コットも3〜4ラウンドは取っているように見えました。もう一人の採点111-117は納得出来ます。「人気者を相手にすると判定は自分には転がってこない。微妙なラウンドは100%カネロが持って行く」。これは、コットと対決する亀海にも言える教訓です。】
2年近いブランクのあるコットは、最後に戦ったカネロ戦でも反射・反応はもちろん、フットワークにも大きな衰えが見えました。加齢による衰えが遅く現れるハンドスピードと、パワーパンチにはまだ一流の香りを漂わせてはいたのはさすがでした。
しかし、この2年のブランクと、さらなる加齢で最大の武器の左ジャブのスピード、左右フックのパワーが減退していない保証はどこにもありません。少なくとも、カネロ戦からの上積みは無いでしょう。そして、当然、打たれ弱くもなっています。
この2年間のブランクで、新参のRoc Nation Sportsが十分なマッチメイクを出来ず、コットはJay Zのもとを去りました。さらに、記者会見まで開催して、HBOからPPVで売り出されることも決定していたジェームズ・カークランド戦が、カークランドの怪我で中止、二転三転の末に対戦相手が亀海に落ち着いた、とリング外でのゴタゴタが続いています。
これも、コットが負けるときのデフォルトです。
コット陣営は、技術とパワーで世界レベルには遠く、不器用な東洋人を安パイ、どう転んでも負ける相手ではない、と見て、調整試合の相手に選んだのでしょう。
両者共通の対戦相手、アルフォンソ・ゴメスを通してみると、確かにコット勝利の結果しか思い浮かびません。
コットがゴメスを5Rで粉砕したのは2008年4月12日。当時コットは無敗のWBAウェルター級王者、PFP1位のパッキャオの座を狙う位置につけるスーパースターでした。対するゴメスも、全米地上波NBCテレビの人気番組The Contender (Season 1)で人気が上昇、次期スター候補として、アーツロ・ガッティをKOするなどキャリアハイを迎えていました。しかし、試合は一方的になります。コットは左ジャブでゴメスの攻撃を寸断、試合を決めたのもこのジャブのカウンターで奪った痛烈なダウンでした(ゴメスは5R終了で棄権)。
見事なカウンターとはいえ、左ジャブです。その小さなパンチでロープまで吹っ飛ばされたゴメスは立ち上がりながらも首を振り、誰の目にもダメージは深刻でした。もちろん、キャリアハイのゴメスとはいえ、所詮はゴメスです。しかし、その後もこの左ジャブは、強豪中の強豪、ジョシュア・クロッティからもダウンを奪い、完敗とはいえパッキャオ、メイウェザー、カネロも苦しめました。
当時の切れ味があるわけ無いとはいえ、錆び付いていてもあの左ジャブは脅威です。亀海が、このときのゴメス同様に「左ジャブの出所が見えない」となると、万事休すです。
一方、亀海vsゴメスは2015年3月20日。カネロにKO負け、ショーン・ポーターにも大差判定負けとキャリアは完全に下り坂のゴメス。亀海は飽くなき前進で攻め続けますが、ゴメスのテクニックに翻弄されて3者ともに98−91の大差判定負け。亀海は後半、何度かチャンスをつかみかけますが、やはり技術が無い、パンチが無いから決定的な場面までゴメスを追い詰めることが出来ませんでした。
【ゴメスの右にたじろぐ亀海。世界基準にはテクニック、パワーで大きく劣る亀海ですが、その体格と、打たれ強さ、精神力は世界基準です。】
「ボクシングに三段論法は通用しない」とはいえ、全盛期のゴメスを圧倒したコットと、晩年のゴメスに大差判定負けした亀海。一発で流れを変えるパワーパンチも持たない亀海に勝ち目があるとしたら、コットに、大きな劣化が進んでいるときだけです。
そして、その大きな劣化が進んでいるという見方が強いから、3−1というオッズも立つわけです。逆に言うと、それでも3−1です。いずれにしても、コットの圧勝はあっても逆は無いでしょう。亀海にとっては試練の大一番ですが、キャリア最大のチャンス、というか日本ボクシング史上、最大のチャンスです。
序盤はポイントを取られても構わないので、コットを少しづつでも削りたいですね。コットが強いのは、前半だけです。そこを我慢して凌ぐだけでなく、コットを消耗させたいところです。コットは、ヘスス・ソト・カラスのように、序盤から四つ相撲に付き合ってくれるようなやりやすい相手ではありませんが、グチャグチャの亀海ワールドに引っ張り込んで欲しいです。
「予想」ではなく「理想」は、コットの左ジャブにポイントを取られながらも距離を潰していって、終盤に乱打戦に巻き込む。最後はコットが打撃戦の最中に、膝を着いて試合を諦める、このコットの負けパターンに引きずり込むことです。
ゾウ・シミンを心身ともにヘシ折った、木村翔のような戦い方ができれば理想なのですが…。
コメント