ミゲール・コットvs亀海喜寛。8月26日:スタハブセンター/HBO’s “World Championship Boxing。
この春から「交渉成立」と報道されてきましたが、具体的な動きは何も見えなかった、蜃気楼のようなカードが現実となりました。
この試合が成立した最大の背景は、ボクシング界屈指のスーパースター、コットが死に場所を探して彷徨していたことに尽きます。
もちろん、コットは、この亀海戦で骨を埋めるつもりなんて毛頭ありません。調整試合にもかかわらず、タイトルも取って次のステップへ。「次のステップ」、つまりそこで勝とうが負けようが、キャリアの全てを賭ける覚悟のリング…ロックネーションと袂を分かちGBPと契約を交わしたプエルトリカンには、カネロとのリマッチ、あるいはデビッド・レミューとの一戦が噂されています。
今回の亀海との不可思議なタイトル戦は、人気者コットが傘下に入ってくれたことへのお礼代わりでしょう。
それにしても、この二人のマッチアップが「 WBO世界ジュニアミドル級タイトルマッチ」になるのですから、もうボクシング界の支離滅裂さは笑うしかないですね。
【「ヘスス・ソト・カラス(左)と亀海喜寛は、4月15日ロスアンゼルスで全身全霊をかけて戦った」=リング誌2016年8月号から】
先日のフリオ・セサール・チャベスJr.戦の前にカネロ・アルバレスが返上、空位になったタイトルを争うものです。WBOのジュニアミドル級ランキングではコットが1位、亀海は5位ですからランキングだけから見ると、この王者決定戦は不条理だとは言い切れません。
36歳になるコットは、ボクシング大国プエルトリコで傑出した人気を誇る英雄です。フロイド・メイウェザーやマニー・パッキャオ、カネロ、アントニオ・マルガリート、シェーン・モズリー、ザブ・ジュダー…綺羅星の如きスターたちと歴史に残る激闘を繰り広げてきました。
しかし、、世界中のファンを唸らせたそれらの名勝負は全て過去の話。
コットは2015年にカネロとのメガファイトに敗れてから、リングを離れているのです。2年近いブランクがあるコットを1位に据え続けたWBOには、「超人気選手を囲っておきたい」という邪悪な思惑しか感じることはできません。そもそも、どのアルファベット団体も常識とか倫理観は一片も持ち合わせていないのですが。
それでも、コットが今なお超の付くビッグネームであることには、誰一人として否定できないでしょう。
【「MR.RELEVANTE〜ミゲール・コットはスターパワーを持ち続けている。リングに上がる時のコットは常に光り輝き、ファンを熱狂させるからだ=リング誌2015年12月号から】
現在、ジュニアミドル級最強はジャーメル・チャーロでしょう。もし、ジャーメルとコットや亀海が戦うとなれば、オッズは10−1レベルで間違いありません。もし、コットがジャーメルのWBC王座に挑戦するのなら、世界中のファンがその勇気を讃えて応援したでしょう。ところが、彼が選んだのはランキング5位に入っているのが不思議な日本人でした。
しかし、ジュニアミドルはもとより、全階級を見渡してもコットよりも大きな興行が打てる、人気のあるボクサーはカネロ、アンソニー・ジョシュア、パッキャオくらいでしょうか。
今のボクシングの世界で10億円ファイターになるには①当たり前に強いこと、②試合がとにかく面白いこと、③スピードとパワーの激突が楽しめる中量級であること、④強力なファンベースを抱えるメキシコかプエルトリコの血筋を引いていること、この4点です。④についてはジョシュアという〝第3の大国(英国)〟のニューヒーローや、メイウェザー、パッキャオという突然変異が存在しますが、この4点のどれか1点でも欠けると10億円ファイターになるのは極めて厳しいと考えて差し支えないでしょう。
コットの全盛期は、まさしくこの4点を完全に補完していました。しかし、コットが勝ったまともな強豪は、2009年のジョシュア・クロッティまで遡らなければなりません。この試合もどっちが勝ってもおかしくないシーソーゲームの末のスプリットデジションでした。
ジュニアミドル級王座を奪取したユーリ・フォアマンは膝に爆弾を抱えた状態で、最後はまともに立つことすらできない状態でした。プエルトリコ初の4階級制覇を決めたミドル級では、やはり戦前から膝を負傷したセルヒオ・マルチネスが相手でした。
