どんなことですら全ては地域的で、偏狭です。

阪神タイガースとLAドジャースのどちらを愛すか?愚問に過ぎます。

ヘビー級やウエルター級の覇権の行方よりも、井上尚弥vs中谷潤人の方が胸躍ります。

ただ、サッカーや野球にはトップリーグが存在することもわかっています。そして、プロボクシングにはそれが存在していないことも。

野球にはMLBが、サッカーに欧州のトップリーグが、そしてMMAにはUFCがあるように、ズッファ・ボクシングがまず目指すのはトップリーグ8階級の形成です。

ジュニア階級はローカルタイトルとして存続、トップリーグに参戦するときにどのタイトルに挑戦するのかが難しい選択になります。

米国のテレビ局や大手プロモーター、認定団体の堕落のトラアイングルは崩壊。テレビ局はネット配信に、トップランクやGBPのような大手が英国のマッチルーム、クイーンズベリーに押されるどころか彼らも含めてサウジ系ズッファ・ボクシングに飲み込まれつつあります。

そして、認定団体は「ジュニア階級以上に不要の存在」と存続の危機に直面しています。

このまま、サウジ勢力がボクシング界を刷新するのでしょうか?

彼らが腐敗し切ったボクシング界を救うために現れた正義の騎士ではないことはもちろん、そのパワーの源であるサウジアラビアのサポートは採算度外視。米国のプレミアムケーブルが見限ったように、プロボクシングが成長途上にある夢のあるスポーツではなく「死にゆく産業」であることは、知能レベルが著しく低いガーボンタ・デービスですら確信している事実です。

そこに湯水のようにオイルマネーを注ぎ込む彼らは、その投資を回収する気もなければ、回収できるとも考えていないでしょう。

そして、サウジアラビアという国自体がボクシングに興味を持つ国民を抱えていません。

「スポーツウォッシング」と見られることにあからさまなアレルギー反応を示し、少しでもそこに触れる記事を書いたボクシング・シーンに大会パスを発行しないなど、莫大な資金の投入とは裏腹の狭量を曝け出すサウジアラビア総合娯楽庁。

「石油に代わる産業を起こすための投資。スポーツウォッシングなら、わざわざマイナー競技に手を出しても仕方がない」というサウジよりの意見は「石油に代わる産業を育てたいなら、国民の理解が低いマイナースポーツに手を出すのはおかしい」という反論にたちまち駆逐されてしまいます。

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トゥルキ・アル=シャイフ長官は「ボクシング界から撤退しない。リング誌を見離さない」と宣言していますが、DAZNも「PPVからボクシングファンを解放する」と啖呵を切って参入しました。

そもそも、このまま赤字を垂れ流し続けてサウジ王室から許されるのか?

撤退の目処と考えられているのが、2030年。

「サウジビジョン2030」はeスポーツワールドカップ、AFCアジアカップ2027、2030年国際博覧会、2034 FIFAワールドカップなどの誘致を成功。

このプロジェクトは2030年までにスポーツ産業を非石油部門GDPの2.5%に拡大し、民間投資比率を25%に引き上げることを計画しています。

ということは、〝執行猶予〟があと4年あるのでしょうか?

しかし、業界の共通認識は「赤字しか生み出さないボクシング産業からはいつ撤退してもおかしくない」。