【コットは2010年6月5日、ヤンキースタジアムで手負いのユーリ・フォアマンを破ってジュニアミドル級のベルトも手に入れました。】
さあ、一方の我らが亀海です。腐ったWBOと、スーパースターのわがままのおかげで、日本人ボクサーの対戦相手としては史上最高のビッグネームとの戦いを手に入れました。
日本で戦っていた時はテクニックに秀でたボクサーでしたが、米国を主戦場に移してからは激闘型にフルモデルチェンジ、激しい打撃戦で海外のマニアを喜ばせています。
ボクサーのレベルは大きく4つに分けられます。エリートボクサー…世界王者クラスの実力者を指します。コンテンダー…世界基準のボクサー、明日のチャンピオンです。ゲートキーパー…文字どおり〝門番〟のように若手やホープをテストするレベルのボクサーです。ジャーニーマン…ゲートキーパーに近い〝職人〟誰とでも戦う良い意味でも便利なボクサー。
エリートボクサーからスーパースターに昇華したコットも今や、コンテンダーの実力も怪しいロートルです。亀海は欧米メディアでゲートキーパーと紹介されることが多く、同じ立ち位置のソト・カラスと繰り広げた激闘2連戦は「この二人に世界タイトルマッチのチャンスは巡ってこないかもしれないが、その不屈のハートは王者のそれだ」なんて評価されています。
いや、しかし、巡ってきましたぞ、世界戦。しかも、相手はあのコット!
金儲け以外は興味がないアルファベット団体と、なりふり構わず死に場所を探している自分勝手なスーパースター。いろんな偶然が重なって、亀海に大きな大きな、チャンスが転がり込んで来ました。ソト・カラスⅡのファイトマネーは3万ドルでしたが、今回は相手が相手です。カラスの20倍、60万ドルレベルでも全く違和感がないですね。それだけのビッグネームです。
オッズはさすがにまだどのブックメイカーも出していませんがアバウト3−1でコットくらいですかね。腐っても鯛、劣化しまくっててもコットです。しかし、日本ボクシング史上、最も大きな名前を食うチャンスです!
さあ!いざ!奴らのシナリオを引き裂いてやりましょう。スーパースターに引導を渡すのです。コットの介錯を日本の侍がやるのです!
この春から「交渉成立」と報道されてきましたが、具体的な動きは何も見えなかった、蜃気楼のようなカードが現実となりました。
この試合が成立した最大の背景は、ボクシング界屈指のスーパースター、コットが死に場所を探して彷徨していたことに尽きます。
もちろん、コットは、この亀海戦で骨を埋めるつもりなんて毛頭ありません。調整試合にもかかわらず、タイトルも取って次のステップへ。「次のステップ」、つまりそこで勝とうが負けようが、キャリアの全てを賭ける覚悟のリング…ロックネーションと袂を分かちGBPと契約を交わしたプエルトリカンには、カネロとのリマッチ、あるいはデビッド・レミューとの一戦が噂されています。
今回の亀海との不可思議なタイトル戦は、人気者コットが傘下に入ってくれたことへのお礼代わりでしょう。
それにしても、この二人のマッチアップが「 WBO世界ジュニアミドル級タイトルマッチ」になるのですから、もうボクシング界の支離滅裂さは笑うしかないですね。
【「ヘスス・ソト・カラス(左)と亀海喜寛は、4月15日ロスアンゼルスで全身全霊をかけて戦った」=リング誌2016年8月号から】
先日のフリオ・セサール・チャベスJr.戦の前にカネロ・アルバレスが返上、空位になったタイトルを争うものです。WBOのジュニアミドル級ランキングではコットが1位、亀海は5位ですからランキングだけから見ると、この王者決定戦は不条理だとは言い切れません。
36歳になるコットは、ボクシング大国プエルトリコで傑出した人気を誇る英雄です。フロイド・メイウェザーやマニー・パッキャオ、カネロ、アントニオ・マルガリート、シェーン・モズリー、ザブ・ジュダー…綺羅星の如きスターたちと歴史に残る激闘を繰り広げてきました。
しかし、、世界中のファンを唸らせたそれらの名勝負は全て過去の話。
コットは2015年にカネロとのメガファイトに敗れてから、リングを離れているのです。2年近いブランクがあるコットを1位に据え続けたWBOには、「超人気選手を囲っておきたい」という邪悪な思惑しか感じることはできません。そもそも、どのアルファベット団体も常識とか倫理観は一片も持ち合わせていないのですが。
それでも、コットが今なお超の付くビッグネームであることには、誰一人として否定できないでしょう。
【「MR.RELEVANTE〜ミゲール・コットはスターパワーを持ち続けている。リングに上がる時のコットは常に光り輝き、ファンを熱狂させるからだ=リング誌2015年12月号から】
現在、ジュニアミドル級最強はジャーメル・チャーロでしょう。もし、ジャーメルとコットや亀海が戦うとなれば、オッズは10−1レベルで間違いありません。もし、コットがジャーメルのWBC王座に挑戦するのなら、世界中のファンがその勇気を讃えて応援したでしょう。ところが、彼が選んだのはランキング5位に入っているのが不思議な日本人でした。
しかし、ジュニアミドルはもとより、全階級を見渡してもコットよりも大きな興行が打てる、人気のあるボクサーはカネロ、アンソニー・ジョシュア、パッキャオくらいでしょうか。
今のボクシングの世界で10億円ファイターになるには①当たり前に強いこと、②試合がとにかく面白いこと、③スピードとパワーの激突が楽しめる中量級であること、④強力なファンベースを抱えるメキシコかプエルトリコの血筋を引いていること、この4点です。④についてはジョシュアという〝第3の大国(英国)〟のニューヒーローや、メイウェザー、パッキャオという突然変異が存在しますが、この4点のどれか1点でも欠けると10億円ファイターになるのは極めて厳しいと考えて差し支えないでしょう。
コットの全盛期は、まさしくこの4点を完全に補完していました。しかし、コットが勝ったまともな強豪は、2009年のジョシュア・クロッティまで遡らなければなりません。この試合もどっちが勝ってもおかしくないシーソーゲームの末のスプリットデジションでした。
ジュニアミドル級王座を奪取したユーリ・フォアマンは膝に爆弾を抱えた状態で、最後はまともに立つことすらできない状態でした。プエルトリコ初の4階級制覇を決めたミドル級では、やはり戦前から膝を負傷したセルヒオ・マルチネスが相手でした。
【コットは2010年6月5日、ヤンキースタジアムで手負いのユーリ・フォアマンを破ってジュニアミドル級のベルトも手に入れました。】
さあ、一方の我らが亀海です。腐ったWBOと、スーパースターのわがままのおかげで、日本人ボクサーの対戦相手としては史上最高のビッグネームとの戦いを手に入れました。
日本で戦っていた時はテクニックに秀でたボクサーでしたが、米国を主戦場に移してからは激闘型にフルモデルチェンジ、激しい打撃戦で海外のマニアを喜ばせています。
ボクサーのレベルは大きく4つに分けられます。エリートボクサー…世界王者クラスの実力者を指します。コンテンダー…世界基準のボクサー、明日のチャンピオンです。ゲートキーパー…文字どおり〝門番〟のように若手やホープをテストするレベルのボクサーです。ジャーニーマン…ゲートキーパーに近い〝職人〟誰とでも戦う良い意味でも便利なボクサー。
エリートボクサーからスーパースターに昇華したコットも今や、コンテンダーの実力も怪しいロートルです。亀海は欧米メディアでゲートキーパーと紹介されることが多く、同じ立ち位置のソト・カラスと繰り広げた激闘2連戦は「この二人に世界タイトルマッチのチャンスは巡ってこないかもしれないが、その不屈のハートは王者のそれだ」なんて評価されています。
いや、しかし、巡ってきましたぞ、世界戦。しかも、相手はあのコット!
金儲け以外は興味がないアルファベット団体と、なりふり構わず死に場所を探している自分勝手なスーパースター。いろんな偶然が重なって、亀海に大きな大きな、チャンスが転がり込んで来ました。ソト・カラスⅡのファイトマネーは3万ドルでしたが、今回は相手が相手です。カラスの20倍、60万ドルレベルでも全く違和感がないですね。それだけのビッグネームです。
オッズはさすがにまだどのブックメイカーも出していませんがアバウト3−1でコットくらいですかね。腐っても鯛、劣化しまくっててもコットです。しかし、日本ボクシング史上、最も大きな名前を食うチャンスです!
さあ!いざ!奴らのシナリオを引き裂いてやりましょう。スーパースターに引導を渡すのです。コットの介錯を日本の侍がやるのです!
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